平成湘南日記...一語一絵

あせらずゆっくりのんびりと
花とニャンコとクッキング
時々俳句とデジ散歩
自称カメラ小僧の気まぐれ風まかせ日記

疲労困憊

2009-05-28 10:31:59 | 美術館めぐり
昨日は平日で晴れ。
絶好のアート日和、と思いつつ上野は「阿修羅展」「ルーブル美術館展」へと出かけました。
先週bookmarkしておいた、阿修羅展の待ち時間情報を流している携帯サイト。
今週になって状況を確認したところ夕刻になっても60~80分待ちでした。
平日だからすいているだろうという予想は実に甘かったっすねえ。
開館時間の9:30、私たちはまだ小田急電車内。
携帯で確認すると何とすでに待ち時間60分...あ~ぁ。

上野駅公園口を出て交差点を渡ってすぐの処に当日券売り場があったので早速両展の入場チケットを購入。
「阿修羅展」の待ち時間は80分になっていました。

上野公園内にある「東京国立博物館平成館」へと。
待ち行列の最後尾を見つけて並びました。
平成館はまだ視界に有りません。(10:50am)

列に並んで約15分、平成館が見えてきました。
十重二十重はオーバーとしても、幾重の列になっているのか分かりません。


不平を言っても仕方ないので奥さんと「此の木は何という木だろうね」とか「鳥がさえずっているけど姿が見えないね」などといいながら...。
周りを見ると、「東博」とマジックで書かれた“貸し日傘”を差している人たちを多数発見。
なるほどね、このような良いお天気だから主催側はこのくらいのことはやらなくちゃあ。



約10分ごとに数メートル前進を繰り返し、私は奥さんの日傘の骨に頭を何回も小突かれながらやっと...やっぱり待ち時間80分ってぴったりその通りでした。(11:10am)


入館すると勿論撮影禁止。
展示フロアは展示品・像に近づくのも困難。
お目当ての「阿修羅像」は全周を3重4重に取り囲んで、係員の人が号令を掛けながら「止まらないで前に進んでください」と言うにも、なかなか整然とはいきません。
このような時は心穏やかに見て回りたいと思うのに反して、戦いさながら。
興福寺では温湿度管理のためガラスケース越しであるのに、ここではケースから出されての展示なので後ろに回って見ることができましたが、それは展示品にとって結構なリスクなのでしょう。

「阿修羅像」整った憂い恨み哀しみの顔立ち、と8頭身の細身のプロポーションは、いかにも現代的な“イケメン”ではあるが繊細で儚さも感じさせる。
そしてその遠くを見るような自身を見つめるような眼。
150cmそこそこの高さとはいえ圧倒的な存在感でした。
他の「八部衆像」「四天王立像」、どれも重々しく様々な感情が込められ、やはり存在感十分。

ミュージアム・ショップも更に混雑。
奥さんは休憩所で座って待機。
お土産は「阿修羅像」「もっと知りたい興福寺の仏たち」「印度伝来紅茶」

<阿修羅像>


<もっと知りたい興福寺の仏たち>

列では待ち疲れ、展示観覧で揉みくちゃ疲れ、ショップでも更に人に疲れ。
奥さんも私もかなり足腰に来ました。

●幾重にも日傘の列やミュージアム 楓山人

この「阿修羅展」九州国立博物館で同7月14日~9月27日、だそうです。


館をでると、並んでる時に気付かなかった、木に黄色い花が咲いていました。(1:20pm)

<ユリノキ>
木蓮(もくれん)科
ユリに似た花の樹木の意味から名がついた。
別名:
 「半纏木(はんてんぼく)」・・・葉が半纏(はんてん)のような形から。
 「チューリップの木」、花の形から。
 「奴凧(やっこだこ)の木」、葉の形から。
 「軍配(ぐんばい)の木」、葉の形から。

休憩・昼食の後、気を入れ直して同じ公園内にある「国立西洋美術館」に向かいました。

勿論また待ち行列に並びました。(2:10pm)
待ち時間は60分。
阿修羅展で並んだ時も痛切に感じましたが、出来ることなら入館時間指定の前売りチケットを購入すべきだったと。
料金も当日券より安いはず。
何故それに気付かなかったのかなあ、そんなことを考えながら...入館。(3:15pm)
勿論撮影禁止。

