中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ルートバーン(28):ルートバーントレッキング第3日目(3)

2011年05月02日 07時46分59秒 | ニュージーランド;ルートバーン

                                    <ルートバーン川>

      ルートバーン(28):ルートバーントレッキング第3日目(3)
              (湘南カラビナ隊)
         2002年1月25日(金)~2月5日(日)

第7日目:2002年2月2日(水)
 (つづき)

28 ルートバーン川に沿って

<ルートバーンフラット小屋を出発>

■オレンジジュースとコーヒー
 ここは小さな小屋だが,中に入ると10名程座れる椅子が用意されている.その奥には昔懐かしい薪ストーブが置いてある.無人小屋とはいえ,清潔感あふれる素晴らしい小屋である.
 オレンジジュースとコーヒーを立て続けに飲んだ私は,ガイドのチャドに,
 「サンキュー」
と馴れない英語で言いながらコップを返す.すると,
 「ドウイタシマシテ」
とチャドが日本語で返事をしながら,右手の親指を立てる.
 チャドから日本語を初めて聞いた瞬間である.
 小屋の前にはルートバーン川の広大な草原が広がっている.草原の向こうには雪を抱く峻険な峰々が連なっている.素晴らしい天気である.眩しくて柔らかい日差しが,明るく草原に降り注いでいる.私たちは,草原の見える庭先で,うっとりと景色を眺め続けている.

■ルートバーン川の河原道
 11時03分,Sさんに,
 「そろそろ,出発しましょう」
と促される.
 再び,先ほど通った道を引き返す.
 11時10分,また先ほどの三叉路に到着する.そのまま,暫くの間,先へ進む.右手のブッシュの中で,往路のときと同じように小鳥が動いている.写真に収めようとするが,こまごまと動き回るので旨く撮れない.
  11時19分,左折して河原道に入る.河原には,膝の高さより少し高い葦のような草が一面に生えている.素晴らしく広い草原である.
 草原の中を,くねくねと続く細い道を辿る.草が臑に触ってくすぐったい.草原の中の道は20分ほど続いた.やがて,小径は大きく右に曲がり,林の中に入る.

<前方に素晴らしい草原が広がる>


<ルートバーン川右岸を下る>

<ルートバーン川を楽しむ>

■揺れる吊り橋
  11時39分,林の中の本道に合流する.
 ここで,大阪の夫婦が待っていた.彼らは疲労して遅れたので,ルートバーンフラットハットには立ち寄らずに,そのまま本道を歩いてきたという.
 私たちは次第に深い森の中に入り込んでいく.右手には,満々と水をたたえたルートバーン川が流れている.
 11時37分,また揺れる吊り橋を,おっかなびっくり渡る.私の前をフクロウが上手に吊り橋を渡っていく.

<揺れる吊り橋>


<岩を噛むルートバーン川>

■ルートバーンで水浴び

 11時54分,山道をちょっと右に曲がると,ヒョッコリという感じで,河原に出た.ここで昼食である.河原の木陰に座り込む.
 先着の外人部隊は,水着になって,岩陰の水たまりに飛び込んでいる.インデペンデントツアー客だろうか,子供達も賑やかに水浴びをしている.
 (※写真28-2を挿入)
 チャドが私の所へ来て,
 「水浴びをしないか」
と誘う.
 「残念だが,水着を持ってこなかったょ」
と答える.
 「そうか.それは残念だな」
 傍らにいた仁王様は,チャドと私の会話を知ってか,知らずか,皆の見ている前でステテコ姿になる.そして,遂にパンツ1枚の裸になる.私は,これを見て,他人のことながら,顔から火が出るほど恥ずかしく感じる.しかし,天真爛漫,かつ,得意満面にされている仁王様には,こんな私の恥ずかしさには全く頓着がない.そして,チャドに急かされるようにして,川に飛び込む.
 私は,川縁に行って,頭だけ水の中に突っ込んでみる.冷たい水がほてった頭を冷やしてくれる.とても気持ちがよい.

<冷たい水で水浴>


■木陰で昼食
 しばらくして,木陰に座り込んで,ゆっくりと食事をする.お手製のメチャメチャサンドイッチ,バナナ半分,リンゴ1個,食後のクッキー1個が私の昼食である.
 時折,私たちが座っている木陰をそよ風が吹き抜ける.

<木陰で一休みしながら昼食を摂る>

                                       
<私の昼食>
                                        (つづく)

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[編集後記]

2011年5月2日(月)
 

 もう連休の前半は終わった.今日から後半である.まあ,サンデー毎日の私には,何時が連休でも関係のないことだが・・・・
 今纏めているこの紀行文は,もう9年も前のことだが,文章を推敲していると,あのときのことを,実に鮮明に思い出す.同時に血湧き肉躍る想いが沸々と込み上げてくる.
 「・・まだ,まだ,老け込むわけにはいかないぞ・・これからも,山旅を続けるぞ・・」
と決意を新たにする.
 写真に写っている方々が懐かしく思い出される.この中には,現在,登山をやめてしまった方も居られるし,最近,すっかりご無沙汰の方々も多い.これらの皆さんには,
 「ルートバーン紀行を単行本にするぞ・・」
と気張ってみたが,出版経費が負担できずに,出版は幻に終わってしまった.今振り返ると,あの頃は,まだ,現役だった.多少のでも日銭が稼げる間に,無理をして出版しておけば良かったと,今になって悔やまれる.でも,もう遅い.
 このブログの記事が,あのときの仲間の少しでも多くの方々の目に触れることを願っている.
 今日は,これから,散策仲間と,藤沢の「フジロード」を散策する予定である.
                                      (愚痴おわり)



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