2015年4月29日(水)
旅行5日目。
今日はチュニスから電車に乗って郊外へ出かけます。
ハビブ・ブルギバ通り。
朝から晩まで人通りが絶えずにぎやかです。
「1月14日広場」に立つ時計塔。
ちなみにこの広場、以前は「11月7日広場」と呼ばれていました。
11月7日は、1956年にチュニジアがフランスから独立し、
翌1957年11月7日にハビブ・ブルギバ氏が初代大統領に就任した日。
1月14日は、2011年ジャスミン革命によってベン・アリ政権が崩壊し、
民主主義が導入された日。
2011年以降、1月14日広場と呼ばれるようになったそうです。
なので、2011年以前のガイドブックをお持ちの方は
「11月7日広場」となっていると思います。
海外では歴史的な出来事を忘れないように、
広場や通りに日にちや人の名前を付けることがよくありますね。
時計塔を過ぎると、TGM(郊外列車)のチュニス・マリン駅が見えてきます。
料金は距離制と聞いていたのですが案内表示がなくてよくわかりません。
窓口で行き先を告げて切符を購入。
聞かれなかったのですが、2と書かれているということは
1等と2等と分かれているみたいですね。
チュニス・マリン駅→カルタージュ・ハンニバル駅 0.7D(約43円)
う~ん。
この車両で1等と2等に違いはあるのでしょうか…
車内は冷房がなくて暑いからなのか、若い男性が
無理やりドアをこじ開けて自分の体と足をつっかえ棒のようにして
全開にしていて落ちちゃうんじゃないかとヒヤヒヤ。
その人は、駅が近づいてスピードが落ちると駅の柵の直前で飛び降りました…
無賃乗車ですか。。。
帰りの列車ではそもそもドアが壊れていてずっと開いたままでした…
カルタージュ・ハンニバル駅で下車。
海が近いのでリゾートな風景。
目的はカルタゴ遺跡ですが、カルタゴ遺跡は点在していて
徒歩で全てを回るのは無理です。
全部見たい場合は、タクシーをチャーターですね。
TGMで移動して見学してまたTGMで移動して見学
と繰り返すのも不可能ではありません。
相当時間はかかると思いますが。
いずれにしても、そこまでカルタゴ遺跡に思い入れのない私は、
歩いていける範囲にある2~3ヵ所に絞って見学することに。
で、さっそくですよ。
駅から最初の見学地であるビュルサの丘にたどり着けないわけです…
あ、あれぇ~なんでですかねぇ。。。
カルタージュ・ハンニバル駅に戻ってやり直してもやっぱりわからなくて。
あの、方向音痴に効く薬はありませんか…
もう~暑いし、疲れて、、、
え~ぃ、やめやめ!
ビュルサの丘はあきらめて海の方向へ歩きます。
ほっ
今度はたどり着きました~
アントニヌスの共同浴場(Thermes d'Antonin)
ローマの皇帝アントニヌス・ピウスにより、2世紀に建設されたそうです。
2世紀ですよ!
当時は2階建てで風呂やサウナ、更衣室など100を超える部屋があったそうです。
柱やレリーフには大理石が使われていて豪華~。
期待していなかっただけ想像以上に良かったです。
テルマエ・ロマエの世界を満喫
続いて古代カルタゴの港(Port Puniques)へ。
向こう岸へ渡るにはぐるっと回らなければいけなくて、
暑いし面倒くさいので遠巻きに眺めて良しとしようっと。
と、この先で…
チュニジア人女性が運転する車に拾われました
いや~、拾われたとしか表現しようがないんですよね~。
暑い中、人気のない通りを一人でフラフラと歩いている
外国人女性がよっぽど困っているように見えたのか…
はたまた、どこかのアジトへ連れ去られるのか?…
などなど、いろいろな考えが頭をよぎりましたが、
後で思うと、多分このような時期(テロの直後)にチュニジアに
観光客が来てくれたことがうれしくて
単純に何かしてあげたくなったんだと思います。
次の見学地までのほんの数百メートルの間に、
ご主人に紹介したいからチュニスに戻ったらディナーに来て
と誘ってくれました。
日程に余裕があればそれもおもしろそうと思ったのですが、
この日はチュニジア最後の日で明日のフライトが早いので、
チュニスといってもホテルからどれぐらい離れているかもわからないし、
残念ながら丁重にお断りしましたが、それでも何かあったら連絡してと
電話番号を渡されました。
すっぽりベールをかぶってサングラスをかけていましたが
雰囲気からしてなかなかの美人と推察。
車も身なりも話し方も全てにハイソな感じが漂ってましたよ。
素敵なマダム、短い時間でしたがありがとうございました
そんな出来事の後に訪れたのは、トフェ(Tophet)。
ローマ以前のカルタゴの面影を残す貴重な遺跡だそうです。
ポエニ人の墓地であり、ポエニ時代にはバール・ハモン神とタニト神という
ふたつの最高神が祀られていた聖域だった場所です。
聖域だったとは思えないほどこじんまりとした場所で
車に乗せてくれたチュニジア人女性も知らなくて通り過ぎてしまいました。