胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

炎症性線維状ポリープ, Inflammatory fibroid polyp (IFP)

2016-11-01 | 非上皮性腫瘍
 検査依頼書には「Antrum/GC, reddish elevation」からの生検とだけ書かれていました.粘膜深部に異型性に乏しい紡錘形細胞が交錯しています.

好酸球の浸潤が目立ちます.IFPが想起されますね.胃ではほとんどがAntrum発生です.大きくなると粘膜が"ずる剥け"になります.組織所見としては好酸球浸潤に加えて,血管や腺管周囲のonion skin patternというのが有名です.

免疫染色ではCD34が陽性です.

PDGFRAのactivating mutationsが高頻度にみつかるらしいですね.
J Pathol. 2008 Oct;216(2):176-82. doi: 10.1002/path.2393.など参照.


 

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2 コメント

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アルシンド (クッシー)
2016-12-08 15:29:26
ばら様
ご来室ありがとうございます.
相変わらずアルシンドな今日この頃ですが,後期研修医(病理レジデント)に恵まれ,いい空気になっています.
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IFP (ばら)
2016-12-07 16:42:41
先日、上司の(通称)ぴょん先生がコレに遭遇したようです。

相変わらず難しい顔をしながら、「学会発表できますかねぇ」と仰るので、「イヤイヤイヤ」と否定しておきました。
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