満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『プロデューサーズ』

2006-03-31 01:42:31 | 映画

本日、『プロデューサーズ』の試写会に行って参りました。そして階段でコケて左手小指を強打して参りました。どうも黒猫です。哀れみなど!(戸田奈津子字幕風に)

トニー賞12部門を受賞した大ヒットブロードウェイミュージカルの映画化作品です。

かつてブロードウェイで栄華を極めたプロデューサー、マックス(ネイサン・レイン)は、今では手がける作品が軒並み大コケするので有名だった。そんなマックスのもとに、会計士のレオ(マシュー・ブロデリック)が帳簿整理に訪れる。マックスの帳簿を見たレオは、「確実にコケるとわかっている舞台なら、帳簿を操作して儲けることもできる」ということを発見する。何気ないその言葉にマックスは飛びつき、一緒に「確実にコケる舞台」をプロデュースしようとレオに持ちかける。マックスがかつて手がけた作品に感動して、実は密かにプロデューサーに憧れていたレオは、その提案に心惹かれるものの、堅実な自分を捨てきれず断る。しかし雇われ会計士の囚人のような暮らしに嫌気がさし、マックスの提案を受け入れることに。ふたりは直接自分を売り込みに来た美しい女優志望のスウェーデン人、ウーラ(ユマ・サーマン)を舞台が開幕するまでの秘書兼受付として雇い、最低の脚本を探し、最低の演出家と契約し、最低の出演者をオーディションする。
そして文句のつけようのない最悪な作品はいよいよ初日を迎えるが・・・?

というようなお話。

いやあ、ミュージカル映画って本当に素晴らしいですね。

わたしはインド映画が大好きなせいか、唐突に歌と踊りが始まる展開が大好きです(笑)。ハリウッドのミュージカル映画は、やはりブロードウェイでヒットしたものの映画化作品が多いので、舞台装置が派手で小粋でゴージャスなものが多いですね。日常シーンからドリフの舞台転換のように階段やら電飾がスルスルと出てきて(笑)、見ていて楽しいです。
プロデューサー役のふたりは、ブロードウェイでのオリジナルキャストも務める人のようなので、やはり歌やダンスが素晴らしいです。特にマシュー・ブロデリックが歌う「I Wanna be a Producer」は、導入部の「みじめ、みじめ、とってもみじめ」という会計士たちのコーラスから、華々しいショウビズの世界への憧れとしてきらびやかなダンサー達が出てきて踊るシーンへと移り、映像的にも音楽的にもとても素敵でした。
ヒロイン役のユマ・サーマンは、これがミュージカルデビューのようですが、背が高くて美しく、英語がいまいちのスウェーデン人女性役を可愛らしくセクシーに演じていたと思います。

内容は不正でボロ儲けしてやろうという話ですので、いまいち感心しませんが、それでも面白かったです。特に「最低の演出家」、ロジャー・デ・ブリー(ゲイリー・ビーチ)に演出を依頼するシーン、「Keep It Gay」という歌に合わせてのこれでもかというほどのゲイのオンパレードにはかなり笑いました。「内縁の助手」って何だよ(笑)!
この演出家が劇中で「ブロードウェイは楽しく笑えてハッピーエンドじゃなくちゃ!」というようなことを言ってましたが、本当にその通りだと思います。楽しくゴージャスなミュージカルシーン、一見の価値ありです!

・・・ところで今日の文字色はゴージャスな感じを出したくて金色っぽい色にしたつもりなのですが・・・あれ・・・?なんか・・・うん、皆まで言うな。

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おニューのバッグにモノが入らないんですが。

2006-03-31 01:01:50 | 雑記

皆様ごきげんよう。今日、映画のあと、エンドロールで暗い中階段を上がって思いっきりコケて左手の小指を強打した黒猫でございますよ。左手の小指なんてそんなに使わないから気にしない、と思っていましたが、今これを打っていてものすごく使うことに気づきました。アウチ。

今日は有休を取ってまして、のんびり家事をしてから久しぶりにじっくりとジムで汗を流すつもりだったのですが、何故か今日という日に映画『プロデューサーズ』の試写会に当たってしまい、まあ観たい作品だったので夕方からノコノコ新宿まで出かけていきました。この感想は別枠でやります。


