梅雨晴れの休日、埼玉県北部の公園に遠出してきた。
水辺の一角にはミズカンナが群生していた。
ミズカンナは北アメリカ原産のクズウコン科の花で、草丈は1m~3mにも達する
大きな花。池沼や湿地に咲く。
日本には昭和初期頃、既に渡来していたらしい。宝飾品のような色彩と
形をしたモダンな花だ。
水面には小さなガガブタの花。漢字では鏡蓋と書くが、和鏡などの箱の蓋に
似ていることからつけられたようだ。イメージはこんな感じだろうか。
薄暗い林床にはハンゲショウ(半夏生)も白い穂を出していた。
この小さな花はミゾカクシ。菊の花を半分にしたような形が面白い。
キキョウ科の花で色は白から薄い赤紫まである。6月から10月まで夏の間に
田んぼや湿地でよく見られる。別名アゼムシロ。どちらの名前も繁殖力の
強さを表すことから、農家の人にとっては厄介な雑草だったようだ。
さてトンボだが、この池で一番よく見かけるのはシオカラトンボ。
この葦の茎には4匹も止まっていた。
さらに増量
池のふちを広く飛び回っていたウチワヤンマがやっと止まってくれた。このトンボだけは
腹端の下の団扇上の突起があるのですぐわかる。
この枝先にはミヤマアカネとシオカラトンボが仲良く並んでいた。
シオカラトンボの次に多いのがコシアキトンボ
このトンボは飛んでいる時間が長いので、止まってくれるまで少しの間辛抱が必要。
腰の黄色味が強いのが♀
コシアキトンボは素早く飛び回るトンボだが、ホバリングすることも多い。
やっと飛んでいる姿を撮れた。
こちらは真っ赤な体のショウジョウトンボ
タイガーロープにも止まっていた。
木道の上で羽を伸ばしているのはハグロトンボ
ノシメトンボもアカトンボの仲間なのだが、成熟しても赤くはならない。
ミヤマアカネ。深山とはいうが、平地の公園でもよく見かける。
ミヤマアカネとシオカラトンボ
対岸ではアオサギが杭の上で昼寝をしていた。
風のない、穏やかな一日だった。
まだ時期が早かったのか、チョウトンボには出会えなかったのが残念。
この辺で。