<広いツブカル山山頂>
モロッコ訪問記(16):ツブカル山山頂からツブカル小屋へ下山
(アルパインツアー)
2009年6月7日(日)~18日(火)
第5日目 2009年6月11日(木) (つづき)
<ツブカル山山頂で楽しい昼食>
■山頂で記念写真を撮る
6時22分にツブカル小屋(標高3,207m)を出発した私たちは,10時57分,無事,ツブカル山山頂(標高4,163m)に到着した.山頂は広々とした平地になっている.一番高いところに四角錐の標識が作られているが無粋である.それに肝心の標識には,落書きがビッシリである.日本の山のように山頂に神社がないので,何となくヘソのないカエルの腹を連想する.
山頂には,かなり沢山の登山客が屯している.晴天なので日射しは強いが,標高が高いために,暑くもなく,寒くもない心地よい気温である.私たちは,無粋な三角錐の前に立って,交替で記念写真を撮る.
<山頂を示す三角錐:落書きばかりで汚い>
■山頂で昼食
私たちは,山頂の三角錐から少し離れたところにリュックを降ろして陣取る.
これから昼食である.チーフの山岳ガイド,モハマドさんと,サブガイドがリュックから大量の食材を出して,大きなお皿に盛りつける.新鮮な野菜,果物たっぷりの豪華な昼食である.
ただ,残念なことに,高いところに弱い私は,かなり食欲が減退していて,思うように食べられない.
主食のパンは,小さな切れ端を食べただけで,もうそれ以上食べる気にならない.もう少し高所に強い体質になれないかなと,悔しさがこみ上げる.
<地べたに座り込んで昼食を摂る>
■山頂からの360度の眺望
昼食を済ませてから,山頂から見える周囲の山々の写真を撮る.ツブカル山は,さすがに北アフリカの最高峰である.四角錐の所に立つと,360度の展望が開ける.ほぼ東南の方向にサハラ砂漠が広がっている筈だが,黄砂に似た土色の埃が水平線上に広がっていて,どこが砂漠なのか良く分からない.
とにかく,デジカメを構えて,360度の展望を反時計回りに一回り撮る.大きなアトラス山脈の山並みが累々と連なっているのが見えるが,一本の草木もなく,赤茶けた岩と砂の山だけである.所々に白い雪渓が見えている.
北アルプスなど日本の山に比較すると,月面を連想させるような,荒々しい風景である.
<山頂からの展望;南南東;アトラス山脈>
<山頂からの展望:南;アトラス山脈の続き>
<山頂からの展望:南西>
<ツブカル小屋を目指して下山>
■下山開始
昼食と休憩を終えた私たちは,山岳ガイドに促されて,11時56分にツブカル山を出発,下山を開始する.往路をそのまま下る予定である.上りと違って,随分と速い速度で下り続ける.ザラザラした石ころばかりの下り坂なので,滑りやすいが,特に危ないところはないが,辺りの風景に見とれている余裕はない.足元を見つめながら,前の人から置いてきぼりにならないように,ひたすら歩きつづける.
12時58分,標高3,775メートル付近で,下山最初の休憩を取る.私は,高度計を見ながら,
「この辺りは,丁度,富士山と同じ高さだな・・」
と思う.
目の前に双耳峰の山が聳えている.その山肌には2本の雪渓が残っている.
■雪渓を下る
休憩を終えて,12時04分に歩き出す.
下るのが嫌になるほど,一層急な下り坂が,どこまでも連続する.とはいえ,この坂も先ほど登ってきたところである,よくもまあ,こんなに長い坂を,エッチラ,ホッチラ登ったものだと,自分で驚いている.
13時08分,幅の広い雪渓を横断する.雪渓は,いわゆる“腐れ雪”の状態になっている.融けた水を含んで,重くベタベタしていて滑りやすい.
「こんな所,通るのは嫌だ,嫌だ・・」
と思いながら,何とか慎重に渡りきる.
13時54分,標高3,160メートル地点で,下り2度目の休憩を取る.
