中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る日光街道二十一宿(第2回)(3)

2009年05月31日 05時22分31秒 | 日光街道二十一宿

                    <越谷の懐かしいお店>

        歩いて巡る日光街道二十一宿(第2回)(3)
              竹ノ塚→北越谷
             (小田急トラベル)
          2009年5月23日(土)(つづき)

<草加松原>

■センベイ売り場

 草加市文化会館の庭で昼食を終える.まだ,集合時間までに時間がある.そこで,一緒に食事をしていた仲間と,草加市文化会館の建物の中に入ってみる.何となくガラーンとしている.入口の右手に売店がある.中に入ってみる.革製品なども置いてあるが,売店の大半がセンベイ売り場になっている.中央の台の上に,十種類以上のセンベイが陳列されている.
 店内には,私達以外の観光客は誰も居ない.何となく寂しい感じがする.
 草加に来たら,センベイを味わわずに帰宅する訳にはいかない.どのセンベイも美味しそうなので迷うが,結局,海苔をまぶしてあるセンベイが10枚ほど入っている袋詰め1袋を購入する.帰宅してから賞味するのが楽しみである.

                    <草加市文化会館の売り場>

■草加センベイの由来
 館内の説明文や,旅行社の資料によると,草加センベイの由来が面白い.
 その昔,草加松原の売店で,「おせんさん」という女性が団子を売っていた.おせんさんは売れ残った団子の処分に困っていたが,ある日,侍が,
 「残った団子を捨ててしまうのは勿体ない.団子を潰し,平らにしてから,乾燥させ,それを焼いて,焼き餅にして売ったらどうだろう・・・」
と提案する.
 この提案通りに焼き餅を販売した所,好評で,評判が広がり,日光街道の名物になったという.

■草加市文化会館を出発
 12時52分,私達は,文化会館の庭で,「エイ,エイ,オー~」.いよいよ,午後の散策が始まる.
 再び,綾瀬川沿いの散策路を北上する.この辺りは草加松原と呼ばれているようである.草加の代表的景観で「日本の道百選」や「利根川百選」にも選ばれている.旅行社の資料によると,この遊歩道は,1989年(昭和61年)に整備された.
 実に気持ちの良い散策路である.地元の人達が沢山散策している.

                     <草加市文化会館を出発>

■草加松原を歩く
 例によって,どんどんと先へ歩き進むので,ユックリ見る閑はないが,所々に歌碑が立っている.私は,大急ぎで,沢山の歌碑の中から,適当に一つを選んで写真を撮る.
 やがて前方左手に,巨石を積み重ねた石庭が見え出す.ここが草加松原の北端のようである.
 近くに立っている案内板によると,松尾芭蕉は,元禄2年3月27日に江戸深川を出発し,その日のうちに草加(当時は早加)に到着したようである.
 13時06分,東京外環自動車道のガードを潜る.

                     <草加松原を行く>


                              <草加松原の北端>

<越ヶ谷宿>

■蒲生一里塚

 13時18分,橋の名前は分からないが,綾瀬川を渡って,左岸の蒲生愛宕町に入る.
 川を渡って直ぐの所に,蒲生一里塚のこんもりとした森がある.Kガイドの説明によると,ここは埼玉県内で,唯一残っている一里塚だという.
 一里塚で,暫時,休憩を取って,一同,思い思いに一里塚の写真を撮る.


 
                 <蒲生一里塚>

■新越谷駅で休憩
 直ぐに一里塚を出発する.人通りが殆どない住宅地の裏通りを北北西に進む.
 13時28分,青蓮院という寺の脇を通過する.この寺の由来は全く分からない.
 1キロメートル弱歩いた所で,蒲生本町交差点で,県道49号線に合流する.ここから2キロメートルほどの真っ直ぐな道が真北に続く.その間,これといって注目すべき遺構や史跡はない.私達は,ただ黙々と歩き続ける.
 まだ5月とはいえ,日差しは結構強い.歩き続ける内に,だんだんと汗ばんでくる.私達は,単調な街並みに,多少,飽きを感じながら歩き続ける.
 13時27分,駅入口交差点に到着.JR武蔵野線のガードを潜ってから左折.13時29分にJR南越谷駅に到着する.ここで,14時15分まで休憩.
 東部伊勢崎線がJRと直交している.JR南越谷駅の構内を抜けると,東部伊勢崎線の新越谷駅前の広場に出る.素晴らしい駅である.広場もユッタリ,スッキリと整備されている.広場の街路樹の緑が美しい.私が住んでいるゴチャゴチャとした大船近辺に比較すると,ここは何とも都会的で,住みやすそうに思える.
 少々,蒸し暑い.何人かの方々が,ジューススタンドで生ジュースを飲んでいる.旨そうだが,懐に小銭がないので,飲むのを諦める.

