80ばあちゃんの戯言(2)

聞いてほしくて(つづき)

私の人生(2)

2016-08-20 11:46:18 | 最近の出来事
私は子供の頃、母方の祖母の実家は徳川様の旗本で新井

という姓であるとかで、毎年3月3日になると、桜田門

外の変の話をよく聴かされたものでした。

そのご先祖様は前日から江戸城に上がっていて、当日は

大雪の降り積もる中、お駕籠に乗って下城。途中外桜田

藩邸から江戸城に向っておられた伊井直弼大老のお駕籠

ご一行とすれ違ったそうですが、それからまもなく、事

件が起こったので、水戸の浪士17人と薩摩藩の有村次

左衛門たちと、すれ違ったはずですが、何せ、大雪の中

でのことで、蓑、笠の下に厳重な武装をしていたのが全く

解らなかったそうで、帰宅して直ぐに知らせを受けて

驚いたということでした。

幕府は、水戸藩とのことを考慮して、伊井大老が急病に

なられて、大老職を辞されると公表したので、事件の直

後、現場を通って、登城されて,血痕で真っ赤に染まった

雪の状態をよく知っていた各藩も、急病のお見舞いとして、

大量の漢方薬や、朝鮮人参などを贈ったり、また伊井様の

関係者は平癒祈願までしたそうです。

当日は午後から日が照って、赤く染まった雪解けの事件現場

に多くの見物人が集まったとか。



(つづく)