中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ルートバーン(26):ルートバーントレッキング第3日目(1)

2011年05月01日 06時05分16秒 | ニュージーランド;ルートバーン

                                                                <朝の一時:順番に自分のランチを作る>

           ルートバーン(26):ルートバーントレッキング第3日目(1)
                         (湘南カラビナ隊)
             2002年1月25日(金)~2月5日(日)

第7日目:2005年2月2日(水)

ルートバーントラック第3日目

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     2005年2月2日(水).朝,ルートバーン滝小屋を出発.崖の中腹の道をトラバース
     した後,急勾配の下り坂を下りる.三叉路を左折するとルートバーンフラット小屋
     に到着する.ルートバーン川の広い河原を通り抜け,長い吊り橋を渡ると,ルート
     バーントラックの終点,ロードエンドに到着する.バスに乗り,クイーンズタウンに
     戻る.夕方,打ち上げパーティが開催され,完歩証明書を受け取る.
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<第3日目の行程図>




<ルートバーン滝小屋の掲示板:行動予定が書いてある>

26 朝のひととき

■フクロウは風邪,私は右足首に痛み
 2005年2月2日.水曜日.快晴 夜の間に,隣のベッドに寝ていたフクロウが,ときどきおかしな咳をしている.どうも何処か分からないところで持ち込んできた風邪の調子が回復していないようである.
 一方,私は昨日の捻挫が良くならないのか,右足首が熱を持っている.折角,Sさんに戴いて張った膏薬が,肝心の右足から剥がれて,いつの間にか左足の臑の辺りに張り付いている.
 眠いが,起きあがって,膏薬を右足首に貼り直す.だが,また暫くすると,また膏薬が剥がれて,飛んでもないところに張り付いている.
 こんなことを繰り返している内に,6時30分になる.何となく同室の皆が起き出す.
 まずは,空いている内にトイレへ行く.ついでに,階下の乾燥室へ降りて様子を見る.階段を下る1段ごとに右足首が痛い.
 「これは困ったぞ」
と不安になる.
 肝心の洗濯物は,大体乾いているが,なんとなく湿っぽい.
 今日も快晴である,また暑くなりそうである.
 部屋に戻る.フクロウは,扁桃腺が腫れているらしくて,変な声をしている.
 元気な仁王様は,乾燥室に干していた靴下が,どこかへ行ってしまったと嘆いている.誰かがもう一度良く探してみたらと助言する.仁王様は,乾燥室にもう一度行くついでに,小屋裏の滝を見に行くと言って出掛けてしまう.感心するぐらい元気である.
 バーダーは,デジカメのメディアを入れ替えるかどうかで悩んでいる.

■テーピングをして貰う
 7時40分,Sさんが私たちの部屋に顔を出す.そして私に,
 「捻挫の具合,どうですか」
と尋ねる.私は正直に,
 「まだ多少の痛みがあります.でも,注意して歩けば問題ないと思います」
と答える.
 「では,足首を見せてください」
とSさんが言う.
 私の両足の足首を見比べながら,
 「やっぱり,大分腫れていますね」
と心配する.私は,こんなに心配していただいて,心底から感謝している.
 「では,この小屋のAさんに,テーピングをして貰いましょう.彼女は,とてもテーピングが上手です.いままで何人もの方が,彼女にテーピングして貰っています・・・」
 7時45分,私は,Aさんに,捻挫した事情を説明する.Aさんは,ボデーランゲージで,私に,食堂の椅子を指して,
 「ここへ座れ」
という.彼女は,テーピングのマニュアルを見ながら,私の右足首にテーピングをする.まずは,足首から10センチメートルほど上の臑にグルグルとテープを巻き付ける.そして,そのテープを起点にして,縦横斜めに何回もテープを巻き付ける(注1).
 「このテープは伸縮性のないテープです.足首を固定するために伸縮性のないテープを使います.」
と傍らでSさんが説明してくれる.およそ5,6分でテーピングが終わる.
 試しに立ち上がってみると,足首がしっかりと固定されていて,これならば静かに歩けば,何とかなるという確信を得た.
 「テーピングは大変効果がありますが,決して万全なものではありませんので,注意して下さい」
とSさんから諫められる.

<スタッフAさんにテーピングして貰う>


<テーピング完成>

(注)
 この巻き方は,いわゆるアンカーテープを利用する方法らしい(岩崎,2002,pp.56-).アンカーは錨のことである.最初に,テープがはがれたりずれたりしないように,テーピングの起点となり,土台,つまり錨となるテープを,すねの前でテープを交差するように1本貼る.
 1本では足りないので,最初に貼ったテープから,下の方に少しずらしながら,3本貼る.アンカーテープを貼ったら,次ぎに足首の内側に沿って,テープを下方向に貼っていく.
 くるぶしを回すように,テープを外側に向けてしっかりと貼り,足首外側のアンカーのところまで貼って,そこで切る.さらに,アキレス腱の方にずらして,もう1本テープを貼る.3本目は,2本目と反対斜めにずらして貼る.
 Aさんのテーピングは,さらにこの上にラージヒルロックと呼ばれるテーピングを重ねる.すねからテープを,外側を斜めに下に向けて貼って,頸骨を引っかけるように回してアキレス腱を通り,さらに踵を掛けて,外側に一回りするように回す.さらに,もう1本内くるぶしに半分掛かるように足首の所を一回りさせる.

[参考文献]

岩崎由純,2002,『ひとりで簡単にできるテーピング』成美堂出版,ISBN4-415-01313-9 C207
                                                (つづく)

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[編集後記]

2011年4月30日(土) 

 ルートバーントレッキングの記事を編集していると,楽しかった旅の毎日を克明に思い出す.やはり,面倒でも克明にメモを取っておくことが大切だなと改めて思う.
 ルートバーン滝小屋の前で,不覚にも捻挫したときの痛さ,無念さも,つい昨日のことのように鮮明に覚えている.
 私はこれまで二度,捻挫した経験がある.1回はこのルートバーントレッキングの最中に,もう1回は,なんと鎌倉の源氏山公園の広場で・・・・どちらも,
 「なんでこんな所で捻挫するの・・」
と不思議がられるところで捻挫している.逆に峻険な山道や岩場で捻挫したことはない.
 やっぱり,どこか心の中に緩みがあるときに,ヒョイと捻挫してしまうようである・
 どちらの捻挫の場合も,捻挫してから数ヶ月は,歩いている内に,同じ場所を再び捻挫しそうな感じがあり,なかなか自信を持って歩くことができなかった.
 その後,山旅スクールで教えて貰って,ストレッチを繰り返している内に,半年ほどの間に,足首を多少捻っても,捻挫しないようになった.
 このブログを読んでいただける方は,ごくごく少人数だが,皆さんに平素のストレッチがいかに大切かを強調しておきたい.
                                      (ぼやきおわり)



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