1年ほど前から背中に小さな瘤が出来た。痛くないし同居人曰く「油の固まった物だから、ほっていても問題ないはず」と言う話だし、触っても堅いたけでそのまま放置していた。ところがゴールデンウイークで遊ぶぞ~と気合を入れ始めた5月の1日頃から、徐々に痛み始め周辺が赤く腫れたり熱を持ったり ジンジン痛んだりする。耐え難い痛みではないが、寝る時に背中が布団に当たる時、つまり仰向けで寝ると不快な痛みで目が覚めたりして実に気分が悪い。このまま放置して「怪人せむし男」になるのも嫌だし、すでに一週間も痛みに付き合ったので飽きたから、速やかに病院へ行きます。
M胃腸科外科医院はハチ公一家が親子三代でお世話になっている、ベテランのM先生の経営する街の病院です。これまでの長いお付き合いから、気楽に点滴を打ってくれたり、ざっくばらんに診察してくれるので、誠にありがたや~なのです。
「かれこれ、しかじかです」「う~これは××だから切開しましょうね」「はい」と診察20秒後に決定し「上着を脱いでうつ伏せでね」と、あっという間にまな板の上のハチ公。患部が背中なので見えません。どうしても見たい場合は(1)フクロウに変身する(2)手鏡で何とかするの方法が考えられますが、残念な事にまな板の上のハチ公には変身を実行する時間と手鏡が無いので先生&看護師の気配と会話でのみ、己の背中で行われつつある作業を推測するしかありません。
「切開は痛く無いけど、麻酔は痛いですよ我慢してね」「?」。先生の言っている意味が解らんが、作業を推理すれば、瘤の周りが化膿して、でかいオデキ状態に注射って痛い!!。例えて言えば針で刺された位痛い。(そのまんまです)ブスって来てズブズブと針が入ってきます。てな感じ。
「うげ~」チーンと痛いね。「麻酔が効いたか効かないかは知らんが切開ね。完熟じゃないけど化膿するのを待つよりもいいさ~」。私はトマトか?まだ熟しないトマトか?少し泣いた。
「うげ~」「痛いですか?」「はいっ」「それでは麻酔をもう一回打ちます」「いりませ・・・」ブス。
「うげ~」。切開が終わったので後は膿と脂肪の塊を押し出します。方法はひたすら手で押しまくり&患部もみもみデス。直径3センチのおでき(瘤)を力いっぱい抓られてうぐぐ~。死ぬデス。あ、死んだ。でも、すぐに生き返った。
処置が終わって看護婦が持っている丸まった血まみれガーゼ、林檎ぐらいの大きさでかなりの量の血膿&脂肪を取り出したのでしょう。他人事ながら患者さんは可愛そうデスね。って患者はわし、次郎冠者、太郎冠者、ハチ公患者で狂言するべし。
あまりにも自分が可愛そうなので、沖縄市のプラザハウスまで走って行きセニョールタコスのタコスを御馳走しました。だから、もう、泣かないでね。
治療中の看護婦さん2名の会話「あはは~私馬鹿みたい、上下間違ってるさ~」「本当に、おかしいね~、でも大丈夫でしょ」「多分、このままでいいさ~」「だ~るね~」
自分の背中がどうなっているか不安なので、これからフクロウに変身します。