満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『ナチュラルボーンキラーズ』

2012-01-10 05:32:49 | 映画

皆様ごきげんよう。謙虚に神様の仰ることを聞いて、生活態度を改めるはずなんですけどこんな時間でサーセンテヘペロ☆と思っている黒猫でございますよ。

だってね?借りたDVDがね?返却日が明日でね?
なんとか取り繕おうとする己を我ながら浅ましいと思いました。サーセン。

まあ、折角なので(?)DVDの感想を。

『ナチュラルボーンキラーズ』(※リンク先はwikipedia、ネタバレありにつき本編未見の方はご注意下さい)

父親に性的虐待を受けて育った少女・マロリー(ジュリエット・ルイス)は、家に配達に来たミッキー(ウッディ・ハレルソン)と一目で恋に落ちる。ミッキーもまた虐待されて育った過去を持っていた。
交際を禁じられたうえ、マロリーの家の車を盗んだという理由でミッキー投獄されるが、刑務所を襲ったハリケーンに乗じて脱獄してマロリーを迎えに行き、マロリーの両親を殺して駆け落ちする。
そこから二人は無軌道に出会う人間を殺戮し、全国手配される。逃避行は続いたが、ガラガラヘビに噛まれ、血清を求めて立ち寄った薬局で銃撃戦の末、二人は逮捕される。二人の悪行は大々的に報道され、話題をさらった。

七年後、二人は刑務所から精神病院に護送されることに。
有名TVレポーターのウェイン・ゲール(ロバート・ダウニーJr)は、護送の前にミッキーの単独インタビューを撮りたいと申し入れ、厳戒態勢の中で生放送のインタビューが行われる。しかしそのインタビューに囚人たちが刺激され、刑務所内で暴動が起こり・・・?

というような話。


このあいだ観たゾンビ映画(※『ゾンビランド』)に出ていたウッディ・ハレルソンつながりで観てみましたが、グロ度と後味の悪さはこっちのほうがずっと高めです。どういうことだってばよ。

マロリーもミッキーもロクな家庭で育っています。マロリーの家族背景と、ふたりの出会いを描く場面で、わざわざシットコム風(「フルハウス」とかみたいに)に面白おかしく表現していますが、何それ笑えない。ブラックジョークにしても笑えないわ。

そして最初から殺しまくりの撃ちまくり、死者出まくり。
演出方法も風変わりで、アニメが挿入されたり、特定のカット(主人公二人の過去のトラウマシーン?)が唐突に繰り返し挿入されたりで、変な酩酊感のあるドラッグのような映画でした。

アメリカは銃社会なので、現実にも銃を使って大量殺人を犯したシリアルキラーが何人もいて、その中でも有名な人は服役してからインタビューを受けたり本を出したりしています。そういう人にファンがついたり持てはやされたりする現象が起きたわけですが、後半の展開はまさにそれを描いたような感じ。みんなおかしいだろ。主人公ふたりの心理も理解できないけど、このファン心理はもう埒外だわ。

主人公ふたりは確かに不幸な家庭環境で育っていますが、だからと言って大量虐殺をしていい理由にはならないし、善悪の判断がつかないというわけでもない様子。いつか捕まるというのもわからないわけではなかろうに、「ミッキーとマロリーがやったと警察に言いな」とか言い残していく意図も不明。逃げるけど見つかりたいの?破滅願望なの?
インタビューで殺人の理由などを語っていましたが、その辺もわたしの理解の範囲を超えていました。日本語でおk。そういう危険な凶悪犯に生インタビュー且つ全国に放映という神経もよくわからん。

刑務所の所長やリポーターなどの犯罪者ではない人物も皆それなりの俗物に描かれていて、正直言って誰にも共感しがたいです。

どういう結末を迎えるのかと思いつつ観ましたが、まあ想定内のエンディング。DVD特典のもうひとつのエンディングのほうが、物語としてはちゃんと終わっていた気がします。まあどっちみち後味はだいぶアレですが。

んー、なんか理不尽なまま始まって理不尽なまま終わった感じ。

どういう層に需要があるのか不明ですが、わたしは合わなかったなぁ。グロ耐性はあるんだけど、こういう後味の悪さはなぁ。
ウッディ・ハレルソンはスキンヘッドでもイケてるということがわかったのが唯一の収穫かな(笑)。

こういう銃乱射描写のある映画を観ると、日本でよかった、と思います。

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