父はがんセンターに転院し、
現在の詳しい状態を知るために
PET検査を受けることになった。
父の腰痛は最初の整形外科を受信した頃から急激に悪化し
転院する頃には歩くのもやっとだったので
がんセンターの隣にある画像診断クリニックまでは
私が押す車椅子に乗って行った。
PET検査をやるんだって。PET検査って何?という私の質問に
父はそれがどういうものかを簡単に説明してくれた。
ごくごく薄い放射性物質を身体に入れると
それががん細胞にくっ付いて
がんの大きさや罹患部位を見やすくしてくれる。
PETで使う放射性物質は
がん細胞にだけ一時的にくっ付き、
後は自然に排出されるので
今世間で騒がれている原発事故で飛び出したものと違い
身体への影響はほとんど無い。
そんな感じの説明で、
父は相変わらずなんでも知っているなあと感心した。
別々に暮らしていた八年あまりの間も
暇さえあれば新聞に字を書きつけ
難しい本を読んでいたのだろう。
母と比べてうんと痩せている
父の軽い車椅子を押しながら
じゃあ、と私は思う。
じゃあどうして、この人には
自分自身の事はわからなかったんだろう?
現在の詳しい状態を知るために
PET検査を受けることになった。
父の腰痛は最初の整形外科を受信した頃から急激に悪化し
転院する頃には歩くのもやっとだったので
がんセンターの隣にある画像診断クリニックまでは
私が押す車椅子に乗って行った。
PET検査をやるんだって。PET検査って何?という私の質問に
父はそれがどういうものかを簡単に説明してくれた。
ごくごく薄い放射性物質を身体に入れると
それががん細胞にくっ付いて
がんの大きさや罹患部位を見やすくしてくれる。
PETで使う放射性物質は
がん細胞にだけ一時的にくっ付き、
後は自然に排出されるので
今世間で騒がれている原発事故で飛び出したものと違い
身体への影響はほとんど無い。
そんな感じの説明で、
父は相変わらずなんでも知っているなあと感心した。
別々に暮らしていた八年あまりの間も
暇さえあれば新聞に字を書きつけ
難しい本を読んでいたのだろう。
母と比べてうんと痩せている
父の軽い車椅子を押しながら
じゃあ、と私は思う。
じゃあどうして、この人には
自分自身の事はわからなかったんだろう?