ふうちゃんのお城ブログ

お城巡りについての記録、城郭検定試験の体験談

第19回日本城郭検定ー傾向と対策ー(第22回ふうちゃんのお城ブログ)

2021-10-04 16:36:29 | 城郭検定

わたしと城郭検定

わたしは、元小学校と大学の教師です。

小学校では1年から6年までの担任、社会科を中心に研究・実践

大学では、社会科教育指導法

を担当していました。

城郭検定に取り組んでみて、試験をする側から受ける側になったのです。

受ける側でありながらする側の意図を考えたりして、

面白く受験勉強をすることができました。

第18回、2回目の受験で1級に合格することができました。

そこで、これらの経験を生かして、11月14日(日)に予定されている第19回城郭検定に臨む方に

アドバイスをお送りすることが出来ればと思っています。

 

わたしの体験から

わたしは、初めて城郭検定に挑戦したのは、第12回(2018.6)で、

3級と2級を同時に挑戦しました。

2016.8月から日本百名城を本格的にスタンプを集めながら回り出して

2年近く経つ頃です。(ちなみに、試験日までにスタンプを59集めました。)

事前準備に勉強したのは、日本城郭検定公式問題集 日本100名城編です。

城郭ゼミナール編 特別解説編 特別解説 お城再発見

1 戦国の平山城 鉢形城 海野 徹

2 戦国の山城 山中城 中津次郎

3 近世の山城 斯波 進

4 近世の城 徳川期大坂城 中村博司

5 城を構成する要素 城の建築物

6 変遷する城と武将 長田政則

模擬問題集 正解・解説編 

日本城郭検定実施概要

3級(初級)模擬問題 正解・解説

2級(中級)模擬問題 正解・解説

という構成になっています。

前半のゼミナール編は、城学入門というべき内容です。

城について、体系的に学ぶ初心者のわたしには興味をそそられる内容満載でした。

今、読み返してみても面白いです。

 

家光と大坂城訪問

将軍家光が大坂城を初めて訪れたときのことです。

 大坂の町に住まいする町人への優遇策として、寛永11年(1634)閏7月、来坂した徳川家光によって

地子銀(宅地税)の永代免除が命ぜられることになった。

26日早朝、免除の合図として西の丸乾櫓のまどから「金麾きんせん」(金色の旗)が差し出されるというので、

三郷(天間組・北組・南組)の重役たちは、

乾櫓の堀を隔てた城外側の芝生の上に勢揃いして今か今かとそのときを待ちわびていた。

やがて、櫓の窓から金麾がサッと差し出されると彼らは喜びの声をあげた。

大坂城西の丸乾櫓(町人たちの気持ちを想像すると面白いです。)

 

こうして、大坂は京都や奈良・堺などとともに地誌銀を免除されることになったのである。

これに感謝した大阪町人は、記念として仁政の鐘を鋳造し、釣鐘屋敷に安置して朝夕打ち鳴らしたという。

その釣鐘(大阪府有形文化財)は今も中央区釣鐘町に残されている。

太閤さんの町大阪に、徳川幕府がいかに気を遣っていたかを示すエピソードです。

 

城郭検定の勉強法3級、2級

さて、本題の検定試験のための勉強の仕方です。

模擬問題集を繰り返し、問題と答えを暗記する位、何回も学習します。

ただし、日本史の知識がベースでは求められていますので、もし、不足していると思ったら

中学、高等学校の日本史教科書等で補っていきましょう。(インターネットも役に立ちます)

朝ドラの「お帰りモネ」では、気象予報士の勉強をしているモネが、中学校の理科の教科書で

学習する場面が出てきました。これを見ていて、お城の勉強も同じだと思いました。

 

この日本城郭検定公式問題集のよいところは、一問一問丁寧な解説が出ています。

答えを丸暗記するのではなく、なぜ、その答えになるのかを理解することが必要です。

そのための解説が丁寧にしてあります。

例えば、3級模擬問題1です。

「日本の古代遺跡のなかで、集落が堀や柵で囲まれ、見張りの櫓を備え、城のはじまりとされる

環濠集落の遺跡はどれでしょう。」

1 登呂遺跡

2 岩宿遺跡

3 吉野ヶ里遺跡

4 三内丸山遺跡 

 

