皆様ごきげんよう。今日は久々に試写会でくたびれた黒猫でございます。
モノは『ドラゴンボール エボリューション』。
公開前から各地でいろんな懸念が示されているこれ、ジャンプの試写会懸賞で当てて行って参りました。
※今回はプレミア試写会だったので、映画のあらすじやら感想の前にプレミア試写について書いてます。あらすじなどの前にそれがあるので長いです。ご了承下さい。
※楽しみになさっている方は、若干ネタバレ的な部分がありますので、読まないほうが無難です。
※感想辛口です。ご注意。
キャストが来日して挨拶があるワールドプレミア試写会で、わたし、今まで何度もプレミア試写会に行ってますが、今回のはホント疲れました。まったく。入場から映画開始まで軽く一時間超ってどういうことなの。
キャストの舞台挨拶がメインイベントですが、他にも豪華ゲストとかなんとか言ってタレントさんなどが来てレッドカーペットを歩いたりとかするもんですが、今回その時間がやたら長い。豪華ゲストの登場から次の人の登場までがやたらと長い。これが長すぎて、メインイベントが始まる前にもう相当疲れてしまいました。武道館の椅子って長時間座るのには向いてないよ。しかも寒いし。
キャストではないゲストの登場がようやく終わったと思ったら、今度はお笑い芸人・次長課長の司会で会場全員で「かめはめ波」の練習をさせられました。全員で叫んだ瞬間に3階席奥からドラゴンボールを模した巨大な風船状のものが放たれて、大玉送り的な感じで最終的に司会者のほうに集めて「七個揃った!」という流れのようでしたが、もうここに来るまでに結構疲れきっていて、その風船がうまいこと前に送られないでいろんな方向に行ってしまうのにイラっとしました(笑)。
で、ようやく七個揃って、神龍が現れ(※映像)、ステージ正面にかかっていた布が外され、そこに置いてあった巨大なドラゴンボールが割れ、あたかも中からキャストが出てきました、風な演出。
ごめんもう疲れたからさっさとやってというわたしの内なる声を聞き届けたかのように、キャストの挨拶等は淡々と済みました。主人公悟空役のジャスティン・チャットウィンの挨拶は短すぎて、「すいませんもう少しなんとかコメントお願いします」とか言われてました(笑)。他のキャストはそれなり、何故かピッコロ大魔王役(ジェームズ・マーズターズ)だけやたら熱い気合の入ったコメントをしていて、通訳さんタジタジでした。
で、挨拶と写真撮影が済んで、さあようやく本編かと思いきや、レッドカーペット上をキャストがひとりずつ歩いてまた撮影&取材タイム。途中でプレスの取材に応じたり、ポーズを取ったり、これにもえらい時間がかかりました。見てる人たちは音は聞こえないのでただ待ってるだけ。背もたれもない固い椅子の上でじっと待つため、疲労だけが募ります。
間が空きすぎるせいか、舞台上で次長課長が「原作のあのシーンは映画じゃ当然CGで再現されますよね!?」というネタを司会者に振りまくり、観客のために間を持たせようと頑張っていました。次長課長はむやみに長い間を持たせるためにホントに頑張りました。アンタら偉いよ。ちゃんとドラゴンボール読んでることもわかったし(笑)。
で、そんなこんなでイベント開始から1時間以上経ってから、ようやく本編スタート。
以下あらすじです。
アメリカの高校に通う悟空(ジャスティン・チャットウィン)は、学校のアイドル的存在・チチ(ジェイミー・チャン)のことが気になっていた。
悟空は自宅で祖父・悟飯に武道の稽古をつけられてはいたが、それを喧嘩に使ってはいけないと戒められていたため、派手なグループのイジメの対象になっていた。しかしある時、チチが困っているのを「気」を使って助けたことから、チチは悟空の力を知ることになる。
悟空とチチはこの件をきっかけに少し親しくなり、チチは自宅で開かれるパーティーに悟空を招待する。折りしもその日は悟空の18歳の誕生日で、悟空は誕生祝いにと祖父にもらった宝玉(=ドラゴンボール)を持ったままチチの家を訪れる。
しかしその頃、悟空の家に世界制服のためドラゴンボールを集めているピッコロ大魔王(ジェームズ・マースターズ)とその部下・マイ(田村英里子)が訪れる。ドラゴンボールがそこにないと知るや、ピッコロは悟飯の家を倒壊させ、巻き込まれた悟飯は瀕死の重傷を負う。
駆けつけた悟空に「亀仙人を探せ。世界に散らばるドラゴンボールを集めろ」と言い残し、悟飯は帰らぬ人となる。
祖父の遺言を守るため、悟空はブルマ(エミー・ロッサム)と亀仙人(チョウ・ユンファ)と共にドラゴンボールを探す旅に出るが・・・?
