2017年6月17日、午前中は定期大会を開催しました。
この日は栃木県の「県民の日」のイベントで宇都宮の中心街はにぎわっていたようです。
午後は 株式会社LIXILの、品質マネジメント部品質企画室で消費者コミュニケーションを担当されている千代氏にお越しいただき
<LIXIL製品安全セミナー 「家の中の安全を考えよう」>という市民セミナーを開催しました。
千代氏は、消費生活コンサルタントの資格をお持ちで、営業を長くされたあと品質企画室に配属になったとか。
営業をしていた時に多くの消費者と会い、多くの家を見てきた中で、さまざまな「家の中の事故」を見聞きしたそうです。
日本では年間交通事故で約3,900人の人が亡くなっていますが、家の中の事故により亡くなった方は約14,000人と,交通事故死の約3.5倍で、非常に多いという話にびっくりしました。
交通事故は、とくに大きなものはテレビなどで報道され、危険だという印象が強いのですが、家の中で起きた事故で亡くなった場合、ほとんど報道されることがないので、その危険性にあまり気づいていないのではないかと思いました。
この「家の中の事故」ですが、これは「(製品に関係のない)不慮の事故」と「製品による事故」に分けられます。
不慮の事故とは、お風呂場などでの溺死、階段など段差のあるところでの転倒、火事、お餅などをつまらせることによる窒息、などで、このうち溺死が3割を占めるそうです。
風呂場での溺死の多くは、ヒートショックを起こし湯船で意識を失いそのまま溺れてしまうことのよるもの。ヒートショックを起こさないようにするために、脱衣所~浴室をよく温めておくのが良いですし、そのほか湯船への出入りがしやすいよう手すりを付けたり、浴槽の中に「滑り止めマット」を設置すると良いそうです。
転倒については、階段などは段差がはっきりわかるようにする、滑り止めを付けるなどが良いとのことでした。
筆者の家の階段はもともとカーペットが敷きこんであり、滑りやすく過去に3回ほどすべってお尻を強打したことがあります。
滑り止めを付けるにもカーペットをはがさないとダメなので、ゆっくり降りるようにしています。
建築当時(約30年前)には、ハウスメーカーもこのような危険性を考えていなかったのでしょうね・・・今ではありえない施工だろうな、と思ってしまいました。
また、高齢者は段差が無くてもつまづいて転ぶことがあるので(筆者も経験あり!)転びやすい人はゆっくり足元を確かめて、また周囲の状況もよく確認して行動するのがいいですね。
次に、製品の「誤った使い方」による事故の話がありました。「取扱説明書」にはちゃんと書いてあるのに、読まずに謝った取り付け方をしたり、勝手に操作したり、誤った掃除の仕方をしたりすることで危険なことが起きます。
トイレを掃除するときに、こびりついた汚れを落とそうと、塩素系洗剤を塗り付けて放置したため、基盤(便座を温めたり温水を作って出す部分)が腐食して発火した、という例があるそうです。
今や、トイレの温水洗浄便座は「ハイテクな電気製品」なので取り扱いに注意がいるとのこと。便座がハイテク機器とは盲点でした!
また魚を焼くときに使ったグリルを掃除せず、次にまた使ったときに、残っていた魚の油に引火したり、焼いているのを忘れて外出したために、火事になり家一軒焼けてしまったという話など、怖いなと思いました。
よく、揚げ物をしている最中に電話がかかってきてつい長電話をしたら火が出た、という話は聞きますが、火を使っているときは絶対そばを離れてはダメですね!
ちなみに、火災保険は「重過失があるとき」は保険金が出ないので、揚げ物をしている途中で別のことをしてしまい火事になったときは、保険金が出ない可能性が高いので本当に気を付けてくださいね!
話が横道にそれました。
製品事故では「経年劣化」による事故も多く、とくに「異音がしていた」「ひびが入っていた」など前兆があったにもかかわらず放置したため事故が発生した、という場合が多いそうです。
おかしいな、と思ったら後回しにせず、すぐにメーカーに連絡しましょう!
あまりに古い場合は、修理するより買い替えたほうが省エネですし、昔の製品よりずっと安全性が高くなっているので、買い替えも考慮したほうが良いでしょう。
製品が壊れる時期、について詳しく調べたものは無いそうですが、製品の寿命はおおむね10年、だそうです。
ところで、家電製品の「部品」の保有期限は最長で冷蔵庫の9年です。(全国家庭電気製品公正取引協議会のHPより)
それより長く保有しているメーカーもありますが「期限が過ぎたらもう保管しない」というメーカーもあるので、修理したくても部品が無い、ということもあります。やはり10年というのは買い替えの目安になるのでしょうね。
参加者から、購入した日付を書いて貼れるシールをセットしておいてくれるとうれしい、という意見がありました。
シールが付いている商品があったよ、という別の参加者の声も。
大手メーカーでは、所有者登録というのを勧めており、はがきやネットで登録でき、時期が来れば点検の案内が届くようです。
LIXILさんも登録制度があり、HPでは「マイページ」というサイトを設けているそうです。
http://www.lixil.co.jp/support/purpose/owner_registration.htm
筆者もここ数年の間に買った製品はメーカーサイトに登録してあります。
メーカーからリコールを始めいろいろな情報がメールで届きますし、サイトによってはゲームやプレゼント、登録者限定キャンペーンや、衣食住に関するためになる情報など用意してあって「お得」な気分になります。
消費者は、家電製品を買ったら、まず「取扱説明書」をよく読み(←捨ててはダメ!!)、誤った使い方をしないように注意するとともに、メーカーに所有者登録をして「点検」などを定期的に行うのが危険を回避する一つの手立てでしょう。
家電製品以外では、ドアの隙間に指が挟まれてケガをした(特に子ども)という事故があり、ひどい場合は指が切断されてしまうこともあり、注意が必要です。最近の扉は、指が入らないように工夫されているそうですが、まだまだ普通の、隙間のある戸が多いので気を付けましょう
またガタつきを放置していたら網戸・扉・棚・鏡などが落ちてけがをした、というものも多いそうです。おかしいな、と思ったら放置せずちゃんと直しておきましょう。
LIXILさんが地婦連と一緒に作成した「すこやかで安心な暮らしのために」というパンフレットがあります。
自分でチェックできるのですが、セミナーなどでこのパンフレットを受け取った人の2割ほどの家でチェックが入ったそうです。
さっそく筆者もやってみたら全部で51個の項目のうち、お風呂に関する項目で1個チェックが付いてしまいました!!('Д')!!
