鵡川に寄った後は北大苫小牧演習林を訪ねる予定だったのだが、
ナビで迷ってしまった。結局国道235号線沿いの「つた森山林」という場所に寄った。
初めは入り口だけで変えるつもりだったが、静かな雰囲気が気に入り少し歩いてみることに決めた。
さっそく出迎えてくれたのがオオルリ。きれいな声で囀っては
反応を確かめるように暫らく小首を傾げて周囲をうかがっている。
運がいいことに地上近くの見通しの良い枝に暫く止まって居てくれた。
後姿も決まっている。
湿地帯にはミズバショウが咲きだしている。国道すぐわきの平地なのに
自生のミズバショウが見られるのはさすが北海道ならではだ。
咲きだしたばかりのエゾヤマザクラ(でいいのだろうか)
一周一時間ほどの散策路を歩くことにした。
足元にはヒナスミレ。これも内地では平地で見ることはできないスミレだ。
フッキソウ
これから咲くユキザサの蕾
と、エゾシカが道を横切った。
こちらを不思議そうに見ている。
コース途中にあった廃屋寸前の作業小屋。
この辺りの雑木林はずっと居たくなるほど、たくさんの野鳥たちの囀りで満ち溢れていた。
双眼鏡で姿を見つけるのに疲れ、草原の上に寝転がって暫くの間聞き入った。
オオルリ、キビタキ、、クロツグミ、コガラ、センダイムシクイ、ツツドリ、ホトトギスの声も、
時折コガラやアカゲラのドラミング、目を瞑っていると360度世界は
野鳥たちの鳴き交わす声で満たされていた。
一際さえずりが大きく聞こえたので目を開けると、すぐ近くの枝にキビタキがいた。
気づいたこちらに、向こうも気づいたようだ。
頻りに上空を気にしているのは、先ほど見かけた猛禽類 (尻尾の細長いオオタカほどの大きさの鳥が
オオルリを追いかけていた)を警戒しているのだろうか。
そのほか姿を見せてくれたのはゴジュウカラ、コサメビタキ。
あとは声だけで姿を見ることはできなかった。
思ったより長い時間を過ごしてしまった。そろそろ日が落ちようとしている。
入り口近くまで戻ってきた。傾きかけた日差しを浴び桜の木が輝いていた。
この辺で。