というようなお話。
※以下、若干ネタバレを含みますので、OKの方のみお進み下さい。
(多めに改行していますので読む方はスクロールして下さい)
え、どのへんが?(ドラゴンボールなのですか?)
・・・いや、ホントは前情報でもう多少は覚悟していたんですが、予想以上の暴走ぶりに改めてびっくりという感じでした。
上のあらすじを見て頂ければわかると思いますが、悟空はアメリカの高校生という設定なのです。しかもちょっと冴えない系な癖に学校のアイドルに憧れている。
恋愛ドラマならNHK深夜枠とかでやれとか馴れ合いならVIPでやれとか、多分何人もの人が思ったと思います。
まあ、ドラゴンボールがどういうものかが判明してからは探求アクションになり、、地下のマグマ地獄を彷徨ったり穴に落ちたり(ここでヤムチャさんが仲間になった)なんか色々するんですが、いつの間にかピッコロさん側が七個全部を揃えていて、最終的には神龍呼び出しの儀式を邪魔しに行ってクライマックスになります。そのシーンで悟空は何故か唐突に亀仙人の弟子の衣装にチェンジしています(※公式サイトトップのアレ)。
そんでなんか唐突に「実は○○は○○だったのだ!」「嘘だッ!うわああああ」みたいな展開になってもう何がなんだか。
ネタバレになってしまいますが、このあたりで悟空が「七つの試練を乗り越えてここまで来た」と言うシーンがあって、そこで会場がざわめきました。「え?いつ??」と。
え、わたし途中で寝ちゃってないよね?いつの間に七つも試練を?と思いましたが、隣で友達も「いつだよ」と呟いていたので、わたしだけが不審に思ったわけでもないようです。
まあ、そんなこんなで一応終わるんですが、・・・あの、つかぬことを伺いますが、大人の事情か何かで、内容をものすごーーーーーーーーーーーーーーく削ってあるんですか?と訊きたくなる映画でした。
漫画版はかけ離れているのは置いといて、普通にストーリーとしてなんかおかしい。何につけてもいつの間に感が大きすぎます。
ピッコロさんもあんまり大物感がないというかなんというか。なんかなんで世界征服したいのかとかいまいちわからない。あんまり拳で闘ってないし(超能力的な感じ)。ただでさえアメコミのチョイ役に居そうな感じの仕上がりなのに、基本顔色が灰色なのはどうしたことか。ピッコロさんと言えば緑のはずなのに。病気なの?
あ、ちなみに観たのは吹き替え版で、ピッコロさんの声は大塚芳忠さんだったので、なんか普通に応援したくなってしまいました(好きなので)。
わたしの中ではオールタイムワーストNo.1原作アリ映画に輝くのはダントツで『ゲド戦記(ジブリ版)』なんですが、これ(ドラゴンボール)は原作好きな方にとってはそれを超えるかもしれませんね。
色々書きましたが、感想を一言でまとめると、
チョウ・ユンファの無駄遣いというところでしょうか。
チョウ・ユンファさん、もっと仕事選んで下さい。