傍らの石の割れ目に,白い可憐な花が咲いている.花に疎い私には花の名前は分からないが,可愛いのでデジカメに収める.
<小さな雪渓を横断する>
■休憩を取る
休憩を終えて,14時丁度に歩き出す.
歩き出して間もなく,遙か下の方に,ツブカル小屋が見え始める.小屋に戻るには,まだ,まだ,随分と降りなければならないなと実感する.
<急な下り斜面で休憩を取る>
■路傍の草花
標高が下がるにつれて,山肌に苔のようなものが散見されるようになる.岩の間で,懸命に紫色の花を咲かせている花を見つける.是非,写真に収めておきたいと思う.花に近づいて写真を撮っている内に,どうしても仲間から遅れがちになる.でも,天気は良いし,登山道も安定しているので,多少の遅れは容赦して貰いながら,一番最後になって下山し続ける.
14時13分,ツブカル小屋が真下に見えるところまで下山する.この辺りまで下ると,沢山の草花が咲き乱れている.私は,最後に付いているツアーリーダーの了承を得て,花の写真を撮りまくる.
<ツブカル小屋(右側)が真下に見える・・が,ここからが大変>
<高度感のある急な下り坂を進む>
■小川の畔
14時14分,また雪渓を横断する.相変わらず滑りやすい.
花が咲き乱れる急な下り坂を進む.そして,14時39分,ツブカル小屋の脇を流れる小川の畔に到着する.
■一本橋を渡る
14時40分,小川に掛かる一本橋を渡る.
登山途中で,一足先に下山した現地ガイドのアブダラさんが,にこにこ顔で,川岸から私たち一人ひとりに手をさしのべる.
■無事ツブカル小屋に到着
14時44分,私たちは一人の落伍者もけが人も出さずに,無事,ツブカル小屋に辿り着く.
“万歳”
山頂を出発したのが,12時04分.したがって,休憩時間込みの下り所要時間は2時間04分(2.04h)である.ツブカル山山頂とツブカル小屋の標高差は860メートル.
従って,休憩時間込みの下山速度は,
860m/2.04h=421.6m/h.
時速421.6メートルならば,標高4,000メートルを超える高山にしては,まあ,まあの速度だなと思う.
<再びツブカル小屋にて>
■まずはティーブレーク
ツブカル小屋に到着した途端に,疲れがドッと出る.とりあえずは,自分たちの部屋に戻って,ベッドにひっくり返る.しかし,眠ってしまうと,高山病を発症する恐れがある.うっかり眠ってしまわないように,10分ほど横になっただけで,一同,1階の食堂に降りて,お茶を楽しむ.
とにかく,所期の目的であるツブカル山登頂に成功したので,皆の顔にも安堵感と喜びが表れている.私たちは,苦しくも楽しかったツブカル山登頂を振り返りながら,雑談に耽る.
登頂の途中で,私が思わず漏らした一言,
「・・ああ,シンドイ・・・」
で,皆が救われたと感謝される.
私には意外なことだったが,他の人も「シンドイ」と言いたかったが,自分だけシンドイのかと思って,なかなか言えなかった.ところが最年長の私の「シンドイ」の一言で,疲れているのは自分だけでないと分かり,とても安心したという.人間の心理って不思議なものだなとつくづく思う.
■自分で作った登頂証明書
私は,先ほどの休憩時間に,ノートの1ページに,次のような文章を書いた.
*************************
CERTIFICATE
This is to certify that Mr.フラワーヒル climbed the summit of Mt. Toubkal, 4197m high from the sea level, on 11, June, 2009; the highest mountain in the North Africa.
11, June, 2009
Chief Guide
Local Stuff
Japanese Guide
************************
そして,コーヒーブレークの合間に,山岳ガイドのモハメッドさん,現地ガイドのアブダラさん,それにツアーリーダーのMさんのサインを頂戴した.
このサイン入りのページは,私にとって宝物である.
■小屋の外は寒い
コーヒーブレークは,14時55分頃終わる.
私たちは,一旦,自分のベッドに戻る.夕食は19時からである.まだ,まだ時間がある.暫くの間,ベッドに横になっているが,すぐに時間をもてあます.