ところで先週末にそろそろ春らしいバッグが欲しいなと思い、白いショルダーバッグを買ったのですが、予想以上にモノが入らなくて難儀しております。
お弁当とハードカバーの本が同時には入らない。入れると閉まらない。し、失敗した・・・!これじゃあ会社に行くときは無理です、このバッグ。買うときもちょっと小さいかな?とは思ったのですが、一応その場でハードカバーが入るだけの高さはあると確認してから買ったのに・・・。くすんくすん。マチはわりと広いのですが、大きさに比べたらという感じです。がっつりとホックで閉めるタイプなので、本当に予想以上にモノが入りません。電車の中などで、マチもほとんどなく薄くて小さいバッグひとつで小粋に澄ましかえっていらっしゃる女性をよくお見かけしますが、そういう方は鞄の中に何も入れてないのでしょうか・・・。できるだけ小荷物にしてそういう女性に近づきたいような気もしますが、ハードカバー、せめて文庫本を持ち歩かないと気が済まないわたしには一生無理な気がします。それ以前にジムグッズとか朝から持ち歩いてたりするしな(笑)。


ところで今日Suicaを忘れてきてしまったので、新宿で切符を買おうと並んでいたところに、前にいた外国人の女性に「秋葉原に行きたいんですが、ここからだと160円なので?(戸田奈津子風に意訳)」と訊かれました。「Yes,160yen.」と答えるだけで良かったので、キョドらずに済みました。ふう。あの時間からアキバに移動してどうするつもりだったんでしょうあの女性。メイド喫茶?新宿にもありますよ(余計なお世話)。この程度の簡単な会話でよければ出来うる限り手助けして差し上げたいですが、道を教えるとなると日本語でも怪しいです(※ものすごく方向音痴です)。
外国語ができるといいですよねえ・・・。今年も4月開始のNHKのスペイン語会話のテキストを買ってしまいましたが、どれだけ続くことやら。とりあえず一回目を見逃さないようにしなければ(微笑)。

今日は夜になって異様に冷え込みましたが、皆様風邪などひかないように気をつけて下さいね。さー、明日は給料日だ~☆
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『精霊探偵』

2006-03-30 02:29:48 | 

小説の感想です。

『精霊探偵』(梶尾真治著、新潮社)

妻を事故で失ったデザイナー、新海友道は、そのショックから立ち直ることができず、ほぼ自宅マンションに引きこもり日々を過ごしていた。実は新海は目を凝らして集中すると、他人の背後霊を見ることができるのだ。そのせいもあって引きこもっていた新海の世間との交わりは、マンション1Fにある喫茶店「そめちめ」のみ。そんな新海を心配したそめちめのオーナー夫婦は、以前から(背後霊の助けを借りて)ちょっと不思議な失せもの探しの能力を発揮していた新海に、失踪した妻を捜している男性を紹介する。行きがかり上、新海は素人探偵としてその妻の行方を追うこととなるが・・・?

というようなお話。

ホラーでもなく、SFでもなく。・・・強いて言えばホラー、なのかもしれませんが、カジシンさんとしては珍しい作品だった気がします。でも主人公の繊細な性格はカジシンさんの持ち味そのもの。何だかこう、頑張れ、元気出せ、と言ってあげたくなります。
失踪した人妻探しをするうちに徐々に社会復帰(?)を果たす新海ですが、彼が背後霊の助けを借りて助けてやったホームレスと、同じマンションの住人の小学生、小夢(さゆめ)ちゃんが中盤から異様に出世し(笑)、重要人物になります。ありえないよと思う反面、あったらいいな、という感じで、特にホームレスの出世物語は何だかこちらまで嬉しくなる感じです。
しかし人妻の失踪の原因が実は色んなところで自分とも深くかかわりがあったという点や、ラスト近くのどんでん返しには驚かされました。・・・そう来るとは。伏線はあったのに、やはり騙されました(笑)。
後半の諸悪の根源の正体とかラストとかには賛否両論あると思いますが、わたしは良かったと思います。誰も傷つけない優しい主人公に乾杯。

わたしも聴いてみたいよ、『板場旅情』と『城下町悲恋』(笑)。


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『連理の枝』

2006-03-30 01:25:41 | 映画

皆様ごきげんよう。昨日の早寝の甲斐あってか、今日は元気に夜を迎えました黒猫でございますよ。

今日は『連理の枝』の試写会に行って参りました。
「涙の女王」、チェ・ジウ主演作です。

今日はチェ・ジウ→冬ソナ→ヨン様(ペ・ヨンジュン)→そういやサンヒョク役だったパク・ヨンハも一時期「もうひとりのヨン様」とか言われてたな→・・・あれっ、じゃあ、チョー・ヨンピルもヨン様じゃないの?とか思っているうちに終業を迎えました(仕事しろよ)。


