最初の発生源はどこ? 深まる謎 「海鮮市場ではない」中国政府系機関が分析

2020年02月26日 | Science 科学


新型肺炎、最初の発生源はどこ? 深まる謎 「海鮮市場ではない」中国政府系機関が分析

2/26(水) 19:55配信

産経新聞

 【北京=西見由章】新型コロナウイルスの最初の発生源は中国湖北省武漢市の華南海鮮市場で取引されていた野生動物だ-。そうした中国当局による従来の見解が揺らいでいる。政府系の機関が、ウイルスは別の地域から同市場に流入したとの分析結果を示したためだ。ただ「最初の感染者」がどこでどのように生まれたのかを突き止める手掛かりは少なく、謎が深まっている。

 中国社会科学院シーサンパンナ熱帯植物園(雲南省)などが26日までに公表した論文によると、中国など12カ国で採取された新型コロナウイルスの遺伝子情報を分析した結果、華南海鮮市場で検出されたウイルスは別の地域から流入していたことがわかった。早ければ11月下旬には別の場所で「人から人」感染が始まっていた可能性があると指摘。その後、同市場を拠点に感染が拡大するルートもできたと分析した。

 こうした見方は、武漢市の医師らが1月、英医学誌「ランセット」に公表した論文と符合する。論文は、12月1日に発症した最初の患者をはじめ、当初確認された感染者41人のうち14人が市場とは無関係だったと指摘。ウイルスの天然宿主であるコウモリも同市場で取引されていないとした。

 発生源はどこなのか。香港メディアなどによると、華南理工大(広東省広州)の肖波濤(しょう・はとう)教授は今月6日、研究者向けサイトに投稿した論文で、同市場から280メートルの近距離にある武漢疾病予防コントロールセンターからウイルスが流出した可能性を指摘した。

 論文によると、同センターでは浙江省などで600匹以上のコウモリを実験用に捕獲。研究員1人がコウモリに攻撃されてその血液が皮膚に付着したり、尿が体にかかったりしたことがあり、その都度14日間の自主隔離を行ったという。サンプルや汚染されたごみがウイルス流出の原因になったとの見方を示した。

 ただこの論文はその後、サイトから削除された。中国外務省の耿爽(こう・そう)報道官は20日、ウイルスが「実験室から流出した」「生物兵器として開発された」などとする説について「世界の著名な専門家たちは全く科学的根拠がないと認識している」と述べている。
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新型肺炎1号患者、海鮮市場と無関係 ウイルス発生源は別か 中国

2/26(水) 20:12配信

時事通信

 【北京時事】中国湖北省武漢市政府は26日、インターネットを通じた質問に答える形で、昨年12月8日に新型コロナウイルスによる肺炎を発症した最初の患者が、市内の華南海鮮市場とは無関係だったことを明らかにした。

 
 中国の保健当局や世界保健機関(WHO)はこの市場で売られていた野生生物から最初に人間に感染したとの見方を示しているが、発生源は別だった可能性がある。中国政府系研究機関の中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園は22日、世界12カ国で採取された93のウイルスデータを分析した結果、ウイルスは外部から武漢の市場に流入し、急速に広がったとの見解を発表している。 


新型ウイルス死者、SARSの病変と類似性 華中科技大の解剖チーム

2/26(水) 20:00配信

CNS(China News Service)
新型ウイルス死者、SARSの病変と類似性 華中科技大の解剖チーム

電子顕微鏡で見た新型コロナウイルス(資料写真)。

【CNS】中国・華中科技大学(Huazhong University of Science and Technology)同済医学院の劉良(Liu Liang)教授が率いる病理解剖チームは25日までに、新型コロナウイルスによる肺炎の死亡患者9人の病理解剖を終えた。うち3例は初歩的な病理診断を終えており、劉教授は「病変は、重症急性呼吸器症候群(SARS)と類似性がある部分と違う部分がある」と述べている。

 また、「現在の病理診断の結果では、肺の断面に粘液性の分泌物が見られる。これは臨床治療の際に警戒すべき点であろう。治療の際に粘液成分を取り除かず、そのまま単純に酸素吸入を行えば、効果が得られないか、時には逆効果にもなり得る。加圧酸素吸入の時に粘液が肺のもっと奥の方に押し込まれて広がって、呼吸困難をさらに重くすることになりかねない」と話した。