堪らなくなり,ツブカル小屋の外に出てみる.
日が傾き掛けているためか,随分と寒くなっている.防寒具を着て外へ出れば良かったが,うっかり昼間の格好のまま,外へ出たので,そう長い間,外をうろついていることもできない.
小屋の前の広場には,数頭のロバ(正確にはラバ)がジッと動かずにボンヤリと立っている.まるで駐車場の車をロバに置き換えたような風景である.
私たちが宿泊している立派な小屋の周辺には,少々粗末で小さな小屋が数軒建っている.これらの小屋はロバを扱う人たちが利用する小屋のように思える.
■売店の値段がおかしい?
暫くの間,外を彷徨いていた私は,30分ほどで,自分のベッドに戻る.そして,明日の下山に備えて,荷物の整理をする. 19時頃から夕食である.
1階の食堂へ降りる.私より先に食堂に降りていた野詩歌さんが,
「・・売店でペットボトルの水を買おうとしたら,アブダラさんが言っていた値段より高かったですよ・・」
とアブダラさんに報告している.
アブダラさんは,「しょうがないことをするな・・」と,やや憮然とした顔つきになり,売店で交渉する.直ぐに差額が戻ってきた.どうやら,外国人と見ると,値段をふっかけるようである.
日本の山小屋では,外国人だからといって,高い値段で売りつける所などないのに・・
■質素な夕食
すぐに夕食となる.パン,スープ,野菜を茹でたもの,それにお茶.至って質素である.でも,ここは標高3000メートルを超える辺鄙なところ.贅沢は言っていられない.
■やっと就寝
19時50分頃,夕食を終える.
すぐに自分のベッドに戻って就寝する.
こうして,ツブカル山登頂というハイライトの一日は終わった.
明日は,まず,往路を辿って,イメリルまで下山する.イメリルから専用車で,マラケシュまで行く予定である.
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/468eb38296120c2516cf2f1b5c0727c0
「モロッコ訪問記」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/59b075ab6b74a015a8759c9f388a4394
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
モロッコ訪問記(16):ツブカル山山頂からツブカル小屋へ下山
(アルパインツアー)
2009年6月7日(日)~18日(火)
第5日目 2009年6月11日(木) (つづき)
<ツブカル山山頂で楽しい昼食>
■山頂で記念写真を撮る
6時22分にツブカル小屋(標高3,207m)を出発した私たちは,10時57分,無事,ツブカル山山頂(標高4,163m)に到着した.山頂は広々とした平地になっている.一番高いところに四角錐の標識が作られているが無粋である.それに肝心の標識には,落書きがビッシリである.日本の山のように山頂に神社がないので,何となくヘソのないカエルの腹を連想する.
山頂には,かなり沢山の登山客が屯している.晴天なので日射しは強いが,標高が高いために,暑くもなく,寒くもない心地よい気温である.私たちは,無粋な三角錐の前に立って,交替で記念写真を撮る.
<山頂を示す三角錐:落書きばかりで汚い>
■山頂で昼食
私たちは,山頂の三角錐から少し離れたところにリュックを降ろして陣取る.
これから昼食である.チーフの山岳ガイド,モハマドさんと,サブガイドがリュックから大量の食材を出して,大きなお皿に盛りつける.新鮮な野菜,果物たっぷりの豪華な昼食である.
ただ,残念なことに,高いところに弱い私は,かなり食欲が減退していて,思うように食べられない.
主食のパンは,小さな切れ端を食べただけで,もうそれ以上食べる気にならない.もう少し高所に強い体質になれないかなと,悔しさがこみ上げる.
<地べたに座り込んで昼食を摂る>
■山頂からの360度の眺望
昼食を済ませてから,山頂から見える周囲の山々の写真を撮る.ツブカル山は,さすがに北アフリカの最高峰である.四角錐の所に立つと,360度の展望が開ける.ほぼ東南の方向にサハラ砂漠が広がっている筈だが,黄砂に似た土色の埃が水平線上に広がっていて,どこが砂漠なのか良く分からない.
