「バカの壁」の養老孟司さんとアハ体験で有名になった茂木健一郎さんの対談、「スルメを見てイカがわかるか!」(角川oneテーマ21)を読んでいてで出てきた「サヴァン能力」…
「たとえばマッチ棒をパラッと撒いたら、一瞬でそこに何本あるかわかってしまう。ヘリコプターの上から一度だけ見た建物を、後ほど詳細に描くことができて、調べると、その窓の数まできちんとあっている。」
この能力は誰もが持っているけど、何らかの理由でその能力が抑えられているという事らしいです。
何らかの理由の一つが言葉の獲得です。
教科書を眺めただけで全部を暗記してしまう人がいるという話を聞いたことがあります。
10代で大学を卒業する子どももいるとのことですし。
言葉の獲得により共同作業が容易になりましたが、反面一人一人の独自性や独創性は失われてしまったのかもしれません。
日本語は言語としても難しい部類に入り、日本語を操るまでには大変な労力を必要とします。人との和を尊しとする日本では独自性や独創性はあまり必要ありません。
なのでそういうのが日本で生まれないようにするために、日本語を難しくしたのではないかと勘繰ったりもしてしまいます。
そういえば、日本は抑制を重んじ、忍耐は美徳と考える人種です。その観点から考えても、もともと独創性や想像性が生まれにくい土壌があったのではないでしょうか。
記憶の話で思い出しました。作家の中には何十年も前に旅した記憶を辿って物語が溢れ出る人がいるそうです。
羨ましいと思う反面、過去にあったつらい事もまるで「今」体験しているかのように思い出せるとしたら。
つらい事を再度体験してしまう恐ろしさ。
自ら命を絶つ人がこの分野に多いのも納得できます。
認知症もそうですが、忘れるというのも私達が生存するために無くてはならない能力なのだと思う今日この頃です。
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