＜オマラマ休憩所にて＞
ルートバーン(33)：マウントクック山麓へ(2)
（湘南カラビナ隊）
２００５年１月２５日（金）～２月２日（日）
第８日目：２００５年２月３日（木） （つづき）
33 さよならクイーンズタウン
＜ワカティブ湖＞
■専用バスでクイーンズタウンを出発
7時46分，荷物を持って，ロビーへ行き，チェックアウトする．もう私たち全員が揃っている．時間厳守が徹底していて，なかなかよろしい．
7時57分，バスに乗車する．大きなバスである．7時定刻，バスは発車する．車窓左手にはワカティブ湖が見える．湖面が朝日で輝いている．Ｓさんが，バスのトライバーの紹介と，これからの行程を説明する．
「今日のドライバーはチャーリーさんです」
一同，型どおり，まばらにパチパチと拍手する．
「これから27キロメートルほどのドライブです．１2時30分頃，マウントクック国立公園のハーミテージ(The Hermitage,標高760メートル)に到着する予定です．天気予報ですと，クイーンズタウンの今日の天候は曇り時々小雨ですが，マウントクックは，ここから離れていますので，天候は良く分かりません．マウントクックの標高は，富士山よりちょっと低くて，3754メートルです」
■ワカティブ湖湖畔
バスはワカティブ湖を南西に回り込むよう進む．再びガイドのＳさんの説明が始まる．
「ワカティブ湖は水深が400メートルあります．この湖は，ニュージーランドで3番目に大きな湖です．ニュージーランドには１4カ所の国立公園がありますが，この近くはグリーンストーン（注1）があるところとして有名な国立公園が4カ所あります．ニュージーランドには標高が3000メートルを越える山が22座あります．ちなみに日本には21座あります」
■ショトバーバ川を渡る
7時10分，ショトバーバ川を越える．広い牧場が続いている．この川はラフティングの名所だという．そして，7時１4分，ヘイズ湖の脇を通り過ぎる．綺麗なポプラ並木があちこちに並んでいる．このポプラはイタリアンポプラという品種だそうである． 
＜周辺の記録＞
※残念ながら写真はない．
＜クロムウエルのフルーツショップ＞
■クロムウエルに到着
7時47分，クロムウエル町（Cromwell）の農園直営のフルーツショップに到着する．ここでトイレ休憩である．店先には沢山の果物が並べられている．道路に沿って素晴らしいポプラ並木が連なっている．
＜フルーツショップは観光客で一杯＞
■フルーツショップに入る
店に入ると右手の方に沢山の果物が並んでいる．赤，黄色の果物が，まるでビッシリ花が咲いているように美しく並んでいる．近寄るとほのかに甘い果物の香りが漂ってくる．すべてがとても安い．
＜果物の甘い香りが漂う店先＞
■試食コーナー
店内では沢山の観光客がショッピングを楽しんでいる．
左手には試食コーナーがある．丸いテーブルの上に，さまざまな果物の実やドライフルーツが置いてある．ここで仁王様が，
「美味しいですね」
と言いながら，盛んに試食している．
私も仁王様に釣られて，幾つか試食してみる．
蜂蜜コーナーへ行ってみる．蜂蜜にも，蜂が採取する花の種類によって沢山の種類があるらしい．
蜂蜜の容器にはUSM＋5とかUSM+10とかの記号が書いてある．Ｓさんの説明だと，蜂蜜にはピロリ菌に対する抗菌作用があるので，その抗菌作用の強弱を標記したものだという．もちろん数字が大きいほど抗菌作用も強くなる．
＜試食コーナー＞
■25ドルのミックスフーズ
殆どの人たちが何か購入している．
私も大きな袋にさまざまな実がまぜこぜになっている「ミックスフルーツ（Mixed Nuts & Fruits）」1袋を25ドルで購入する．
＜右のページのスケッチがミックスナッツフルーツの袋＞
※残念ながら写真はない．
＜ポプラ並木を眺めながらオマラマ休憩所へ＞
■素晴らしいポプラ並木
店の外に出る．素晴らしい天気である．道路を挟んで反対側には，実に見事なポプラ並木が延々と続いている．見上げるような大きなポプラの上の方がそよ風に揺れている．
9時6分，私たちはフルーツショップを後にした． 
■のんびりバス旅
2車線の道路を，私たちを乗せたバスはのんびりと進む．すれ違う車も殆どない．道路もただ舗装しただけで側溝もない．このような田舎道をトロトロと走るのも気分がよいものである．
9時10分，進行方向左手に大きなフルーツモニュメントが見える．赤，黄，赤の巨大な果物の球形のオブジェがチラリと見える．
■ダントン湖とポプラ並木の平野
写真をゆっくり撮る間もなく通り過ぎる．印象だけをすぐにスケッチする．
9時03分，進行方向右手に湖が見え出す．これは人工のダム湖，ダントン湖（スペルは分からない）と言うそうである．
このダムを作るときには，住民から激しい反対を受けたという．しかし，ダムの水位が上がるに連れて，景観が良くなり，付近の地価が上昇し始めた．その結果，反対運動も治まったという．
9時26分，車はポプラ並木の平野を走り続ける．
両側は広々とした牧場が延々と続いている．Ｓさんが私の所へくる．
「ハーミテージに着いてからのことですが，明日のトレッキングコースを，大阪のお2人，風邪を引いたフクロウさん，捻挫の山欠菌さんを含めて，全員が楽しく歩けるコースに変えましょうか」