                       <新越谷駅>

■照蓮院
 14時16分,JR新越谷駅から歩き出す.勿論「エイ,エイ,オー~」付きである.
 また,変化のない郊外の道を,ひたすら北へ,北へと歩く.途中めぼしいものはほとんど見当たらない.新越谷から歩き始めて,1キロメートルほどの場所で,道路はほんの少し西(つまり左)に曲がる.そして,13時28分に曽根ロータリーの信号近くにある照蓮院の脇を通過する.
 旅行社の資料によると.照蓮院には越谷市指定記念物(史跡)の供養塔がある.武田氏が滅亡したときに,家臣秋山長慶は武田勝頼の遺児,千徳丸をともなって,この地に落ち延びたという.
 例によって,早足で折角の史跡の脇を通過する.私はせめて写真だけでも撮りたいなと思って,大急ぎで境内を覗き込む.大きな石碑が並んでいるのを垣間見ながら通過する.

                      <照蓮院>

■越ヶ谷宿跡
 14時39分,東部伊勢崎線越谷駅前通りとの交差点に到着する.越谷の中心街である.この辺りは,江戸日本橋から3番目の宿場町,越ヶ谷宿があったところのようである.
 旅行社の資料によると,宿内人口は4,603人,宿内戸数は1,005戸,本陣1軒,脇本陣1軒,旅籠52軒の規模だった.ただ,残念なことに,周囲を見渡した所では.宿場跡らしい遺構や史跡は全く見当たらない.
 私達は,旧日光街道をそのまま北上しつづける.沿道には昔を彷彿と思い起こさせるお店や,立派な蔵がある古い家が残っていて,わずかに昔を偲ぶことができる.

                   <旧家が残っている>

<家路を急ぐ>

■北越谷駅で解散

 14時50分頃,元荒川に架かる大沢橋を渡る.さらに,北に向かって1キロメートル余り歩き続ける.
 15時04分,今日の終着である東武日光線北越谷駅に到着する.
 駅前広場で,Kガイドの音頭で,万歳を三唱する.Kガイドから次回の案内を伺って解散.
 仲間の数人が,暑いのでビールを飲んでから帰るという.私も小ジョッキ位は付き合っても良いかなと思ったが,酔うと返って暑くなるので,失礼して真っ直ぐ帰宅することにする.

                      <北越谷駅>

■上野経由で帰宅
 さて,家へ帰る道順が,また,不安である.
 とりあえずは,SUICAを使って,北越谷駅構内に入る.立派な駅だ.とにかく上野に出ようと思う.それにはまずは北千住に辿り着くことだ.北越谷から北千住まで沢山の駅がある.急行電車が早そうだが,面倒なので,早く来た普通電車に乗ってしまう.
 乗った電車は,15時15分に北越谷駅を発車する.5分ほど後に急行電車がある.そちらの方が早く北千住駅に着くかもしれないが.ホームで待っているのもかったるい.
 発車してから後悔する.この辺りは複々線になっていて.急行電車が別の線路をスイスイと走っている.ほんの2~3の駅を過ぎた頃,となりの線路を急行電車が軽快に抜いていく.
 電車は空いている.席に座るとすぐに眠くなる.ウトウトしながら北千住はまだかと気にするが,そのうちに,何とかなるさで,北千住など,どうでも良くなって,居眠りをし続ける.電車に揺られながらの居眠りは実に心地よい.
 「ハッ・・!」
と気が付くと,丁度,北千住である.ここで下車する.
 あとは常磐線で上野へ.上野から東京,そして東海道本線で大船に戻る.
 大船駅や駅前は狭くて人で溢れている.東部伊勢崎線の沿線と大違いである.湘南地方といえば,なんとなく聞こえがよいが,インフラの整った東武線沿線の街の方が住みやすそうだなと思い始める.今更,引っ越す訳にはいかないが・・・

[ラップタイム]

10:00  竹ノ塚駅歩き出し
10:49  谷塚駅(11:07まで休憩)
11:32  草加駅前十字路
11:40  おせん茶屋
11:52  札場河岸
12:07  草加市文化会館(12:52まで休憩)
13:18  蒲生の一里塚
13:29  JR南越谷駅(14:16まで休憩)
14:39  越谷駅前(越ヶ谷宿場跡)
15:04  北越谷駅(解散)

[歩行記録]

■水平歩行距離
        14.5km

■累積登攀下降高度      軽微

■所要時間(休憩時間を含む)
  竹ノ塚 発        10:00
  北越谷 着        15:04
 (所要時間)     5時間04分(5.07h)

 水平歩行速度    14.5km/5.07h=2.85km/h
                            (第2回おわり)

「日光街道二十一宿」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/40e2a3b266ff668bacc7bc543a8d2dc5
「日光街道二十一宿」の次回の記事
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