陰陽五行理論の中には色体表というものがありまして、話せば長くなるので、割愛させていただきますが、しかしながら割愛しすぎてしまうと、このあと話すことは何がなんだかわからない方も多くなるかとも思いますので、手短に話をします。
五行論とは万物全てを「木・火・土・金・水」といった5つの事象(現象でもあり、性質でもあり、形態でもあり、病状でもあります)のことです。
色体表はこの「木・火・土・金・水」の特徴をいろんな事象で割り振った表です。
あれれ、間違えているかもしれません。
また手短すぎてなんのことだかさっぱりかとも思うのですが、はっきり言います、説明が面倒臭くなりましたので、どっかで勉強して頂けたらと思います。
それでは本日の本題に入ります。
昨日の勉強会でうちの前支部長にいきなり
「おおしたさん、五菜って面白いですよね!」
なんて振られてしまいました。
「そうですね」
とは答えたのですが、はて、五菜が何だか思い出せない。いきなりふられて戸惑っている私を尻目に、間髪いれず話が進んでいきます。
「実は脾土経に配当される葵って、教科書では「セリ」ということになっていますが、実は違うんですよ」
私の目は点になっていくのに、彼の目の輝きは増すばかり。
「あれって実は「冬葵」のことなんですよ。日本でいうと「おかのり」の事なんですが、これって緩める作用がとっても強いんです。脾土経とピッタリあうでしょ。実際「冬葵」は便秘に使われるんですよ」
「ふ~~~ん??」
とりあえず以下の事をが五菜です。
五菜 木=韮 火=薤(らっきょう) 土=葵(せり) 金= 葱 水=豆の葉
古典から現代医学から、とっても詳しい彼のことです。実技が始まったというのに話が尽きません。
「豆の葉ってもやしの事を言ってると思ってる人が多いんですが、本当はもやしじゃないかもしれませんよ。(~ここからもやしの話が萌やしという漢字に代わり、それらの説明があったかと思うのですが、トリップしてしまい筆記できず~~)ところで鬼の霍乱って知ってます?この「霍」という字に草かんむりが付くと「もやし」という言葉になるんですよ。「霍乱」には嘔吐や下痢っていう意味があるから、まさに腎水経とつながってくるでしょ」
「あっ、はい」
ちょっと同じ班の視線を感じ始め戸惑い気味の私です。
その後も「肝木」の韮に「夕」に似た字(何て言うのかわかりません)が付いて「心火」の薤(らっきょう)になる話ではたしか
「だからラッキョウはアクが強いんですよ」
とか言っていたと記憶しているのですが、何故にアクが強い話に展開したのか覚えていません、その頃にはメモもおぼつかなくなってしまい、完全に取り残されていました。
そんな彼ですが、ひとしきり話して実技に戻れば、最初から実技に参加してたのではないかと思うほどに問診事項もちゃんと理解しているのです。
話をながらいつの間に後ろで展開されていた会話を聞いていたんだろうかと、正直彼の宇宙人度アップに、一端の治療家になったものだと感心すること仕切りでした。