と提案する．
私は即座に，
「私の仲間は，もっと沢山山を歩きたいと思っている人たちばかりです．私は当日の足の様子によっては辞退しますが，どうぞ予定通りのコースでお願いします」
と答える．
9時30分，ワカナへの道路と分岐する．
両側に広いゴルフコースが広がる．私はゴルフをやらないので，高いか安いか見当が付かないが，1ラウンドが300円位だそうである．オネスティボックス（honesty box）に，自発的に5ドル入れるだけでプレーができるという．
ゴルフ場の草刈りは羊が草を食べてやってくれる．Ｔグラウンド付近だけは柵を張って，羊が入り込まないようにしているという．
この辺りは風が強いので有名なところだそうである．防風のためにアメリカから松を輸入して植えている．この松が，ニュージーランドの気象条件に大変合っているらしくて，本国のアメリカよりもずっと早く育つという．そのためにこの松を使ったさまざまな産業が産まれたという．
＜ダントン湖＞
■峠を越えてオマラマ休憩所へ
9時39分，峠を越える．峠の名前は分からない．そして，ゆるやかな下り坂になる．モレーンと思われる丘陵地帯が相変わらずうねうねと続いている．
9時45分，バスは山陰の下り坂に入る．
丘陵の間を左右に曲がりながら下り続ける．
9時55分，バスは単調なエンジン音をたてながら，相変わらず下り坂をとろとろと下っている．乗客の殆どが居眠りをしている．谷幅が次第に狭くなってくる．私もいつの間にか居眠りをしてしまう．
10時１5分，目が覚める．
バスは相変わらず同じような道を走っている．
10時１7分，Ｓさんが，
「あと10分ほどで，オマラマ（Omarama）へ到着します．ここでトイレ休憩を取ります」とマイクを使ってアナウンスする．
左手には雪を戴く南島アルプスが見え始めている．
「マウントクックは，1年365日中，200日は雨が降ると言われているところですが，今日はどうやら天気が良さそうです」
10時25分，オマラマ休憩所に到着する．
（つづく）
（注）
1．グリーンストーンが何を指すのか，筆者には良く分からない．多分，凝灰岩（Green tuff）のことであろうか．凝灰岩は火山砕屑物が固結して生成されたものの総称である．
「ルートバーン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d710e80fa03818a5286acaf6e4f4e359
「ルートバーン」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ec17ca33768676f1b0fd460b40d8c8dc
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[編集後記]
２０１１年５月１１日（水） 雨
まだ梅雨の季節には早いが，昨日から梅雨のような天気が続いている．
拙宅の裏にある古屋の解体工事が，昨日から始まっている．1日の作業で，古屋の2階部分がすっかり取り壊されてしまった．そして，今日は取り壊しに使う機械の音がゴーゴーとうるさく聞こえてくる．
昨日は，かねがね，「携帯電話の機種交換をしてください」というａｕからのしつこいメールに根負けして，大船駅前の某大型電気店に出向いて，カシオ製の新しい携帯電話に交換した．
旧機種から電話番号はコピーして貰ったが，メモ帳に入れていたバスや電車の時刻表は，もう一度手入力するしか方法がないといわれ当惑する・・・が，仕方がない．当面は古い携帯電話をメモ帳として並行使用するしか方法がない．
ただ新機種にして，良かったなと思う点も多い．その第1はワンセグが見えることである．幸いなことに，我が家は丸山の尾根筋に建っているので，海風も強く当たるが，電波の調子も良い．わざわざ携帯電話を使って，ワンセグなど見なくても良いのだが，見えるに越したことはない．第2に良い点は防水になっていることである．これは，外を歩く機会が多い私にとってありがたいことである．
ところで，今日は終日雨だという．
いくら外歩きが好きな私でも，わざわざ雨の中をあちこちと彷徨くほど呆けてはいない．せいぜい近場の公園でも一回りするだけで，家に籠もって温和しくしていようと思う．そして，散歩の代わりに，新しい携帯電話をおもちゃにしながら，かなりの時間を費やしてしまうであろう．
それに，昨日，ＯＳを再インストールしたパソコンのチューニングもまだ終わっていない．
このブログ記事を作っていて，たちまちのうちに困った．
アクセス権の処理である．再インストールしたために，これまで作ってきたファイルは閲覧できても編集できなくなってしまった．おかげでアクセス権の対処に脂汗を流して，やっとこの記事に写真を添付した．まあ，新しい勉強ができたのはプラスだが，ＰＣに振り回されてイライラする．
「つまらぬデジタル機器に振り回されているな・・」
という感は否めないが，まあ，これも仕方がないなと苦笑する．
ところで・・・
今朝も，まだ，多少のクラクラ感が残っているので，身体は本調子ではない．携帯やパソコンよりも早く，このクラクラ感を何とかしてほしいなと思うが，こればかりは神頼みである．
（愚痴おわり）
