てのひらの中の偶然

携帯iphone12、そしてOLYMPUS OM-Dが切り撮った日常の風景

落ちていた猫

2009-04-19 | 東京ねこ
昔、むか~し

季節はちょうど今と同じ春と夏の間

場所は大田区雪谷、休日の夕暮れでした

バス停で、なかなか来ないバスを待っていたわたしは

突然、小さな男の子に声をかけられました

 「ねこ、もらってください  おちていたねこです」

差し出された両手には、ケーキの小さな箱が乗っています

少年の顔をよく見ると、目には今にも溢れそうなくらい涙がたまっています

彼の後ろに隠れるようにいる弟君は、すでにしくしく泣いています

どうしたの?

  「きのう、おちていたねこを拾いました

   おかあさんは飼えないといいました

   一晩だけの約束で、ゆうべは僕と弟で世話しました

   でも、おかあさんとの約束だから、今日は家に連れて帰れません」


まだ、小学校の2-3年生としかみえない彼は小さい声で説明してくれました

こんなにスラスラと言えるのは、夕闇が迫るこんな時刻まで

きっと、何人もの大人に声をかけ続けてきたのにちがいありません


当時、わたしは、いつかはねこと暮らしてみたいと思っていました

それに引っ越したばかりで、新居の管理規約に

「家族として飼う限りにおいてはペット可」と書かれているのも確認してありました

断る理由はどこにもありません

いいよ、わたしがもらってくね



ケーキの箱の中を覗くと、まだ生後1-2週間というさば仔猫が1匹入っていました

これが、わたしが初めて一緒に暮らしたねこ“じょんくん”との出会いです



まだまだ、自力でミルクも飲めない仔猫だったので、スポイドで授乳をしました

まだ数時間ごとの授乳が必要だとは分かっていましたが

昼は仕事があるので、ひもじい思いもさせたと思います

でも、なんとか育って、♂ねこなのに気が弱くその分面倒見のよい成猫になり、

その後我が家にやってきた弟分ねこたちや、

我が家の子供たちのおかあさん代わりとして大活躍ののち、天寿を全うしました


あの幼い兄弟は今はどうしているのだろう?と時々思い出します

彼らの優しさがなければ、じょんくんはどうなっていただろう?とも思います


つい最近、娘の身近で、落ちていた猫の話があり、そのねこたちも早く里親が見つかればいいと願っています

当ブログをご縁があってご訪問してくださった皆さまの中で

これから犬や猫を家族に迎えようとお考えの方がいらっしゃいましたら

ペットショップやブリーダーさんから求める選択肢のひとつとして

地域やインターネット上にあるペットの里親探しの場所もお考えくださったらとても嬉しいです

飼い主がいないばかりに、哀しく短い一生を送る犬や猫が少しでも減ってくれればと祈りつつ



今日の画像は落ちていたねこではありませんが、放浪していたニャンコです

写真とっていい?って聞いたら

いいよ~~と準備運動までしてくれたのに

いざ、カメラを向けたら、好奇心満々で。。。。近づき過ぎだよ~!











さばねこ“じょんくん”の画像、どこかにないかな?と探したら
ブログ村のアイコンに使っていました。
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もう一匹のグレーさばねこは次男の“ぎんぱち”です。
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