それはさておき。

入院している病院を抜け出し、雨の日にバス停でバスを待っていたヘウォン(チェ・ジウ)は、通りかかった車に思い切り水を撥ねかけられる。憤慨してちょっと悪態をついたら車が止まり、中から出てきたのは軽い交通事故による検査入院のため病院に向かう途中の、プレイボーイのミンス(チョ・ハンソン)だった。ミンスはヘウォンを気に入り、軽い気持ちで口説こうとする。入院先の病院で再会したふたりは徐々に打ち解け一緒に出かけるようになり、ミンスはヘウォンに交際を申し入れる。ヘウォンの答えは「今まで傷つけてきた女性全員に謝って証拠を見せてくれたら付き合ってあげる。それまでは友達よ」というものだった。それでもふたりは度々デートを重ね、仲を深めていくが、ある日ヘウォンの見舞いに訪れたミンスは、担当医師に重い事実を告げられる。元気に見えるヘウォンは重い病気で、おそらく長くないというのだ。ミンスにそのことを知られたヘウォンは別れを切り出し、病院を退院して姿を消すが・・・?

というようなお話。

悲恋だというのは「残された時間を幸せだけで埋めてあげたい」というコピーからもわかっていたので、そのつもりで多分泣くだろうなと思って観に行きましたが、案の定泣きました。

韓国の悲恋ものって、前半(出会い~付き合うまで)は純然たるラブコメなのに、後半怒涛の展開を迎えるものが多い気がします(『猟奇的な彼女』、『わたしの頭の中の消しゴム』など)。今日の映画もご多分に漏れず、ふたりが付き合うあたりまでは本当に純然たるラブコメです。メインのふたりもコミカルなのですが、脇役の主役男女双方の親友と、病院の医師と看護婦の恋模様の展開が実に笑えます。笑っちゃ可哀想だけど(笑)。特に男性側の親友は一緒にゲームソフト会社を立ち上げた先輩なのですが、この人が笑えて笑えて。ああ馬鹿だこの人、でも頑張れという感じで非常にいい味を出してました。

ちなみに主役ふたりとも親友と一緒に住んでいたのですが、女性はともかく男二人で住むのはいかがなものかと言いますか、日本では一部の女子に過剰な反応をされるんじゃなかろうかとか、余計な心配をしてしまいました(笑)。しかも主役、ゲームソフト会社の社長だよ。すごい部屋に住んでます。日本だったらヒルズ族です(笑)。でもわたしはイケてない親友のほうが好きです(笑)。

わたしは映画を観たり本を読んだりするとき、あまり伏線に注意を払わないであとで「なんだってーーー!!」と騙されてびっくりする、製作者サイドとしてはきっと非常にありがたい存在なのですが(笑)、この映画もそういうサプライズが一箇所ありました。注意深い人は気づいたのかもしれませんが、わたしは騙され放題でした(笑)。あー、騙された。でもこれは今までの同ジャンルの映画にはなかった気がするので、ひねりがあっていいんじゃないでしょうか。


以下ちょっとだけネタバレ気味です。イヤな方はここまでにしておいてください。







悲恋ものということで、中盤以降、会場からはかなりすすり泣きが漏れ、わたしも泣いたのですが、よく一緒に映画を観てあまり泣かない友達がわたしよりも泣いていてちょっと驚きました。やはりわたしはちょっと泣きのツボが違うのかもしれません。今回だって、一番泣いたところはお父さん登場シーンですもの(※お父さんの出演時間=多分2、3分)。帰りにそれを告白したらなんか微妙な顔をされました。でも泣いちゃったんだもの。親子関係とか友達関係のほうが激しくツボに来る気がします。何故だろう。

最終的には悲しいお話ですが、面白かったです。出てる俳優さんがお好きなら是非。
それにしても斉州島は綺麗な所ですねー。一度行ってみたいな。
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へろへろ。

2006-03-28 23:17:03 | 雑記

皆様ごきげんよう。前世は多分ミツユビナマケモノだった黒猫でございます(※ミツユビナマケモノは一日20時間寝る)。そうなの、前世は表情筋のない顔でまったりと木にぶら下がって寝ていることが人生だったの。

