「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

サプリメント

2006年04月22日 | 健康

 

最近皆さんにサプリメントについてよく質問を受けます。

 

サプリメントの事を聞かれると返事に困ってしまいます。

いろいろ調べてみたのですが、ネットで固有名詞を入れると、商品の良いところを説明するばかりで……。

副作用等に言及しているページは少ないですね。なんだかひっかかります。

本当良いものに副作用が無いなんてありえないと思っている私……。臨床試験も数字の上の話ですから、どうしても使いたいのなら、商品を携えて医師や薬剤師に尋ねるべきだと思います。

だって…本当に効果があるとすれば、誰もが簡単に手に入るような売り方はできないと思います。効果があるということは、逆にいえば毒にもなるわけですから……。

 

鍼灸だって、効きすぎるからこそ違う所に鍼をすれば、体がだるくなったり、熱がでたりします。だから最初の診断がとても重要です。

とてもデリケートな体に、とりあえず「飲んでから考えちゃる!!」っていう姿勢は、私には良く分かりません。

 

サプリメントは通常の食品では摂取することが難しい栄養素を濃縮して体内にとりこむという事だと認識しています。自然に生きて、自然に食べている時にはありえない濃縮した栄養素を身体に取り込むわけです。

ビタミンCなどは摂り過ぎても体外に排出されるから心配ないという方がいらっしゃいますが、調べてみると、過度に摂取したビタミンCを排出するために肝臓にかなりの負担をかけてしまうそうです。

 

コンビニで簡単に買えるサプリメント……万人に良いものなんてあるのか……先ずは専門家に尋ねてみたい思うのですが……そう思わない人が多いのが不思議なところです。

 

医療に携わるものの一人として、同じ風邪でも患者さんの治療方針を立てるまで時間がかかります。一人一人からだの様子が違うのに、すべての人に効果のある健康食品があるなんて考えた事もありません。

ましてや様子を見て……だなんてそんな悠長な事を……。数ヶ月飲んでみるといった人体実験をしている間に身体の方がやらてしまいますよ!

 

最近食欲不振や倦怠感で悩まされて外来に駆け込む方が多いようです。

先日内科医をされている方とサプリメントの話になったのですが、サプリメントが原因と思われるもので体調不良を訴える方が非常に多いそうです。

先生曰く、サプリメントによる健康被害が多いとの事。先ずはサプリメントの使用を聞いて、即中止してもらうところから治療が始まるそうです。

 

毒にならない効く薬はありません

とにかく先ず最初に専門家(医師・薬剤師)と相談して、使用を考えてもらいたいところです。

 

2006年2月13日、厚生労働省は「アガリクス(カワリハラタケ)を含む製品の安全性に関する食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼について」と題した報道資料を発表しました。要点は以下の3点です。

市販されている3社のアガリクスの安全性試験を行った。
そのうちの1つ(キリンウェルフーズ社製品)において、発ガンプロモート作用が認められた。
残る2社の製品については、現時点では安全性に問題のある結果は出ていない。
 

 

現代病のほとんどは食品のとりすぎによるものと言われています。

東洋医学の考え方で基本となるのが「いかに温めるか」ということと「いかに外にだすか」という事です。だから漢方薬の基本は生姜で体を温める事ですし、利尿作用があるものも多く使われます。

鍼灸治療も「経絡」だの「気」だのといっていますが、すべては「温める」「外に出す」ためのもの。そのために気の運行を用いることが最も簡単で着実なのですが、鍼灸というと、痛みをとるだけのものと考えている方が多くて残念です。

 

先ずは外に出す事を考える……そうすれば自然と必要なものが身体に入ってくるというのが基本的な考え方、すなわち今足りないものを摂るよりも、摂りすぎているものを削ることで、健康でシブトイ身体にしてやろう!というわけです。

サプリメントからいえば、穀類や野菜を中心にした食生活を続けて見るももいいかもしれません。とくに玄米には免疫と毒素の排出を促す力があるといわれているのでサプリメントよりも良い感じがします。

 

サプリを使用された方の中に薬疹を訴える方が多くおられます。必要以上の薬物が摂取されたとき、皮膚からも排出されるため発疹などが出るようです。

サプリメントも多すぎると、肝臓で処理しきれなかった分が皮膚から発散されます。発疹が最近多い……等もサプリメントが必要以上ではないのかを考える時、参考になると思います。


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