皆様ごきげんよう。バニラアイスが美味しい黒猫でございます。
さて。
『ロボット』の完全版を観がてら、トークショーつきの回に行った時、待っている間にこの映画の試写会のチラシをもらいました。1円で試写が観られるとのこと。じゃあ行くよね?行くよね当然?となり、チケットはローソンで独占販売というので、ローソンに行ってきました。(『ラ・ワン』公式はこちら)
ご一緒する方の分と2枚でも2円。レジで2円だけ支払うのもなんだか気まずいので、一緒にプリン買っちゃったよ(笑)。
で、首尾よくチケットも手に入ったので、17日の回の試写会に行ってきました。
会場は恵比寿写真美術館。そこの視聴覚ホール的なところでの上映でした。
ロビーにポスター飾ってあったよ。
ところでこの映画、「映画宣伝部員大募集」ということで、この1円試写会を観た人たちからキャッチコピーや宣伝ビジュアルの作成などを募っています。それはいい。それはいいけど、未だに公式サイトの内容がペラいのはいかがなものか。ストーリーも記載されておらず、キャスト名はあるものの、誰が誰を演じたのかの記載はなし。ブログなりなんなりで宣伝してくれというスタンスの割には不親切設計だと思います。これじゃあキャストに馴染みがない人にとっては宣伝したくても誰が誰やら。CGとかロケ地とか、もっとアピールしてほしいポイントなどを載せておくべきじゃないでしょうか。
で、映画の内容ですが、ファミリー向けのSFです。
ゲーム制作会社に勤めるシェーカル(シャールク・カーン)は、ドジで天然なロンドン在住のインド人。社長に社運をかけたゲームの作成を求められ、息子のプラティーク(アルマーン・ヴァルマー)の「ワルはかっこいい」と言うのにヒントを得て、悪役が簡単にはやられないゲームを制作することにする。
スタッフとの打ち合わせの末、プレイヤーの分身であるキャラクターには「Gワン」、倒すべき敵となる悪役には「ラ・ワン」という名を与えて開発を進め、ついにゲームは完成する。
センサーのついたスーツを身体に装着し、画面中のプレイヤー使用キャラクター・Gワンと動きを同期させ、悪の化身ラ・ワンと闘うその格闘ゲームは、お披露目の席でかなりの好評を博し、同席した妻のソニア(カリーナ・ラームパール)も息子のプラティークもそれを喜ぶ。
同日夜、プラティークは父の同僚・アカシ(トム・ウー)にねだって、ゲームを体験プレイさせてもらう。ゲームの上手いプラティークは、いつも使っているハンドルネーム「ルシファー」という名でプレイし、ゲーム中の最高難易度であるレベル3に到達しそうになるが、その直前で帰宅のために中断させられる。
開発途中で悪の化身として自我が芽生えつつあったラ・ワンは、途中で勝負を放棄した「ルシファー」を殺すため、現実世界で実体化し、ルシファーを探すが・・・?
というような話。
ええとですね、インド映画!とか思ってウキウキして行くと、その期待は裏切られますのでご注意下さい。かなりインド要素の薄い映画でした。
そもそも舞台の半分くらいはロンドン。後半、ムンバイに移動しますが、インドらしいシーンはあまりなく、ほぼ主人公一家の家と周辺で終わります。まあ、その分イギリスでのカーチェイスはかなり派手でしたが。
わーいインド映画インド映画、と思って行くとショボンとなりますのでご注意下さい(´・ω・`)。
ダンスシーンも何度かありますが、群舞のダンサーは白人が多いし、洋服で踊るシーンのほうが多いし、ストーリー的にもあまり無理がない感じ(パーティーの最中とか)で挿入されているので、「は?なんで今ダンス?」という唐突さはなく、なんかインド映画らしくないです。うーん。
結構早いうちにシャールク演じる主人公シェーカルに不測の事態が生じ、「え、このあとどうすんだよ」と思いますが、なるほど、という展開になります。シェーカルはドジで天然というキャラで、シャールクの得意とする陽気な役どころですが、髪型が面白すぎてその時点で面白い(笑)。シェーカルをめぐる背景を描く前半に、シャールクのヒット作である「Kuch Kuch Hota Hai」のテーマが一瞬流れ、びっくりしました。シャールクファンにはニヤっとするポイントなんじゃないでしょうか。