 病理解剖は、劉教授のチームが9人、他の専門家チームが2人行った。男女比はほぼ同数、年齢は60歳、70歳、80歳超、最も若い人は52歳だった。

 このうち3例の初歩的病理診断の結果が出ており、免疫細胞染色や特殊染色などの詳細診断は現在行っているところだという。

 劉教授は、比較的重要な発見があったとした上で「病変は肺の損傷にとどまらず免疫系統やその他の器官にも及んでいるが、具体的には臨床医との意見交換が必要だ」と話した。

 さらに「肺胞が損傷を受け、気道は粘液でふさがれ、臨床上は酸欠が起きたといえる。それゆえ酸欠状態改善のため、気道の通りを良好に保ち、粘液を希釈するか溶かすことが必須となる。効果のある薬物を実際に使い始めているが、さらに数多く試してみることだ」と説明。

「以前、『重篤な新型肺炎患者は急性の心筋炎かウイルス感染などの外因による2次性心筋症を起こした可能性がある』と提唱した学者がいたが、このような可能性は見つかったか」という記者の問いに対し、「まだ確定できず、さらに討論が必要。ただ2次性心筋症の可能性は比較的小さい」との見解を示した。

 劉教授は「新型コロナウイルス肺炎はSARSと類似性もあり、また独特な点もあるので、今後、これを解析するつもりだ」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News

※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。
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世界的に感染拡大 イタリアでは封鎖措置 中国では更に感染者増加

2/26(水) 17:04配信

FNN.jpプライムオンライン

FNN.jpプライムオンライン

新型コロナウイルスは、中東のイランやヨーロッパのイタリアでも感染が急速に拡大している。

イラン国内での感染状況を説明する保健省の記者会見の様子。

この際、ハリルチ副大臣は、ティッシュで額の汗を何度も拭う様子を見せていた。

そして、翌日の25日、ハリルチ副大臣は新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。

イラン保健省・ハリルチ副大臣「皆さんに申し上げたい。私もコロナに感染した。コロナウイルスに勝つ! 皆さん、安心してほしい」

新型コロナウイルスは、イタリアでも感染が急速に拡大している。

これまでに10人が死亡し、300人以上の感染が確認されていて、一部の自治体では事実上の“封鎖措置”がとられている。

一方、中国の保健当局は、新型肺炎の死者が新たに52人増え、2,715人となり、これまでの感染者は7万8,064人になったと発表した。

FNN
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クルーズ船に続きホテルも、スペインで宿泊客1000人を隔離

2/26(水) 10:14配信

ロイター

 スペインのリゾート地、カナリア諸島にあるホテルでは、宿泊客の1人から新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、およそ1000人の宿泊客が客室内に隔離されている。

 クルーズ船に続いてホテルでも隔離措置が取られた。

 スペイン・カナリア諸島のホテルに宿泊していた人から同国で3例目となる、新型コロナウイルスの陽性反応が確認された。

  他の宿泊客らは、それぞれの部屋にとどまるよう当局から指示されたという。

  英イングランドからの宿泊客が撮影した映像には、ホテルから宿泊客が出入りしないよう、すべての玄関と従業員通用口を警戒する警察車両が確認できる。

 映像を撮影した男性によると、従業員にマスクが配られているが、今のところ宿泊客用のマスクは配布されていない。

 男性は「残念なことは誰もこれ以上の情報を持ち合わせていないことだ。彼らは皆、保健当局の対応を待っている。私たちは今朝の飛行機でバーミンガムへ帰る予定だった。だが飛行機の時間は過ぎた。あとは情報を待つだけだ」と話していた。

  地元メディアによるとこのホテルには約1000人が宿泊しているという。ホテル側はコメントを拒否した。
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新型ウイルス、タイで新たに3人が感染 北海道から帰国

2/26(水) 15:58配信

ロイター
新型ウイルス、タイで新たに3人が感染 北海道から帰国

 2月26日、タイ保健省は、新たに3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。写真はバンコクで24日撮影(2020年 ロイター/CHALINEE THIRASUPA )

[バンコク 26日 ロイター] - タイ保健省は26日、新たに3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。感染者は合計40人となった。

同省は患者が渡航歴を申告していなかったと批判した。

新たに感染した3人のうち2人は、北海道に観光旅行に行っていた。3人目の感染者は8歳の男の子で、この2人と接触したという。3人はすべてタイ国籍。

同省によると、このうち男性の患者は最初に診察に訪れた際、渡航歴を申告せず、「スーパースプレッダー(強い感染力を持つ患者)」になった可能性がある。
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