今回は他の事例と毛色が全然異なる事例Ⅳである。
前々から書いている通り、事例Ⅳを制する者は2次試験を制す、一番重要な科目なのではないかと思う。
「事例Ⅳは努力を裏切らない」とA社ではスローガンになっている通り、まさに勉強時間に比例して点数が伸びていくという、他の事例にはない唯一無二、一番得点が信頼できる科目なのであった。
事例Ⅳはあきらめないことが肝心。最初は全くさっぱり分からない内容でも、クリンチをして食らいつけば、だんだんとその全体像や出題範囲、攻略法が見えてきて得点の糸口が見つかめてくるのだ。
そんな事例Ⅳで自分が理解していた内容についてまとめる。
■全体像
事例Ⅳは大問が4問。1問目が財務分析、2問目がCVP、3問目がNPV、4問目が記述問題と大まかに問題の内容が分類できる。
毎年この問題が出ている訳ではないが、ほぼほぼ鉄板。それ以外の問題が出ていることもあるが、CVP、NPV以外の問題が出た場合でもそんなに難易度は高くない認識である。そのため、基本的にこの4つの分類の問題に対応していけばいいことになる。
■取り組んでいった経緯
自分はA社で配布していた問題集があり、それを基本的に何回も繰り返し説くことでCVP、NPVの問題に慣れていった。
また先輩Oさんに教えてもらった「事例Ⅳ攻略マスターガイド」という教材を使って、財務分析、CVP、NPVの問題をさらに解いていって反復練習、型化に取り組んでいったのであった。
ていうか大きな攻略方法はこのマスターガイドに書かれているので、これだけ見てもらっても全然高得点化できると思う。
特に良かったのは、第1問目の財務分析の解き方の機械化だった。どんな問題が出ても、まず収益性、安全性、効率性の9つの指標だけを機械的に計算し、そこから3つを選ぶというやり方だった。財務分析に機械的に取り組むことで、第1問目を10分から15分の間に解くことができ、他の問題に時間を配分し余裕を生むことができたのだった。
また、最後の4問目の記述問題は何が出るかは分からないが、基本的には与件の内容をもとに記述をしていけば良く、内容はそこまで難しくないものなので、これは過去問を10年くらい遡って確認し、傾向を把握し、そこで分からない知識(オプション取引)などは改めてインプットしていった。
なので、第1問目は機械化、第2問目と第3問目は問題集の反復練習、第4問目は過去問を一通り見て傾向を把握し不明点は知識を拡充といった形でそれぞれ対応していったのであった。
■タイムマネジメント
タイムマネジメントは2次試験でかなり大きなウェイトを占める大事な要素である。事例Ⅰ~Ⅲは同じようなタイムマネジメントができるので別に述べるが、ここでは自分がやっていた、事例Ⅳのタイムマネジメントについて書く。
・開始~20分
第1問目を終わらせる。設問と与件を見てどのような問題かをざっと見て(5分以内)、先ほど書いた機械化の解き方を使って10分~15分で描き切ることで最低20分以内には第1問目を解き切っていた。
・~30分
第4問目を書き切る。与件の内容から基本書けるので、特に2問目、3問目は見ずにこの4問目を10分間で解き切っていた。4問目は記述問題なので10分での回答は全然可能である。
・~80分
第1問目と第4問目を解いた時点で30分かかっていて、残り50分で第2問目と第3問目を解くことになるが、残り2問で50分は比較的余裕がある方だと思う。
この2問は難易度に応じて時間を割り振っていた。多くは20分、30分だろうか?設定した時間で解けない場合は進捗にもよるが、次の問題に取り掛かるようにしていた。
そんな感じのタイムマネジメントだった。重要なのは第1問目をいかに素早く説くかであろうか?これによって後半の第2問、第3問に費やせる時間が大きく変わってくるのでこの第1問目の機械化の解き方は本当学んでおいて良かったと思った。
■空白を残して出さない
事例Ⅳはここが一番大事かもしれない。「あきらめない」というのはこのことに集約されているかもしれない。
「空白を残さない」。これだけである。これが大事なの?と思う人もいるかと思うが、事例Ⅳは事例Ⅰ~Ⅲと採点内容も大きく異なるものと考えられる。
よく事例Ⅳはだめだと思っていたが思ったより得点が良かったということがよくあったりする(らしい)。これは、得点調整をしているためだと考えられる。
前にも書いたが、2次試験は上位ほぼ2割が選ばれる「相対評価」である。
事例Ⅳは難しい問題はみんな解けないし、そこまでぴったしの数値を書いて正解の人もほぼいないと考えられる。そのため、事例Ⅳが一番得点調整が行われる科目だと思う。
その得点調整のためには某K先生がよく言っている「下駄を履かせる」という行為が行われる可能性がかなり高い。下駄を履かせるというのは、採点者が書いてある内容によって部分点をいくらか与えるという行為になるのだが、この下駄を履かせる対象として、明らかに「何も書いていない回答」よりは「何か書いてある回答」に対してやるのが当たり前の考え方だろう。てか何も書いてなければ下駄の履かせようもないのだ。
なので、「計算過程を書け」という問題でも、計算過程ではなく「自分はこういう風に考えました」的な回答を書いたり、ぶっちゃけ計算のキーワードだけでも何かしら書いておけば、「下駄を履かせる」という上では部分点をくれたりするのが採点者の心情ではないだろうか?
なので分からなくても、時間がなくても、空欄には何か数値や、なんか文章を書いて出すのが重要なのである。その部分点をもらうことが、1点に笑い1点に泣くこの2次試験では本当に重要な要素なのである。
というのを自分はA社の講義やK先生のお話を聞いて納得したので、空白を残さないようにして出したら66点も取れましたという結果になったのだった。
なので、「あきらめないで!」
最後の最後で真矢みきさんを思い出して何とか問題、答案にしがみつくのである。最後の1秒まで書いて出す。この部分が本当に最後の一歩、診断士になる上での重要な1ピースになるのではないかと思う。
ということで、特にキーワードとかの説明はせず、事例Ⅳの向き合い方についてメインに書かせていただいたが、今回はこんな感じでしょうか?
攻略のコツは最後まだもうちょっと続くが、事例Ⅰ~Ⅳまで、自分の頭の中にあった内容はほぼほぼ書けたかなと思う。
今までの記事から何か得られるものがあったら嬉しいです。
そんなんで今回は以上☆