8月上旬、オオムラサキに会いに地獄のような灼熱の暑さの中出かけてきた。
猛暑日が数日続たその日は、森の中の日蔭でさえじっとりとした熱気が包まれていた。
木立の中の駐車場に車を止めて歩き出す。右手の建物は嵐山町オオムラサキの森活動センター。
案内板によると7月5日にはオオムラサキの♂が12頭、♀が20頭すべて羽化したという。それからもう一か月もたっている。
どうやらかなり来るのが遅かったようだ。そういえば前回来た時も、もう少し早く来ればと思った。年のせいか最近は
脳内リセット(要するに物忘れ)が頻繁になってきたようだ。まぁいいかと気を取り直し、早くも噴き出した汗を拭いながら歩き出した。
ハグロトンボが群れている。まるで道案内をしてくれているかのように近づくとその分だけ先に行く。
草むらにはキツネノカミソリやコバギボウシの姿も見える。
頭上でたくさんの虫を集めているのはクサギの木の花。名前の臭木は花の香りではなく、葉や枝のにおい。花は結構香ばしい。
森の奥に分け入っていくと、足元をトカゲやバッタ(ツチイナゴか)が逃げていく
暑さをものともせず飛び回っているのはトンボ(ミヤマアカネ)たち。
オニヤンマもいる
葉を撓ませながら、子作りに励んでいるのはシオヤアブ
おや、珍しいものを見つけた。ふつうは夜間にする羽化を真昼間に目にすることができるとは…嬉しい驚きだ。
近くの木の幹に見つけたバッタはキリギリスの仲間。しっかり撮ろうと回り込むとすかさず反対側に隠れる。
数分根競べの後何とか全身を撮ることができた。もっとも奴の方も鳥などに見つかるとすぐ食べられてしまうから必死なんだろうな。
チョウたちにもたくさん出会えた。 ジャノメチョウ
羽の傷んだヒメジャノメ
ツマグロヒョウモン
おなじみのよく見かけるヤマトシジミやベニシジミもたくさん飛んでいた。
キツネノマゴに取りついているのはベニシジミ
ミスジチョウ
地面の上をW字型に飛んでいたのはウラギンシジミ。羽の開いた瞬間をとりたくて少しは粘ったのだが、
暑さであきらめてしまった。
2年前に来た時に見つけた樹液の出ている気のところまでやってきた。カブトのメスがしがみついている。
やっとオオムラサキ。うろの上部にオオムラサキの♂がいるのが見えるだろうか。
こちらは♀。
何とか出会えたのだが、時期が遅かったせいか数は少なく、個体の傷みも激しい。
それにしても季節は既に8月といういのに、よくここまで生き延びたものだ。
きれいな紫色のオオムラサキに出会うためにも、来年は何としても7月上旬ごろには来なくては……。
この辺で。