ウバユリ(姥百合)は日本原産で中部地方以西から九州地方に分布し,山野の木陰の湿地に自生する多年生草本です.学名はCardiocrinum cordautm Makinoで,cardiocrinumがギリシャ語kaidia(心臓の)とkainon(ユリ)の2語よりなること,cordautm(心臓形の)の意味から,葉が心臓形をしているユリの意.和名は開花期に葉が枯れ落ちることから,歯が欠け落ちる姥に喩えた.花期は8月,場所は北尾根.
蕾
花後
蕾
花後
ウド(独活)はウコギ科の花で,北海道から九州地方,千島,樺太に分布し,山野に自生する大形の多年生草本です.学名はAralia cordada Thunb.で,araliaが仏語aralie(ウド属)をラテン語化したもの,cordada(心臓形の)の意味から,葉が心臓形の,ウド属の植物のこと.和名はうまいの宣(ウ)が蕗ノ薹(トウ)へ転じ,さらに若茎(トウ)からウドへと変化したもの(吉田).花期は8月,場所は笹又道.
イワアカバナ(岩赤葉菜)はアカネさん科の花で,北海道から九州,東アジアに分布し,日当たりの良い山野の湿地に自生する多年生草本です.学名はEpilobium amurensis Hausskn.subsp.cephalostigma(Hausskn.)C.J. Chne.Hock et Ravinで,epilobiumが epi(上)とlobos(さや)の2語よりなり,長いさや(子房)の上に花が咲くこと,amurensis(シベリアのアムール地方の), cephalostigma(柱頭が頭状の)のことから,柱頭が頭状の,アムール地方の,長いさや(子房)の上に花が咲く植物の意.和名は岩の上に咲くアカバナのこと.花期は8月,場所は伊吹山山頂部.
イワガラミ(岩絡)はユキノシタ科の花で,北海道から九州まで,日本全国に分布し,山地岩場や高原草地に自生する落葉つる性植物です.学名はSchizophragma hydrangeoides Siebold et Zucc.で,schizophragmaがschizo(裂ける)とphragma(隔壁)の2語よりなり,果実が熟すると隔壁がわれること, hydrangeoides(アジサイ属に似た)の意味がら,アジサイ属に似た,実が熟すると隔壁がわれる植物の意.和名は岩や木に絡みつく植物のこと.花期は6月,場所は国見峠へ上る途中.
