中国による「静かなる侵略」に無防備でいいのか 基地近くの土地が買われた宮古島
中国 2019年12月4日掲載
宮古島
中国による「静かなる侵略」に無防備でいいのか(※画像はイメージ)(他の写真を見る)
11月20日、安倍首相の首相在職日数が歴代1位になったことが大きなニュースとなった。評価は様々だが、外交の場面において「コロコロ変わる」という日本の首相についての評価を変えたのは事実だろう。「だから外国とも強い交渉ができる。それゆえに北方領土交渉も進展するはずだ」というのは一時期までよく唱えられていた楽観論である。
もっとも、ロシアがそこまでお人好しではなく、そう簡単に事が進まないことも、すでに明らかになってきた。首脳会談で事態が急展開するなどという期待を持つ人はもうあまりいないだろう。
ともすれば領土問題というと、この北方領土のほか、韓国との間の竹島問題など「領土を取り戻す」方向に意識が向かいがちだ。しかし、政治家や国民がもっと注意すべき領土問題がある、と指摘するのは平野秀樹・国土資源総研所長だ。平野氏はもともと農林水産省の官僚だったが、現在は国土の保全などに関する研究と情報の発信に務めている。
平野氏が問題視しているのは、中国などによる国土買収が着々と進んでいる点だ。日本は外資の土地買収の規制が極めて甘く、ほとんど「買い放題」の状態が放置されている。そのため「静かなる侵略」が進行中だというのだ。平野氏が新著『日本はすでに侵略されている』では、北海道から琉球弧まで、日本中の「静かなる侵略」の現状をレポートし、警鐘を鳴らしている。同書から3回にわたって、各地で進行中の事態をご紹介しよう。
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琉球弧と宮古島・伊良部島・下地島の位置関係
(図)琉球弧と宮古島・伊良部島・下地島の位置関係(他の写真を見る)
SSM基地近くに中国系の「買い」:宮古島
太陽光発電は東日本大震災後に固定価格買取制度がはじまって以来、バブル状態でしたが、宮古島にもその余波が及んでいました。
ただ、本土とちがうのは、純粋な投資、つまり利回りが期待できる好物件という理由だけではない、キナ臭い案件が紛れこんでいる点です。
宮古島本島北東部。太平洋に向かって開けた平良西原(ひららにしはら)は、東方に宮古海峡を望む島内で最も標高の高い一帯で、すぐ近くに大福牧場や真謝漁港があります(図)。
2014年春、このエリアの海岸沿いでまとまった土地が動きました。福岡に本拠を置く中国系企業が4・8ヘクタールを購入したのです。この企業グループは九州を中心に全国各地で土地を取得し、太陽光発電をはじめていて、代表者は福岡市に免税店を開業するなど手広く事業を展開しています。その翌年には隣接する海岸部分の0・5ヘクタールの土地も買収されました。用途が見えないこの土地を買収したのは別法人ですが、代表者は同じ人物でした。
これによって宮古島の北東部で一番見晴らしのいい、小高い海岸部一帯の土地が動いたことになります。先の土地(4・8ヘクタール)は2014年の秋に在京の個人へと転売され、期間20年というソーラー発電の事業者となっています。周囲に珊瑚石の堅固な壁をめぐらせ、台風にも耐えられるようすこぶるコストをかけた作りであることがうかがわれます。敷地の入口には鉄製のトビラが設置され、監視カメラが辺りを睨んでいます。隣接する0・5ヘクタールの方は2019年現在、今も中国系企業が所有しています。ただ、地目は林地ではなく、面積も国土法の届出対象以下ですから、政府によって公表されることはありません。
考えてみれば、2012年の太陽光発電の制度導入はスキだらけでした。ドイツの倍以上もの買取価格と緩すぎる開発規制がブームを煽った結果、以前ならとうてい開発が許されなかった農地や森林から強風が吹きつける山頂まで、これでもかとばかりにソーラーパネルが並ぶ光景が目につくようになりました。そこには国内だけでなくスカイソーラージャパンや上海電力など中国系資本も雪崩(なだれ)を打って参入しています。
『日本はすでに侵略されている』
平野 秀樹 著
ネット書店で購入する
中には反対運動も起こっていますが、宮古島のこの一件は、そうした動きとは一線を画しています。地元自治体は、太陽光発電は環境にいいことだからと好意的に迎え入れ、完成式も歓迎ムードで報道されました。