回答がわかりますか。

わたしは、この4つの遺跡をすべて訪ねたことがあります。

答えは3の吉野ヶ里遺跡です。

問題集の解説には、

「環濠集落は住居群全体が空堀(濠)で囲われている集落のこと。

吉野ヶ里遺跡(弥生時代・佐賀県)は国内最大級の環濠集落で,

外敵を防ぐための防御施設とV字型の濠と土塁に囲まれ、

物見櫓を備えていたことから、

「城」の祖型遺跡といわれる。

登呂遺跡(静岡県)は弥生時代後期の水田遺跡、

岩宿遺跡(群馬県)は先土器、

三内丸山遺跡(青森県)は縄文時代の遺跡。」

とあります。

3級の問題ですが、先土器時代、縄文時代、弥生時代の歴史の知識がベースになっていると言えます。

また、わたしが子どもの頃、縄文時代の事例として取り上げられていた登呂遺跡が、

三内丸山遺跡に置き換えられていることが、教科書を調べてみて分かりました。

わたしたちの頃、ほとんどの人が知っていた登呂遺跡を

若い方は、知らないのかも知れません。

そんなとき、インターネットで登呂遺跡を調べてみましょう。

このように、誤答についても、正解と同様、その背景を知識として理解しておきましょう。

 

その後、公式日本城郭検定過去問題集ー2級・3級・4級編がー2019.4.2)が発行されました。

内容は過去問と回答です。

2級(第8回、第9回、第10回、第11回)

3級(第8回、第9回、第10回、第11回)

4級(第8回、第9回、第10回、第11回)

特別収録 準1級(第11回より)

この過去問題集に、1問毎の回答はあるのですが、

前述の公式問題集にあるような1問毎の詳しいが解説がありません。

ここが問題点です。

なぜ、この回答なのかをインターネット、城郭検定協会が公式参考書として指定している

「日本の城」「お城のすべて」「日本の城入門」などの文献で調べる必要があります。

でも、自ら調べることを通して、城に関する知識が確実に身につくことは確かです。

 

お城に行ってみる

しかし、なんと言っても百聞は一見に如かず。

実際に、城に行って自分の目で見て、調べることが大切です。

これは、3級から1級まで必要なことです。

お城を見るヒントを提供してくれるがこのテキストです。

まず、日本百名城から始めましょう。

自分の近くにある城から初めてみるとよいでしょう。

わたしなら、江戸城、佐倉城、小田原城でしょうか。

(続百名城を含めるなら品川台場、小机城もあります。)

このガイドブックで、

場所、最寄りの駅、スタンプの設置場所等を調べて、

書かれている内容もざっと読んで、

お城に行きます。

そして、実際に目に入ったものを観察します。

わたしは、事前にテキストを詳しく読むタイプではありません。

帰ってきてから、

お城で実際に取った写真や手に入れた資料と共に

このガイドブック改めて読んで、実際に見たものを思い浮かべて

知識をまとめておきます。

 

さて、準1級に挑戦される方へ

準1級については、先程の過去問題集に25問過去問載っていますが、出版されているものは、これ以外にありません。

わたしは、インターネットを使って過去問を集めました。

準1級の問題を第4回、第6回 第7回 第8回 過去問題集と集めました。

(最近の回(17回、18回)は城郭協会が著作権を主張するようになりましたので集めにくくなりました。

ブログに出す方も、著作権に抵触しないように工夫して問題の内容が分かるように掲載している方もいます。

わたしは利用したことがありませんが、メルカリで問題文が取引されているようです。)

 

集めた過去問で以下の表を作成しました。

問題の要約 回答、同じ問題が出題された回に○をつける。

 

問題分析    第4回問題                             回答                        第6回  第7回  第8回  過去問集
         
問1  城の屋根          本瓦葺き            
問2 船倉              萩                               ○  
問3 入母屋破風の懸魚     三花蕪懸懸魚                        ○        ○ 
問4 八王子城出土        ベネチア         
問5 もう一つの岐阜城       加納城         
問6 現存する砲台        神戸市和田岬                    ○                     ○
問7 懸け作りの復元       福山城                             ○  
問8 ルイスフロイス信長     二条城         
問9 幕府敗走          浜田城         
問10 一番低い天守       備中松山城          ○        ○  
問11 松前城攻撃司令官    土方歳三             ○   
問12 改訂武家諸法度     櫓                       ○   

 

問3の船蔵に関する問題は、第7回でも出題され、

問4の入母屋破風の懸魚に関する問題は、第7回と8回でも出題されています。

このように見ていくと出題されやすい問題がわかります。

出題されやすい問題から問題文と回答を記憶していきます。 

もちろん、なぜ、それが正解なのかを調べていきます。

その過程で多くの知識を得ることができます。

これは、1級の対策にも通じることです。

 

1級については、日を改めて、試験は来年ですから、

試験が近くなったら書いてみたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 



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