そんなわけで睡眠時間足りてません。昨日のシルミド効果が今ここに。ああ、眠い眠い眠すぎる。なんかいつもより疲れたなと思ったのにジムでうっかり走るんじゃなかった。ジム行って帰宅してご飯作って片付けてへろへろ。なにしてんだ自分。

ですが今週いっぱいは家事をまたやらなくてはいけません。母、今度は沖縄に行ってます。個人的には「西表(いりおもて)」も読めない人が西表島に行っていいものか、甚だ不安であります。マンゴー(もしくはマンゴー味の何か)をお土産に買ってきてくれないと泣く構えであります。今の時期じゃ生は無理だろうか。

そんなこんなで今日はもう寝ます~。ごめんなさいよ。

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涙もろいですがそれを差し引いても。

2006-03-28 02:08:54 | 雑記

皆様ごきげんよう。
今までかかって『シルミド』DVDを鑑賞し、号泣してました黒猫でございます。
わたしは徳光和夫と松方弘樹の次くらいに涙もろいという自覚はあるのですが(相当だな)、それを差し引いても泣けました。泣かない人いるんだろうか。実話をもとにしているようなのですが、酷い話です。つうかこんな目で明日の朝一体どういうことになっているやら。今から怖いです。冷やして寝よう。
こんなの絶対劇場で観られないよ。泣きすぎて顔がホラーになるよ。とりあえずアン・ソンギは名優だなと改めて思いました。
あんまり数を見ているわけではありませんが、韓国の戦争映画って容赦ないなと思います。流石に北で世界一不穏な国と接していて兵役が義務の国は平和ボケの日本とは違うんでしょうね・・・。

てなわけで『シルミド』のレビューはまた後日。(教えて下さったSさんありがとうございました)



ところで今日は劇団キャラメルボックスの公演『ミス・ダンデライオン』と『あしたあなたあいたい』の通しチケットをようやく買いました。以前ちらっと書きましたが、わたしの好きな小説家、梶尾真治さんの『クロノス・ジョウンターの伝説』が原作の舞台です。
もっと早く買っておけばよかったのですが。チケットぴあのお姉さんに「平日の通し公演で、一番前のほうの席が取れるのはどれですか」とか非常に面倒なことを聞いてしまいましたが、ご親切にお調べ頂け、前から6列目をゲット!端っこのほうですが気にしない。ありがとうお姉さん!やっほう。4月の末です。今回の東京公演は新宿のシアターアプルなので、職場から近いので平日オッケーです。今から楽しみ~。
カジシンさんの『精霊探偵』も半分ほど読んだのですが、なんかもうヤバい。これ、ラストはどうにも泣きそうな予感がひしひしとします。今日はもう勘弁してください・・・ということで、これ以上読まずに寝ます。


ちなみに次のSSぼちぼち書いてます。次は5000キリリクでゲドクイです。なんかまた暴走の予感。セガールと呼んで頂いても構いませんことよ(呼ばないよ)。


<さいきんのPSP版幻水1状況>
裏技を使ってメグ、ローレライ、フッチのLVを96に。・・・もういいだろ、という気がしないでもない。でも確か装備が引き継げたと思うので、レア装備を探すかも。
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またやっちまいました。

2006-03-27 06:46:39 | 雑記

皆様おはようございます、今日も気がついたら電気つけっぱで寝ておりました黒猫でございますよ。わあ、もう朝かあ☆
・・・もう、人としてどうだろう。しょぼん。しかも微妙に変な姿勢で寝ていたらしく、肩のあたりが痛いので寝直したいような心境です(寝すぎ)。ううっ。

ところでうちの母は金曜に無事舞い戻って参りました。そして明日からまた沖縄に行きやがりますので(どう考えても行きすぎ)今日一日までは家事をお任せしたいと思います。家事をしながら仕事もなさっているひとり暮らしの方や家庭をお持ちの方は尊敬するしかありません。ホントお疲れ様です。家事をしているとどうもジムに行く時間が潰れがちなんですがどうしたらいいの。(そこかよ)

あっ、昨日図書館に本を取りに行きましたら、『精霊探偵』と『夜市』が来ていました~♪両方結構待ったので楽しみ~。特に『精霊~』は我が愛しのカジシン(梶尾真治)さんです。楽しみだなあ。今日のお供に持っていこうと思います。
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放送席、放送席ィ~。