けれども、思わぬ側面があるものです。2015年5月、琉球新報は、陸上自衛隊の宮古島への配備について、政府が予定地を2カ所に絞ったことを報じました。平良西原の大福牧場周辺と、島中央部のゴルフ場周辺。報道の後、防衛副大臣が宮古島市長を訪れ、2カ所のうちの1カ所に地対艦ミサイル(SSM)を、もう1カ所に地対空ミサイル(SAM)を配備する計画を伝えました。
当初は8カ所あった候補地を2カ所に絞り込んでいく過程で、防衛省は秘密裏に事を進めてきたはずです。その間、ブローカーたちは候補地と噂される場所にあたりをつけてきたにちがいありません。大福牧場の周辺がどの程度本命視されていたかはわかりませんが、SSM基地のすぐそばに「中国系の買い」が入った事実は意味深長です。
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実のところ、東京にある防衛省の近くにも高層マンションが建っており、基本的に誰でも購入できることになっている。このような無防備な国は珍しい。領土奪還以外に政治が取り組むべき問題は数多くあるのだ。
デイリー新潮編集部
nis***** | 9時間前
外国籍の個人や企業の、日本の土地取得には厳しい条件と制限を設定してください。土地を保有できたとしても、地下資源は除外してください。お花見に現を抜かす政治家たち、日本を守れますか?
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返信6
mai***** | 8時間前
「外国籍による水源地の不動産売買」も
問われて久しいですよね。
至急な対策が必要な事案だと思います。
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返信5
jpnlave | 8時間前
他国への売り土地は、政府の申請も視野に入れて欲しい。
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返信1
玉砕 | 8時間前
今からでも遅くない政府は緊急課題として取り組むべき事案です。
それともやはり国家国民より権力と私腹が大切ですか?
メディアもアホみたいなニュースばかりせず、大切な事を報道すべきです。
本当に危険です、東京や大阪などでも侵攻は進んでいます。
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返信0
TKT | 8時間前
水源地や戦略上重要な場所が、他国が買えちゃうのが問題。
善意ばかりではない。
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返信0
hon***** | 9時間前
怖い 中国には注意いた方が絶対に良い
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返信0
eos***** | 8時間前
外国人に売却は禁止にした方がいいよ。
そのうち領土とかにされんで
竹島みたいに実行支配して
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返信0
jam***** | 6時間前
領土を買われる。と思うほど慎重にならなくてはならない。こんなことが起こっているのに何も報道されないことが恐ろしい。
水源、地下資源奪われたらどうなりますか?
売る側も目先の金より長くみた先を考えて欲しい
。
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返信5
sof***** | 8時間前
政府自治体はなーんにも危機感がない情けない
北海道が良い例
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返信2
sat***** | 6時間前
この程度の詐欺的な商行為は序の口でしょう
北海道は既に東京都の面積を越えているとか
水源地は勿論自衛隊基地に隣接したりと
とても乱暴みたいですね。
このように買われた土地に便衣兵が一般旅行者に紛れて集合されても日本では掴めなくなる。ましてや宮古島や石垣島は戦略原潜の水道確保のためには是非必要としている、今の日本は喉元に合口を突きつけられそうなのをみすみす許そうとしているとしか思えない。とても危険ですね。因みに中国の原潜は確実に何処からでも日本の都市や重要インフラを狙える実力に成っていますね
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