とにかく,デジカメを構えて,360度の展望を反時計回りに一回り撮る.大きなアトラス山脈の山並みが累々と連なっているのが見えるが,一本の草木もなく,赤茶けた岩と砂の山だけである.所々に白い雪渓が見えている.
北アルプスなど日本の山に比較すると,月面を連想させるような,荒々しい風景である.
<山頂からの展望;南南東;アトラス山脈>
<山頂からの展望:南;アトラス山脈の続き>
<山頂からの展望:南西>
<ツブカル小屋を目指して下山>
■下山開始
昼食と休憩を終えた私たちは,山岳ガイドに促されて,11時56分にツブカル山を出発,下山を開始する.往路をそのまま下る予定である.上りと違って,随分と速い速度で下り続ける.ザラザラした石ころばかりの下り坂なので,滑りやすいが,特に危ないところはないが,辺りの風景に見とれている余裕はない.足元を見つめながら,前の人から置いてきぼりにならないように,ひたすら歩きつづける.
12時58分,標高3,775メートル付近で,下山最初の休憩を取る.私は,高度計を見ながら,
「この辺りは,丁度,富士山と同じ高さだな・・」
と思う.
目の前に双耳峰の山が聳えている.その山肌には2本の雪渓が残っている.
■雪渓を下る
休憩を終えて,12時04分に歩き出す.
下るのが嫌になるほど,一層急な下り坂が,どこまでも連続する.とはいえ,この坂も先ほど登ってきたところである,よくもまあ,こんなに長い坂を,エッチラ,ホッチラ登ったものだと,自分で驚いている.
13時08分,幅の広い雪渓を横断する.雪渓は,いわゆる“腐れ雪”の状態になっている.融けた水を含んで,重くベタベタしていて滑りやすい.
「こんな所,通るのは嫌だ,嫌だ・・」
と思いながら,何とか慎重に渡りきる.
13時54分,標高3,160メートル地点で,下り2度目の休憩を取る.
傍らの石の割れ目に,白い可憐な花が咲いている.花に疎い私には花の名前は分からないが,可愛いのでデジカメに収める.
<小さな雪渓を横断する>
■休憩を取る
休憩を終えて,14時丁度に歩き出す.
歩き出して間もなく,遙か下の方に,ツブカル小屋が見え始める.小屋に戻るには,まだ,まだ,随分と降りなければならないなと実感する.
<急な下り斜面で休憩を取る>
■路傍の草花
標高が下がるにつれて,山肌に苔のようなものが散見されるようになる.岩の間で,懸命に紫色の花を咲かせている花を見つける.是非,写真に収めておきたいと思う.花に近づいて写真を撮っている内に,どうしても仲間から遅れがちになる.でも,天気は良いし,登山道も安定しているので,多少の遅れは容赦して貰いながら,一番最後になって下山し続ける.
14時13分,ツブカル小屋が真下に見えるところまで下山する.この辺りまで下ると,沢山の草花が咲き乱れている.私は,最後に付いているツアーリーダーの了承を得て,花の写真を撮りまくる.
<ツブカル小屋(右側)が真下に見える・・が,ここからが大変>
<高度感のある急な下り坂を進む>
■小川の畔
14時14分,また雪渓を横断する.相変わらず滑りやすい.
花が咲き乱れる急な下り坂を進む.そして,14時39分,ツブカル小屋の脇を流れる小川の畔に到着する.
■一本橋を渡る
14時40分,小川に掛かる一本橋を渡る.
登山途中で,一足先に下山した現地ガイドのアブダラさんが,にこにこ顔で,川岸から私たち一人ひとりに手をさしのべる.
■無事ツブカル小屋に到着
14時44分,私たちは一人の落伍者もけが人も出さずに,無事,ツブカル小屋に辿り着く.
“万歳”
山頂を出発したのが,12時04分.したがって,休憩時間込みの下り所要時間は2時間04分(2.04h)である.ツブカル山山頂とツブカル小屋の標高差は860メートル.
従って,休憩時間込みの下山速度は,
860m/2.04h=421.6m/h.
