中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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台湾訪問記(6) 高雄港ツアー:世界第3位のコンテナーターミナル

2012年03月11日 07時28分20秒 | 東南アジア訪問記 

[復刻版]  台湾訪問記(6) 高雄港ツアー:世界第3位のコンテナーターミナル
         (国際比較管理学術会議(高尾)参加記録)
        1997年5月24日(木)~28日(月)

1997年5月26日.火曜日. 国際会議2日目


■早朝からNHK
  時差のため相変わらず3時半(つまり,JSTで4時半)に目が覚めてしまう.
 仕方がないのでテレビを点ける.NHKの衛星放送が映っている.
 そういえば昨日の早朝番組では,タイガーウッヅが不調だと伝えていた.今朝は連続テレビドラマしかやっていない.「すばらしき日々」「ハイカラさんが通る」の2本を我慢をして見ていると,ニュースになった.「尖閣列島」のことが大きく取り上げられている.
 丁度,台湾に来ているときに,この種の刺激的なニュースは,あまり有り難くない.
 朝食が始まる6時半まで,ゆっくりと朝風呂に入ったり,メモをつけたりして過ごす.6時半になると,待ちかねたようにレストランへ向かう. 

■レストランで朝食
 レストランには,まだ,人影がまばらだ.
 静かにバックグラウンドミュージックが流れている.ショパンのピアノ曲だ.まことに良い雰囲気である.
 来客にはアメリカ人,東南アジアからの人など,さまざまな国の人がいるようだ.
 また,例の背の高いウエイトレスに案内される.このウエイトレスは,これまで,毎朝,私を現地人に間違えていたが,漸く,今日は日本人として認識してくれた.昨日と同じ席に案内される.
 別のウエイトレスが,
 "Coffee or Tea ?" 
とサービスに来る.
 ここでは,日本食,洋食,中華の3種類のメニューが用意されていて,どれをとっても,大変美味である.さすが食文化が栄えている国だけのことがある.

■タクシーで中山大学へ
  8時にホテル玄関でタクシー2台に分乗して,大会2日目の会場である中山大学に向かう.30歳代の若いタクシーの運転手は,猛烈な神風運転をする.途中で,自転車に乗った中年女性と衝突しそうになる.もっとも,この中年女性も,いきなり対向車線に飛び出してきたが・・・・全くハラハラさせられる.
 タクシー代は,昨日と同じで,160NT$であった.
 大会2日目は午前中で終わる.
 日本から同行した仲間のプレゼンテーションを拝聴する.
 閉会式は,開会式と同じ大講堂で開催された.大会実行委員の面々が会場の演壇にずらりと並ぶ.重々しく式次第が進む.この辺りの雰囲気は,やはり日本とは違う.
 その後,大きな会場で昼食会が開かれる.
 各自適当に座って,思い思いに雑談をしている.
 ロビーには大会のスナップ写真が張り出されている.自分が写っている写真があったら適当に剥がして持っていっても良いことになっている.
 「どうせ,貰っても,どこかへ仕舞い忘れてなくしてしまうだろう・・・・」
と思いながらも,私も自分が写っている写真を1枚頂戴した.

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Harbor Tour>

■高尾港へ

 午後は自由行動である.
 「ソカさん」「カラさん」「私」などは,学会主催の Harbor Tour に参加したが,「勉さん」「髭さん」は,どこかのパソコンショップを訪れたいとのことで別行動を取った.
  Harbor Tour 参加者は,われわれを含めて各国からの約20人ほどであった.
 マイクロバスで最初に案内されたところは,高雄港(Port of Kaohsiung)の事務所の2階の立派な会議室であった.われわれが着席した机には,小さなお土産とメモ用紙がセットされている.
 ジュースがでる.
 すらりとした長身の所長が出てきて,スライドとビデオを使いながら高雄港の概要を説明した.ダークグレーの背広をビシッと着こなして,素晴らしく流暢な英語で話を進める.
 ちなみに,お土産は高雄港の風景をあしらったキーホルダーだった.

■豪華なクルーザー
 一行は,豪華なクルーザーに案内される.
 クルーザーの内部は,優に50~60平方メートルはあろうかと思われる広間になっている.
 中央に大きなテーブルが置かれ,周辺からは窓越しに港の様子が手に取るうに見える.ところどころにコーヒー,ジュース類が置かれていて,セルフサービスで飲めるようになっている.
 強い冷房が利いている.
 広間に入った瞬間,あまりの臭さに閉口した.多分,ここで振る舞われる中華料理の香辛料の臭いが重なるように染み込んでいるのだろう.何ともいえない悪臭になっている.
 そういえば,昨年,タイ松下の従業員食堂を見学したときも,同じような臭いがしたことを思い出した.でも,ほんの1~2分過ぎる頃には,この臭さも感じなくなった.
 参加者の中には,現地,台湾の方もいる.これらの方々が,やたらにわれわれの名刺を欲しがる.
 「名刺,名刺・・・」
と手を差し出しながら,日本語で名刺交換を迫ってくる.
 「われわれの名刺なんか,何の御利益もないのに・・・・」
と思いつつ,乞われるままに名刺交換をする.一体,何の役にも立たない他人の名刺ど集めてどうするつもりなのだろう.全く解せない. 

