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取材記者西谷 格
一九八一年、神奈川県生まれ。 42歳。
早稲田大学社会科学部卒。
地方新聞の記者を経て、 フリーランスとして活動。
二〇〇九年に上海に移住、 二〇一五年まで現地から中国の現状をレポートした。
著書に『この手紙、とどけ!
106歳の日本人教師が 88歳の台湾人生徒と再会するまで』『中国人は雑巾と布巾の 区別ができない』『上海裏の歩き方』
など。
の
妄言多謝「口から出まかせに、いい加減な言葉を並べたてたことを深くわびる意」
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<国産ロケットH3の打ち上げは「中止」か「失敗」か。共同通信記者が炎上しているが、同じことを民主主義国アメリカや非民主義国中国がやれば、どう表現するのか>
<朝日新聞> 新型「H3」打ち上げ中止
<毎日新聞> H3発射直前で中止
<読売新聞> H3打ち上げ直前中止
<日経新聞> H3打ち上げ「中止」
<産経新聞> H3打ち上げ中止
<東京新聞> H3ロケット発射できず
<毎日新聞> H3発射直前で中止
<読売新聞> H3打ち上げ直前中止
<日経新聞> H3打ち上げ「中止」
<産経新聞> H3打ち上げ中止
<東京新聞> H3ロケット発射できず
なるほど、世論の趨勢はすでに「中止」ということで片が付き始めているようだ。
JAXAの会見時にネット上で注目されたのは、共同通信記者とのやり取りだ。失敗という言葉を使わずに事態を説明する担当者に対し「分かりました。それは一般に失敗と言いまーす」と記者が"捨て台詞"を放ったとして、ネット上では大いに非難を呼んだ。
いつものように匿名の隠れ蓑をかぶった人々が、記者の個人名や顔写真を晒すという愚行を繰り返している。
JAXAは「ある種の異常を検知したら止まるようなシステムの中で、安全、健全に止まっている」と言い、今回の結果を「失敗だとは考えていない」と説明した。
その言葉を額面通りに受け取るなら、「中止」と表現して良いのかもしれない。
だが、「中止」と「失敗」のどちらがより正確かつ客観的に状況を伝えているかと言えば「失敗」という言葉ではないだろうか。
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今回は点火後に何らかの異常事態が発生し、爆発や墜落といった最悪の事態を回避するために、発射直前で打ち上げを「中止」する装置が作動したのだという。
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新型主力機H3ロケット1号機打ち上げ 飯田浩司のココが気になる 安全管理 2月20日(月) 06:25-飯田浩司
https://blog.goo.ne.jp/globalstandard_ieee/e/cae978b1d671f9ba4fa29241e0132b0d
https://blog.goo.ne.jp/globalstandard_ieee/e/cae978b1d671f9ba4fa29241e0132b0d
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でも、打ち上げようと思っていたロケットを打ち上げることができなかったのだから、「失敗した」と形容するのが妥当だろう。
「中止」という言葉には、悪天候で取りやめたという程度の軽やかさ、大したことないよ、次はできるよ、という感じがある。
やろうと思えばできたけど敢えてやめた場合にも、「中止」という言葉は使われる。
この言葉のアヤみたいな話は、1945年8月15日に発生した出来事を「終戦」と呼ぶか「敗戦」と呼ぶかという問題によく似ている。
よりビビッドに事態を表現しているのは「敗戦」だが、日本人の多くが今なお「終戦」という言葉を使いがちであるように、客観的過ぎる表現は、当事者には時に受け入れ難いものである。
JAXAの研究者たちが「失敗」という表現を避けたのは、当事者である以上は当然だろう。
だが、当事者が「これは失敗でない、中止だ」と言っているからそれをそのまま記事にしたのでは、JAXAの広報紙を読まされているようなものだ。
客観的にどういう言葉で表すのが適切かを追求した共同通信の記者には、むしろあっぱれと言いたい。
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私自身、たとえば企業の経営者などを相手に取材すると、こんなやり取りをすることがある。
「御社については『広告会社の××」という書き方でよろしいですか?」
「いや、違う。ウチはただの広告会社ではなく『トータルコミュニケーションカンパニー』を掲げているんです。
「いや、違う。ウチはただの広告会社ではなく『トータルコミュニケーションカンパニー』を掲げているんです。
だから記事でもそのように書いて欲しいんですが」
「えっ? トータル...? あのー、それはどういう意味ですか?」
「えっ? トータル...? あのー、それはどういう意味ですか?」
といったやり取りをして相手の意を十分汲んだ上で、時にはスマホの国語辞典を開いて「広告:人々に関心を持たせ、購入させるために、有料の媒体を用いて商品の宣伝をすること」と言葉の字義まで丁寧に説明しながら、相手との妥協点を探ることになる。
「では『顧客の問題解決に取り組む広告会社の××』という書き方なら構いませんか?」
「うん、まあ良いでしょう」
「うん、まあ良いでしょう」
という具合だ。折り合いが付けば良いけれど、相手がどうしても自説にこだわる場合は「すみませんが、広告会社という言葉は入れさせて下さい。『トータル〜』では読者に意味が伝わらないですよ」と半ば押し切るようなこともある。
そうした経験を踏まえて考えると、共同通信の記者が最後に放った言葉の意図が、私にはとてもよく分かる。
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あれは「あなたたちは『中止』と表現しているけれど、それは一般的には『失敗』と呼ぶべきものだと思います。
したがって、記事ではそのように書かせてもらいます」という宣言や通達のようなものだ。
この10年、いや20年ぐらいだろうか。世の中のネガティブなワードがどんどん漂白されている。
合併はM&A、アイドルグループからの脱退は卒業、売買春はパパ活、解雇はリストラ、雑誌の廃刊は休刊、粉飾決算は不適切会計、賭博場は統合型リゾート、議員への調査は点検、という具合だ。
言葉の正確さを期しているというより、きっと何か不都合なものから目をつむりたいのだろう。
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国産ロケットには、わが国の科学技術の威信をかけている面がある。
ゆえに、日本国民としては「失敗」という言葉を忌避したくなるのは分かる。だが、まったく同じ現象がたとえば民主主義国アメリカや非民主義国中国あたりで起きていたら、われわれはどう反応するだろうか。
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★反権力・不安煽り?情報情報配信か「メディア〇〇〇さんには嘘をつかない正直者のお手伝いさん6W3H=9人態勢整備必須か。その者達の名前は1.「なに? (What) 」さん、2.「なぜ? (Why) 」さん、3.「いつ? (When) 」さん、4.「どこ? (Where) 」さん、5.「どんなふうに? (How) 」さん、それから「だれ? 6.(Who) 」さんと言うんだよ。更に、7.誰に(Whom)8.どのくらいの数で(How many)9.いくらで(How much)」。
「メディア〇〇〇さんは現場・現物・現実の取材予算要員体制を強化加速して“正直者のお手伝いさん6W3H”=9人体制整備加速してきください」。
https://ja.wikipedia.org/wiki/5W1H
「メディア〇〇〇さんは現場・現物・現実の取材予算要員体制を強化加速して“正直者のお手伝いさん6W3H”=9人体制整備加速してきください」。
https://ja.wikipedia.org/wiki/5W1H
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「ああ、今回は『失敗』したのだな」
と捉えるのが普通だ。何事も、普通が一番であろう。
★「心に愛が無ければどんな美しい言葉も相手の胸に響かない=巧言令色鮮し仁」「暗いと不平を言うよりも、進んで灯りをつけましょう」現場・現物・現実取材報道待望か
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%97%E3%81%B3
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%97%E3%81%B3