2006-03-26 00:43:18 | 雑記

皆様ごきげんよう。早売りジャンプを読み、最近もうデスノート読むの面倒臭いとか思っている黒猫でございます。漫画なんだよ?字、多すぎるよ・・・と、活字離れッ子みたいな発言をしてみますが、本は大好きです。薀蓄を語る漫画もわりと好きです。でも何故かデスノートの展開を追うのが面倒で仕方ありません。他の連載がそんなに字がないから?(笑)今週なんか説明文多すぎて絵を侵食してたよ。ジャンプにあるまじき美麗な絵柄なのに、勿体無い。
関係ないですが、同ジャンプで連載中の『太臓もて王サーガ』に出てくるセミレギュラーキャラの小城というキャラがスノウみたいな髪型なのがどうにも気になります。ジャイアン的なキャラの取り巻きというポジションなので、まあ腕がどうこう言い出すことはないと思いますが、パロディ漫画なのでもしかしたら・・・?(笑)


ところでWBCの熱狂もようやく落ち着きましたね。
野球に興味の無いわたしが一番印象に残ったのは、イチローが「我が野球人生最悪の日です」と言ったわずか数日後に「我が野球人生最高の日です」と言ったことくらいです。アンタの野球人生忙しいなオイと思った次第です。皆さん野球好きなんですねえ。わたしもルールくらいはわかりますが、放送時間を延長してお送りするプロ野球中継はかねてよりのわたしの敵です。オマエのせいで後の番組がどんどん押して、しまいにゃ深夜番組潰れんだよォという感じで。
同じ思いの人も結構いるはずと踏んでいるのですが、いかがでしょう?最初から9:24まで枠を取ってるならそこまでは使い切ってくれればビデオ予約等もスムーズなのですが。野球のあとに映画なんかあって、延長を見越さずに録画すると、クライマックスがブチ切れていたりして最悪です。こちとらヒーローインタビューなんかに興味はねェんだよ、何が「放送席、放送席ィ~」だ二回も言うなという感じです(結構見てんじゃん)。これ、どうにかならないものでしょうか?早く野球が終わったとしても、9:30まではなんとか枠を使い切ってくれませんか?世界の車窓からとかペット百科とか、そういうミニ番組を詰め込みまくって時間を潰してくれませんか?ねえ、お願いえらいひと。


さて、今日は『エイラ 地上の旅人9』の残りを読んでしまわなければ。明日返してきて続刊と取り替えますよ~。イヒ。
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『俺たちの宝島』

2006-03-25 16:17:54 | 

小説の感想です。

『俺たちの宝島』(渡辺球著、講談社)

東京湾沖のとある島。「本土」から不法に運ばれてきてはゴミが置き去りにされる島がある。その島には、いつしか諸事情で本土にいられなくなった者が勝手に住み着くようになり、そういった者同士から生まれた子ども達は、島での生活しか知らない。がらくたの山から状態のよさそうな物を掘り起こし、時折船でやってくる仲買人にそれを渡す代わりに、島では手に入らない生活必需品を得る。島の住人は誰も彼もがそんな風にして暮らしていた。
島生まれの鉄夫には親がなく、廃車のデボネア・ワゴンの中で気ままに暮らしている。鉄夫は自分で掘り出したお宝の代価をすべて自分のものにできるが、友達のネズミやチャボ、六郎・七郎の兄弟やちょっと気になる存在の女の子、キオミにはそれぞれ親がいるため、親に上がりを巻き上げられてしまいそうもいかない。
本土から島にやってきた犬井という男は、島の孤児たちを使って組織を作り、奴隷のように働かせて上がりを搾取していた。彼らを気の毒に思っていた鉄夫のもとに、犬井の組織から少年がひとり抜けてきて、組織のひどい実情を語る。鉄夫たちはそんな犬井に一泡吹かせてやろうと相談し・・・?

