わしの居場所は大抵キッチンと呼ばれる場所、風水では冷たいものと熱い物は近づけては良くありませんとか言うが、わしの周り見渡してみれば炊飯器、オーブン、電子レンジなど、わしとは真逆な業務の連中ばかり。わしが必死に冷凍、冷蔵などすれば、は~い、一分で解凍よ熱々食材出来上がり~、人間様どうぞ~などとこれ見よがしに、わしの仕事の邪魔などしくさって、この~。さらに、こやつ等、勤務時間以外は眠り扱けて居り、わしは一睡もせず、年中無休。おまけに真夜中に氷など、ぐわラタン、ぐわラタンとか生み出す生みの苦しみなど蟻の目ん玉ほどの認識も無し。
おまけにご主人、その一族、食品以外の金銭、ローション、座薬、検便など、わしの体内に放り込むは、家畜のバラバラ死体などは当たり前に冷凍。たまには純粋に食品だけの日々もあるが、大抵はお祝いの残り物など、こら、もうこれ以上突っ込むでない、容量の70%を超す詰め込みは食品の安全を保障しかねます、との、わしの注意書きを無視して詰め込むな、この~で、うぐぐ。わしの仕事ぶりに、少しは感謝して欲しいです。
わしの仕事ぶりを当たり前と認識した、御主人、その一族に「冷蔵庫は凄いね」と再確認させるため一度死んでみた。それも大晦日に。もちろん、わしの体内に有るのはおせち料理、年越しそば、ビール、冷酒などの大量の食料品。
1月1日まで我慢しましたが、2日に冷蔵庫を買い替えました。壊れた奴は修理するより新品買った方がお得だと言われたので選択の余地ありませんでした。泣く(BY 主人)
コンセントを抜かれ、気絶していましたが、目が覚めると、どこかの倉庫か廃品回収場。後悔しています。「冷蔵庫は凄いね」と言われたくて、わざと死んだら、一巻の終わりでした。わしらは寿命が尽きるまで一瞬の休息も無く年中無休で、真逆な連中と共に働き続けるしかない、一生なんですね。なんて孤独なんだろう。
冷蔵庫に感謝の気持ちを伝えるとともに、壊れるタイミングを考慮してくれるようお願いします。あなたの仕事は地味ですけど、わたしたちの生活に欠かせない大切なものです。
台風で停電を免れ、電気と冷蔵庫の有り難さを実感中のハチ公でした。
よんでくれてありがとうございます。
死んだ給湯器の修理待ちの時間の自宅にて。