asahi.comに「出産直後のカンガルーケア 新生児の呼吸停止など16例」という記事がありました。
日本のほとんどの産院でカンガルーケアが行われているとの事ですが、これまでも危険な状態でNICUに緊急入院するケースは報告されていました。どうも、産後ケアについて、全体を包括するガイドラインが存在しないということなので、総合的な早期のカンガルーケアについてはいろいろな面から検討する必要があるということです。
(→カンガルーケアミーティングというHPを見つけました。存在しないと書いて申し訳ありませんでした。)
ところで…スウォドリングってご存知でしょうか?
スウォドリングって、布やシーツで赤ちゃんの体のまわりをぐるぐる巻きにすることで、これにより赤ちゃんが安心して眠るんだそうです。
赤ちゃんって、お母さんのおなかのなかで、窮屈に過ごしてきたので、圧迫されたほうが安心するんです。
中米では、この方法で赤ちゃんが強くなるとも考えられているようです。
ただ、こういう風習が,ぐるぐる巻きにして赤ちゃんを放置してしまう育児放棄にもつながる事があり、ルソーなどはスウォドリングを良くない育児習慣として非難したらしいです。
生まれてすぐに乳児に触れる、超早期接触は、子どもを安心させるといいます。
触れられる事はとても大切で、未熟児でさえも子羊の毛で作った毛布に寝かせることで、1日あたり15グラム多く体重が増加したとの報告もあります。
また、大人も生まれたばかりの赤ちゃんに触ることで、母性ばかりでなく、父性も育ち、その子が大好きになるそうです。
哺乳類は個体差が大きいので、本来母性といわれるものは、生まれた赤ちゃんに触れることでそれが大きくなります。
これはお母さんだけでなく、周りの大人すべてにいえることのようで、生まれてすぐにいろんな人に触れられた子は、触れた大人のその子を好きになるホルモンが多くなって、回りまわってその子の徳につながるのではないかと思います。
カンガルーケアは注意が必要だということはいうまでもありませんが、先生や助産師さんの許可が得られれば、できるだけ多くの方に優しく触れてもらうと、お子さんにとってこの上なく幸せな毎日が待っているのではないかと思います。
2009年9月28日8時19分
生まれた直後から赤ちゃんを母親の胸に抱かせる「カンガルーケア」(KC)を実施したところ、新生児の呼吸が止まるなどしたケースが全国で16例あったことが、27日に東京都内で開かれた日本母乳哺育(ほいく)学会学術集会で報告された。その後も増えているといい、報告者の渡部晋一・倉敷中央病院総合周産期母子医療センター長は、赤ちゃんの状態をきちんと観察するなどの実施基準を明確にすべきだと注意喚起した。
KCは、母乳育児促進に有用とされ、広く行われている。新生児医療の専門医のグループが昨年全国205の病院を調査。16例のうち1人が死亡、4人が植物状態という。渡部センター長はうち3例について説明。KC中に赤ちゃんの呼吸が止まるなどしているところを発見されたが、いずれも赤ちゃんの状態が観察されておらず、事前説明も母親には行われていなかったという。「KCは推進したい。だが、どう実施するかだ」と話した。
長野県立こども病院の中村友彦・総合周産期母子医療センター長も「(正常出産でも)出生直後は呼吸循環状況が危機的な状況となる可能性が高いことを認識して実施すべきだ」と強調した。
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