kuch kuch hota haii
後半、Gワンという人物もシャールクが演じています(※公式サイトトップ画像の人物)が、こっちはクールでスタイリッシュ。見た目はね。
中盤~終盤は主役は誰なの状態というか、子役のアルマーン君が相当頑張ってます。まあ、ファミリー向けっぽいのでこの一家全員が主役とも取れるかな。
シャールクもかなり頑張ってますよ。試写会場の外に掲示してあったインタビューによると、アクションの70~80%は自分でやったとか。成程いい身体してました。
ラ・ワンは二次元から実体化した摩訶不思議な存在なので、実在の人物に擬態することが可能で、後半は一貫してアルジュン・ラームパールが演じていますが、初期状態のフードを被った禍々しい姿のほうがそれっぽくてよかった気がします。
「ルシファー」ことプラティークを殺すためだけに現実世界に実体化し、目的実現のために邁進するラ・ワンですが、何故かとても要領が悪い。道行く人の携帯電話に介入して情報を得るシーンがあるのに、「ルシファー」については地道に人に聞いて回る有様。電子機器に介入できる力があるならまずググれよとものすごく思いました(笑)。
この、ゲーム上の人物が実体化したラ・ワンの設定がちょっと曖昧で、実体化前後にちょっと辻褄が合わない所があったり、素朴な疑問が湧いたりもしましたが、全体的なストーリーとしてはさほど荒唐無稽さもなくまっとうで、普通のファミリー層向けSFだなあという感じがしました。CGもきれい。
要するに何が言いたいのかというと、わたしの求めていたインド映画とはちょっと違った。(´・ω・`)まあ、勝手に期待したわたしが悪いんですけど・・・勝手に『アーリャマーン』を期待したわたしがいけないんでしょうね。
アーリャマーン
まあ、シャールク主演で今更こんなクオリティはないか。
なんていうか、もっと「ええええー」と言いたくなる無茶な感じを予想していました。『ロボット』の後だけに。
ところでこの映画、わたしのいとしいしと、ラジニカーントが『ロボット』のチッティ役としてカメオ出演しています。この情報を事前に『ロボット』のトークショーで聞いていたので、それらしきシーンになったとき「ラジニどこだ!?どこ!?」と目を皿のようにしてガン見したんですが、必要なかった。カメオってレベルじゃない堂々とした出演ぶりでした。劇中で『ロボット』のメインテーマまで流れたもん(笑)。そして周囲の人の盛り上がりったら(笑)。しまいにはカリーナーが「ラジニ様」って言っちゃってた(笑)。カリーナー、それチッティ!(※役名)チッティだから!
しかし『ラ・ワン』に出てきたチッティはロボット本編では一度もお目にかかったことのないルックスでした。服装はチッティVer.2.0風(全く同じではなかった)だけど、髪型はラジニ寄りのまま。サングラスも違いましたが、こっちのほうが似合ってたな。サングラスアクションまでやってくれて、個人的には大満足です。ラジニ最高!このシーンのためだけにまた観に行くと思います(笑)。
歌って踊って~、というインド映画ではないので、普通にSF映画を観に行く気持ちで観たらいいと思います。ただ、あまり細かいことは気にしない気持ちが大事という点ではインド映画かも(笑)。
『ラ・ワン』の1円試写会は6/24まで開催されますので、ご興味のある方は1円持ってローソンにGO!
「ラ・ワン」の実際の公開は8/4からですので、ご都合が合えば是非ご覧になって下さい。
ラジニは今も昔もタミルのスーパースターです。よろしければ是非ご覧になって下さい。
あまりにインド映画が日本に来ないので、インドに観に行ったことがありますが、冷房は寒いというレベルじゃありませんでした。半袖の上に長袖一枚じゃ防ぎきれない寒さでした・・・。インド人強い。
インド映画「ロボット」が9分49秒の動画になっていますよ。
「ムトゥ踊るマハラジャ」の方は映画館で観ましたが、その主人公がロボットを演じていたとは分からなかったです。
インドは暑い国なので、映画館で涼をとるためいまでも娯楽になっているそうです。