 Harbor Tour の所要時間は,1時間10分.高雄港の湾内をぐるりと一回りする.
 その間,われわれが良く見慣れた運輸会社所属の大きな船が何10隻となく停泊しているのが見える.大変,壮観である.
 「ソカさん」は,例によって,いろいろな方々と,人なつっこく話をしている.こは「ソカさん」の天性のもので,いつも斜にかまえてしまう私から見ると,羨ましい限りである.
 例によって,盛んに写真を撮りまくっている.あんなに沢山撮て,どうやって後から整理するのだろう.
 聞くところによると,高雄港は世界第3位のコンテナーターミナルだという.とにく巨大な港湾施設である.
 高雄港の規模は,幅約500メートル,長さ約10数キロメートルにおよぶ内海である.

                   高雄港概要図
           _         高雄市  市内
         ||___
         /      |
        /  / ̄ ̄ ̄   ヤード        | ̄|____
       /  |                   |          \
      |     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄↑ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  
     _|       約500メートル 運河(長さ10数キロ)                         |
   ̄ ̄           ↓                                            /
  第1港口  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄
  ___| ̄       ヤード                             | |   / ̄ ̄
         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄| |   |
                                ̄ ̄
              外 海           第2港口

         港湾面積    26,833,889 平方メートル
        水域面積    12,410,569 平方メートル
        陸地面積     14,423,320 平方メートル
        大潮水位        1.32 メートル
        小潮水位         0.94 メートル
        平均水位        0.72 メートル

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 [参考資料] 『日経新聞』1997年6月11日(朝刊) 「世界のハブ港順位」
 
   第1位 香港(中国)        1,328 万TEU
     2  シンガポール        1,295
     3  高雄(台湾)           506
     4  ロッテルダム(オランダ)    501
     5  釜山(韓国)           468
     6  ハンブルグ(ドイツ)       305
     7  ロングビーチ(米)        301
     8  ロサンゼルス(米)        268
     9  アントワープ(ベルギー)    262
    10  横浜(日本)           240

 アジア各国・各地域で港湾の「大競争時代」が始まった.アジア経済が急成長するなか,各国・各地域ともアジアのハブ(拠点)港を目指し,港湾機能の強化に一斉に動いている.
 港湾の優劣は,その”後背地”の産業競争力を左右するだけに能力増強競争は当分続く見通しだ.            アジア13倍,欧州4倍,北米3倍・・・
1975年-93年のコンテナ取扱量の地域別増加率である.アジアの勢いは欧米を圧倒,1993年には絶対量でも世界の40%以上のシェアを占めるにまでなった.
 個々の港のプリゼンス(存在)も高まっている.1996年の取扱量のランキングを見ると,1位香港,2位シンガポール,3位高雄(台湾)の順.10年前に1位だったロッテルダム(オランダ)は4位に後退しており,アジア主導の構図が浮かび上がっている.
             ・・・・・・・・・・・・・
 韓国は日本,香港は台湾,シンガポールはタイやマレーシアといった近隣のライバルもにらみながら近代化投資を積極化している.地域のハブ港としての機能を高めることに成功すれば,金融・倉庫など関連業界の発展が期待できるうえ,経常収支の改善にも結びつくからだ.              (『日本経済新聞』より)
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■ブラブラと散歩しながらホテルに戻る
 ハーバーツアーが終わってから,大多数の大会出席者が宿泊している華王大飯店,マイクロバスで送っていただいた.そこから,われわれが宿泊しているリンデンホテルまではタクシーで移動した.
 夕方,一行全員で,繁華街まで徒歩で見物に出掛けた.
 阪神百貨店,そごう,三越をハシゴで見物して廻る.途中の道路の歩道は二輪車で占領されていて歩行困難である.また,歩けたとしても歩道の高さがマチマチでとても歩きにくい.
 連日のご馳走続きでさっぱりしたものが食べたくなる.そこで,何を食べるかは自の自由にしたが,結局は,年輩者と若手の二手に分かれて食事をすることになる.
 若手は,食事後,散歩しながらホテルへ帰ることとなった.
 散歩となれば,私は,当然,若手のグループに入りたくなる.
 夕食後,手始めに,デパートの中を隈無く見て回る.その後,スーパーやコンビニを梯子する.これがまた面白い・・・・・
    領労      =ネクタイ
    休間皮鞋   =レジャー用靴
    全家便利商店=ファミリーマート
    可口可楽   =コカコーラ
    等々
 見れば見るほど面白い.
 「勉さん」が盛んにお土産品を買っている.時計,キーホルダー,等々手当たり次第である.
 結局,われわれの宿泊するホテルまで,小1時間の道のりであった.
 ホテルに着いたときには,夜の11時を廻っていた.
                                           (つづく)

「台湾訪問記」の前回の記事
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