Since1994 "ROCK BAR" GLASSONION 高田馬場

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本田劇場にて阿佐ヶ谷スパイダース

2010-01-25 | 時代の光景U+203CU+FE0E
『アンチクロックワイズワンダーランド』

一年半ぶりだった。

ロンドンから戻りどんな芝居見せてくれるか楽しみだった。

予想を遥かに上回るスタイリッシュな作品だった。

もはやケチのつけようのない完成度だ。

素晴らしい作品だ。

偉そう~に、あんた何様!?
と言われそうだ。

しかし、17年間彼の芝居を見てきた僕には、今じゃそんな言い方になってしまうのだった。

彼の生み出す物に、毎回衝撃と嫉妬と驚嘆とがある。

ひとりの人間の才能を、毎回まじまじと確かめさせられていると言うのが本音だ。

毎回心のどこかでつぶやいてる。

“どうやら、生まれながらに金持ちと貧乏がいるように、この世には絶対的な才能のある奴が確かに存在してしまう。

奴には俺にない絶対量の脳みそがある。

なぜ君にはそこを描けてしまうのか。”と

うまく表現できないが、悔しいがありがとう、なのだ。

悔しいは、まがいなりにも自分も表現者に憧れ、自分なりに転がってきたつもりだからだ。

ありがとうは、偽物ばっかりの浮き世暮らしに、唯一奴の芝居は本物だと確信持てたこと。

中々本物と思えるまで“A day In The Life”を体感できるもんじゃないからね…。

彼がこないだまでNHK朝ドラにでてたから、最近の顔は見てた。

画面に向かって、しかしまぁ、国のお金で一年間もロンドンで演劇勉強できるなんて、嫁さんも有名女優さんもろて、すっかり偉い人になってしもうたがぜよ~。

ワシら田舎もんは、江戸行くだけで、精一杯がぜよ~。

芝居の後、楽屋で久しぶりに彼の笑顔に挨拶をした。

もはや、彼はルーキーではなく、毎年三割三十本を打ってるクリーンナップだったのだ。