ルーブル美術館展はこれまでも何度も開催され、今も六本木の国立新美術館では「美の宮殿の子供たち」と題したルーブル美術館展が開催中。
こちらは「17世紀のヨーロッパ絵画」というサブタイトル。
レンブラント、フェルメール、ルーベンス、クロード、ラ・トゥール、ベラスケスといったルーヴルを代表する画家たちの作品が。

<フェルメール「レースを編む女」>“ポストカードをscan”
思った以上の小さなサイズ(23.9×20.5cm)
フェルメールは日本で人気の高い画家と言うこともあって、小さな絵に多くの人が集まっていました。

足腰がギシギシ云うのを耐えつつ、頑張って全品一通り見て回りました。
奥さんはちょっと有名そうなのを見繕いながら摘み食い的に見た、と言ってました。
ショップでルーブル美術館のガイドブックを買いました。
いつかフランス・パリへ旅行に行く時のために。
4:50pm、館を出る。


<庭にあるロダン「かんがえるひと」>

美術館めぐりもこれだけ混雑すると、芸術鑑賞などと優雅なことは言っていられません。
最初の阿修羅展はまさに戦い、続くルーブル展は忍耐もしくは難行苦行、とは言いすぎでしょうか。

帰宅し入浴後、奥さんは腰、私は膝に、それぞれ抱えた疾患部分に、そしてアチコチに湿布薬をベタベタ貼りまくりました、...と言うお粗末な話でした。

ところで新型インフル、今日マスクをしていた人は10人に1人もいない。
精々2~3%くらいだったでしょうか。

ところでをもうひとつ、「虎が雨」ということばがあります。
******
旧暦5月28日(今の暦で6月下旬から7月中旬ごろに当たる)に降る雨のこと。
1193年(建久4)年5月28日、源朝が富士のすそ野で巻き狩りをしたとき、朝のお供をした工藤祐経が宿にもどり、酒を酌み交わしていた。
夜半近く、外は激しい雷雨となった。それを待っていたかのように、曽我兄弟は部屋に乱入し、祐経を殺害し父のあだ討ちを果たした。
このとき21歳の十郎祐成は討ち死にし、19歳の五郎も取り調べられたのち、首をはねられてしまう。
これを聞いた十郎の愛人の虎御前はひどく悲しみ、泣きはらした。
そのときから人々は、旧暦5月28日に降る雨を、虎御前が泣く涙であると伝え、「虎が雨」と呼ぶようになった。
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「虎が雨」は俳句歳時記で夏の季語となっています。

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4 コメント

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お疲れ様でございました (Rei)
2009-05-28 21:04:05
阿修羅ファンは多いですね。
お顔みていて厭きません。

同じ日私はゴーギャン展を見に出かけましたが、
バスツアーの客で満員、体力考えて鑑賞断念して帰りました。

お若いお2人ですから、これしきのことで難行苦行はないでしょう。

私は今考える人ではなくて「考えないヒト」読んでいます。
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考えない世の中 (fusan)
2009-05-29 07:41:59
Reiさん
ゴーギャン展、残念でしたね。
体力勝負の美術館って、ちょっと考えさせられてしまいますね。
「考えないヒト」にならない様に気を付けたいと思います。
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阿修羅展 (ryo)
2009-05-29 19:34:00
今日、ニュースで見たところでした。
若い人の中には「アシュラー」と呼ばれてる人がいて
追っかけもやるらしい。

次回は九州に来るということです。

じっくりとテレビ画像で拝顔させていただきましたが
なるほど、すてきなお顔ですね。

でも80分も日傘をさして並ばれたとは~~私には体力が
もたないかもしれません~。でも忍耐の甲斐がありましたね~
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情報収集が重要ですね (fusan)
2009-05-29 20:44:47
ryoさん
とうとう「アシュラー」なるものが現れましたね。
やっぱり阿修羅はイケメンですからねえ。
七月からは九州からですから、事前調査をされてすいてる時を狙って日時指定のチケット購入をお勧めしますよ。
多分とっても暑い最中なので。
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