というようなお話。

いやあ、面白かった。
ゴミの山でとはいえ、何者にもとらわれず自由気ままに暮らす鉄夫たちの暮らしぶりがよかったです。島の大人たちは子どものお手本にならないばかりかギャンブル狂いなのですが、鉄夫たちは自分たちなりの倫理観でかなりうまくやっているのもいい。彼らが贔屓にしている仲買人が昔それなりに階級闘争に参加した人らしく、鉄夫たちにアドバイスをしてやっていたのもあると思いますが。しかし名前が猿ゲバ(=猿田ゲバラの略)というのには笑いました。猿ゲバってアンタ。
全体で3章立てになっていて、1章では島での鉄夫たち、2章では本土に脱出して、本土の似たような場所(ケブリ山)で暮らす鉄夫たちと、袂を分かった「イヌ」の一派、3章では「イヌ」のリーダー格、ノラがもっといい暮らしをしようと、ケブリ山から出る話なのですが、どれもよかったです。特に3章は主役が鉄夫ではなくノラという少年になるのですが、最初どうにも好きになれなかったその子を最後にはもう大好きになっている自分がいました(笑)。かなりの野心家で、悪い人間ではないのかもしれませんが場合によっちゃ悪くなる、と思っていたのですが・・・渡辺さん、上手いね!ラスト、スカッとしました。

最初のほうを読んでいるうちはこれを「宝島」というにはあまりにもみすぼらしい、と思っていたのですが、宝なんて人によってそれぞれ違うもの。島での暮らしこそが、彼らにとって本当に宝だったのだと思います。読み終わる頃には、タイトルに納得。むしろこれしかないと思いました。わたしは非常に面白く読みましたので、皆様もよろしければ是非。

ちなみに作者の渡辺球さんは、前述の『ラス・マンチャス通信』の平山瑞穂さんと同じく日本ファンタジーノベル大賞受賞出身作家(03年度優秀賞)です。

人にはそれぞれ好みがあるかとは思いますが、わたしは渡辺球さんのほうが断然好きです。まあ、日本ファンタジーノベル大賞は本当にいろんな意味で面白い作家さんを輩出していると思うので、平山さんもアリだとは思いますが。
それにしてもこの賞の主催は新潮社なんですが、殆どの受賞作家が受賞後新潮社で書かないのは何故なのかしら。いいのかしらそれで。余計なお世話ですか。そうですか。でも多分皆同じことを思っているんじゃないでしょうか(笑)。

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『ラス・マンチャス通信』

2006-03-25 15:45:44 | 

小説の感想です。

『ラス・マンチャス通信』(平山瑞穂著、新潮社)

2004年度の日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。

「僕」の家には両親と姉のほかにアレがいる。アレはひどい匂いのする陸魚を家の中に持ち込んで死ぬまでつついて遊んだり、汚い体で縦横無尽に部屋の中を這い回ったりするのに、両親はアレを放っておけと言う。僕は嫌々ながらずっとアレを無視してきたけれど、ある時アレが姉を襲おうとしたのを見て、我慢が限界に達してアレを殺してしまう。このことが原因で「僕」は施設に入れられる。出てきてからは父の紹介で仕事につくものの、あまりうまくいかずに辞めることとなる。そしてある時、父母が日頃世話になり、嫌いつつも恐れているらしい「小嶋さん」の紹介で別の仕事に就くことになり・・・?

というようなお話。

何とも奇妙な味わいの話でした。舞台は日本なんでしょうが、パラレルというか、少しずつ奇妙な世界です。
ラテンっぽいタイトルから、わたしは最初「アレ」というのが固有名詞だと思っていたのですが、「IT」の意味のあれ、なんですね。
全体は全5章の構成になっており、1章がアレの話、2章が施設での話、3章が次に就職した街での話、4章がその街から出たあとの話、5章が「小嶋さん」の家での話、となっていました。
全体的に薄暗く何となく気味の悪い世界観でした。主人公の置かれた初期状況からしてどうにも冴えない。主人公はそれなりに今より悪くならないようにあがくのですが、どんどん悪くなる一方、というのが救いがなくて鬱になります。そして最後の章とラスト。書評を探したところそこがまたいい、という人もいるにはいたようですが、わたしは何だか暗澹とした気分になりました。

04年度にファンタジーノベル大賞を受賞したせいもあり、06年度版の『SFが読みたい!』では自分の05年度ベスト5に挙げている方もたくさんいたのですが、そのわりに作品内容に触れていなかった人が多かったのが気になりましたが・・・何だか読んで納得(笑)。なんか何とも言いがたい。
何となく気味の悪い動物やら何やら出てくることもあり、かなりはっきり好みが分かれる作品だと思います。あまり元気のない時には読まないほうがいいかも。
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