F1は最終戦も終え、ドライバーズチャンピオンはフェルスタッペン、コンストラクターズチャンピオンはマクラーレンという結果となりました。
シーズン序盤は今年もフェルスタッペン圧勝、レッドブルがコンストラクターズチャンピオン確実と思われていましたが、途中から様子が変わりました。
フェルスタッペンはなかなか優勝できなくなり、それでもコンスタントに入賞を重ね、序盤のアドバンテージもあり、なんとかワールドチャンピオンとなりました。
フェルスタッペンが437ポイントを獲得しましたが、チームメイトのペレスの獲得ポイントは152。
差が大きいですね。
一方マクラーレンはノリスが374ポイントでピアストリが292ポイントと、2人のドライバーとも平均してポイントを獲得し、結果チームとしてマクラーレンがチャンピオンになったわけです。
ペレスの不振がチームに与えた影響は大きく、シーズン途中からペレス解雇の噂が絶えませんでした。
シーズンが終わり、レッドブルはついにペレスとの契約解除を発表。
レッドブルとペレスは2025年も契約を結んでいたのですが、きっと何か解除条項があったのでしょう。
何十億という違約金が支払われたという噂もありますが、真意はわかりません。
さて、そうなると話題は空いたシートに誰が座るかで持ち切りでした。
姉妹チームであるVCARBの2人、角田裕毅かローソンのどちらかが選ばれるだろうと。
角田のチームメイトに対する成績はというと、以下角田ーローソンの表示です。
・決勝成績 4ー2
・予選成績 6ー0
・年間総合成績 12位ー20位
・決勝最高順位 7位ー9位
・予選最高グリッド 3番手ー5番手
・獲得ポイント 30点ー4点
・入賞回数 9回ー2回
ローソンはシーズン途中から成績不振のリカルドに代わって6戦のみ出場なので比較レース数が少ないですが、角田がローソンより優っていることは一目瞭然です。
F1公式Xが行ったどちらがレッドブル昇格にふさわしいかというアンケートでも、実に94.7%が角田、ローソンはわずか5.3%に留まりました。
これは日本国内のアンケートではありませんよ。
全世界で角田の方が昇格に値すると言っているんです。
ところが、昇格したのはローソンでした。
うすうすはわかっていました。
レッドブルで人事権を持っているチーム代表のホーナーはどうも角田のことが好きではないらしいという話はもう何年も前から聞いていました。
そしてローソンのことがお気に入りだと。
ホーナーが角田嫌いなのは、ホーナーがアジア人差別主義者だという噂もありますが、そこは噂の域を脱しないので置いといて。
角田の気質が影響しているという話は聞きます。
確かに角田は頭に血がのぼりやすいです。
レース中うまくいかないと度々暴言を吐くクセがあります。
ローソンが選ばれた理由をレッドブルは「精神的な強さ」と説明しました。
でもローソンだって大概ですよ。
姉妹チームの先輩であるペレスに対して中指を立てるという行為がありましたから。
後に謝罪しているものの決してローソンだって安定的に落ち着いているとは思いませんけどね。
あとは「将来的な成長の余地が大きいと判断」だそうです。
確かにローソンはF1参戦が浅い中でまぁまぁの走りを見せましたが、角田の方が明らかに結果は出しています。
レッドブルの説明は納得できるものではありません。
角田はレッドブルの育成ドライバーであると同時にホンダの育成ドライバーです。
ホンダの支援を受けています。
レッドブルは今はホンダとパートナーシップを結んでいますが、2025年をもって終了することが決定しています。
2020年にホンダはF1活動を終了すると突如発表しました。
その時のショックをブログにも書いています。
→「日々のこと ホンダF1撤退編」
そこでレッドブルは新たなエンジンメーカーを探し、2026年からフォードと提携することにしました。
ところが2023年にホンダは活動終了表明を翻し、2026年からアストンマーティンと手を組むことを発表しました。
レッドブルとしては、ホンダが辞めると言わなければそのまま提携を継続したでしょう。
しかし2023年の復帰発表時にはすでにフォードと契約してしまっていたのでもうホンダと手を組むことはできなかったんです。
レッドブルからしたらホンダに恨みがあるのかもしれません。
2026年からはホンダはライバルとなるので、ホンダの育成ドライバーである角田を使い続ける意味はないわけです。
レッドブルとしては将来的に角田よりローソンを育てたいでしょう。
では角田は2026年からホンダが手を組むアストンマーティンに行くのかというと、そううまくは行かないんです。
アストンマーティンはアロンソと2026年まで契約しています。
アロンソは現在43才ですがまだ現役バリバリ。
本人が引退すると言わない限り2026年もアストンマーティンで走ることは決定事項です。
もう1人のドライバーはストロール。
ストロールは今シーズンはドライバーズランキング13位と角田より下です。
何年までという契約もありません。
でもアストンマーティンのシートはアロンソより安泰です。
なぜならストロールのお父さんがアストンマーティンの会長だから。
お父さんがオーナーである以上ストロールがシートを失うことはありません。
角田はホンダの支援を受けているとはいえ、あくまでエンジンメーカーだし、力としては弱いです。
他のドライバーには巨額スポンサーが付いていて、それでシートを買っているなんてドライバーもいます。
いわゆるペイドライバーですね。
角田にも大型スポンサーが付いてくれたらもう少し契約が有利になるのですが。
日本ではモータースポーツはマイナーなので宣伝効果があまり期待できないんでしょうね。
先ほどちらっとアジア人差別の話をしましたが、F1の世界はヨーロッパのものという意識が強いです。
ハミルトンもイギリス人ですがアフリカ系なので若い頃からいろいろ差別を受けたらしいです。
それでも速いチームの車に乗れて7回のワールドチャンピオンになれたのは相当な努力と運があったのでしょう。
日本人が活躍するにもヨーロッパ人以上の努力と運と資金力が必要。
角田には今回の昇格落選に腐らず、2025年はとにかくVCARBで結果を残し、2026年に他チームから欲しがられる存在になってほしいです。
他チームとはもちろんアストンマーティンなら最高。
2026年はアロンソとストロールでシートは埋まっているけど、今回ペレスが契約が残っているにもかかわらず解除されたように、何が起こるかわからないのがF1の世界です。
今回のある意味不可解な昇格落選で世界中に角田ファンが増えた気がします。
ネット上では世界中の多くの人が角田を支持しています。
私も一ファンとして角田を全力で応援するのみです。