時速421.6メートルならば,標高4,000メートルを超える高山にしては,まあ,まあの速度だなと思う.
<再びツブカル小屋にて>
■まずはティーブレーク
ツブカル小屋に到着した途端に,疲れがドッと出る.とりあえずは,自分たちの部屋に戻って,ベッドにひっくり返る.しかし,眠ってしまうと,高山病を発症する恐れがある.うっかり眠ってしまわないように,10分ほど横になっただけで,一同,1階の食堂に降りて,お茶を楽しむ.
とにかく,所期の目的であるツブカル山登頂に成功したので,皆の顔にも安堵感と喜びが表れている.私たちは,苦しくも楽しかったツブカル山登頂を振り返りながら,雑談に耽る.
登頂の途中で,私が思わず漏らした一言,
「・・ああ,シンドイ・・・」
で,皆が救われたと感謝される.
私には意外なことだったが,他の人も「シンドイ」と言いたかったが,自分だけシンドイのかと思って,なかなか言えなかった.ところが最年長の私の「シンドイ」の一言で,疲れているのは自分だけでないと分かり,とても安心したという.人間の心理って不思議なものだなとつくづく思う.
■自分で作った登頂証明書
私は,先ほどの休憩時間に,ノートの1ページに,次のような文章を書いた.
*************************
CERTIFICATE
This is to certify that Mr.フラワーヒル climbed the summit of Mt. Toubkal, 4197m high from the sea level, on 11, June, 2009; the highest mountain in the North Africa.
11, June, 2009
Chief Guide
Local Stuff
Japanese Guide
************************
そして,コーヒーブレークの合間に,山岳ガイドのモハメッドさん,現地ガイドのアブダラさん,それにツアーリーダーのMさんのサインを頂戴した.
このサイン入りのページは,私にとって宝物である.
■小屋の外は寒い
コーヒーブレークは,14時55分頃終わる.
私たちは,一旦,自分のベッドに戻る.夕食は19時からである.まだ,まだ時間がある.暫くの間,ベッドに横になっているが,すぐに時間をもてあます.
堪らなくなり,ツブカル小屋の外に出てみる.
日が傾き掛けているためか,随分と寒くなっている.防寒具を着て外へ出れば良かったが,うっかり昼間の格好のまま,外へ出たので,そう長い間,外をうろついていることもできない.
小屋の前の広場には,数頭のロバ(正確にはラバ)がジッと動かずにボンヤリと立っている.まるで駐車場の車をロバに置き換えたような風景である.
私たちが宿泊している立派な小屋の周辺には,少々粗末で小さな小屋が数軒建っている.これらの小屋はロバを扱う人たちが利用する小屋のように思える.
■売店の値段がおかしい?
暫くの間,外を彷徨いていた私は,30分ほどで,自分のベッドに戻る.そして,明日の下山に備えて,荷物の整理をする. 19時頃から夕食である.
1階の食堂へ降りる.私より先に食堂に降りていた野詩歌さんが,
「・・売店でペットボトルの水を買おうとしたら,アブダラさんが言っていた値段より高かったですよ・・」
とアブダラさんに報告している.
アブダラさんは,「しょうがないことをするな・・」と,やや憮然とした顔つきになり,売店で交渉する.直ぐに差額が戻ってきた.どうやら,外国人と見ると,値段をふっかけるようである.
日本の山小屋では,外国人だからといって,高い値段で売りつける所などないのに・・
■質素な夕食
すぐに夕食となる.パン,スープ,野菜を茹でたもの,それにお茶.至って質素である.でも,ここは標高3000メートルを超える辺鄙なところ.贅沢は言っていられない.
■やっと就寝
19時50分頃,夕食を終える.
すぐに自分のベッドに戻って就寝する.
こうして,ツブカル山登頂というハイライトの一日は終わった.
明日は,まず,往路を辿って,イメリルまで下山する.イメリルから専用車で,マラケシュまで行く予定である.
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/468eb38296120c2516cf2f1b5c0727c0
「モロッコ訪問記」の次回の記事
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「モロッコ訪問記」の最初の記事
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「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)