血圧上昇、4週間継続=東日本大震災で患者測定―東北大学院
東日本大震災の発生後、被災地域の自宅に住む高血圧患者の血圧が上昇し、4週間後に低下したことが東北大学大学院薬学研究科の今井潤教授のグループの調査で分かった。
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阪神大震災では、地震発生直後に被災地で脳卒中や心筋梗塞による死亡率が例年に比べ倍増したとされる。原因は血圧上昇や脱水といい、今井教授は「震災後の血圧管理は発生後1カ月間が重要。被災者の中には満足に測定や治療ができなかった人もいたと考えられ、各地の避難所には血圧計や治療薬を備蓄しておくべきだ」と指摘する。
今井教授らによると、調査した高血圧患者は仙台市内の男女142人。平均年齢は68歳で、起床後1時間以内に測定した血圧を2週間ごとに平均値として算出し、震災発生前と比較した。