近日中にメーカーに問い合わせねば・・・と反省した次第。
質疑応答が多くあり(当会の特徴ですね!)、時間をオーバーしてのとても勉強になったセミナーでした。
なお、LIXILでは、小学校向けや一般消費者向けにいろいろなセミナーを開催しているそうです。
商品など詳しくはLIXILにお問い合わせください。
この日は栃木県の「県民の日」のイベントで宇都宮の中心街はにぎわっていたようです。
午後は 株式会社LIXILの、品質マネジメント部品質企画室で消費者コミュニケーションを担当されている千代氏にお越しいただき
<LIXIL製品安全セミナー 「家の中の安全を考えよう」>という市民セミナーを開催しました。
千代氏は、消費生活コンサルタントの資格をお持ちで、営業を長くされたあと品質企画室に配属になったとか。
営業をしていた時に多くの消費者と会い、多くの家を見てきた中で、さまざまな「家の中の事故」を見聞きしたそうです。
日本では年間交通事故で約3,900人の人が亡くなっていますが、家の中の事故により亡くなった方は約14,000人と,交通事故死の約3.5倍で、非常に多いという話にびっくりしました。
交通事故は、とくに大きなものはテレビなどで報道され、危険だという印象が強いのですが、家の中で起きた事故で亡くなった場合、ほとんど報道されることがないので、その危険性にあまり気づいていないのではないかと思いました。
この「家の中の事故」ですが、これは「(製品に関係のない)不慮の事故」と「製品による事故」に分けられます。
不慮の事故とは、お風呂場などでの溺死、階段など段差のあるところでの転倒、火事、お餅などをつまらせることによる窒息、などで、このうち溺死が3割を占めるそうです。
風呂場での溺死の多くは、ヒートショックを起こし湯船で意識を失いそのまま溺れてしまうことのよるもの。ヒートショックを起こさないようにするために、脱衣所~浴室をよく温めておくのが良いですし、そのほか湯船への出入りがしやすいよう手すりを付けたり、浴槽の中に「滑り止めマット」を設置すると良いそうです。
転倒については、階段などは段差がはっきりわかるようにする、滑り止めを付けるなどが良いとのことでした。
筆者の家の階段はもともとカーペットが敷きこんであり、滑りやすく過去に3回ほどすべってお尻を強打したことがあります。
滑り止めを付けるにもカーペットをはがさないとダメなので、ゆっくり降りるようにしています。
建築当時(約30年前)には、ハウスメーカーもこのような危険性を考えていなかったのでしょうね・・・今ではありえない施工だろうな、と思ってしまいました。
また、高齢者は段差が無くてもつまづいて転ぶことがあるので(筆者も経験あり!)転びやすい人はゆっくり足元を確かめて、また周囲の状況もよく確認して行動するのがいいですね。
次に、製品の「誤った使い方」による事故の話がありました。「取扱説明書」にはちゃんと書いてあるのに、読まずに謝った取り付け方をしたり、勝手に操作したり、誤った掃除の仕方をしたりすることで危険なことが起きます。
トイレを掃除するときに、こびりついた汚れを落とそうと、塩素系洗剤を塗り付けて放置したため、基盤(便座を温めたり温水を作って出す部分)が腐食して発火した、という例があるそうです。
今や、トイレの温水洗浄便座は「ハイテクな電気製品」なので取り扱いに注意がいるとのこと。便座がハイテク機器とは盲点でした!
また魚を焼くときに使ったグリルを掃除せず、次にまた使ったときに、残っていた魚の油に引火したり、焼いているのを忘れて外出したために、火事になり家一軒焼けてしまったという話など、怖いなと思いました。
よく、揚げ物をしている最中に電話がかかってきてつい長電話をしたら火が出た、という話は聞きますが、火を使っているときは絶対そばを離れてはダメですね!
ちなみに、火災保険は「重過失があるとき」は保険金が出ないので、揚げ物をしている途中で別のことをしてしまい火事になったときは、保険金が出ない可能性が高いので本当に気を付けてくださいね!
話が横道にそれました。
製品事故では「経年劣化」による事故も多く、とくに「異音がしていた」「ひびが入っていた」など前兆があったにもかかわらず放置したため事故が発生した、という場合が多いそうです。
おかしいな、と思ったら後回しにせず、すぐにメーカーに連絡しましょう!
あまりに古い場合は、修理するより買い替えたほうが省エネですし、昔の製品よりずっと安全性が高くなっているので、買い替えも考慮したほうが良いでしょう。
製品が壊れる時期、について詳しく調べたものは無いそうですが、製品の寿命はおおむね10年、だそうです。
ところで、家電製品の「部品」の保有期限は最長で冷蔵庫の9年です。(全国家庭電気製品公正取引協議会のHPより)
それより長く保有しているメーカーもありますが「期限が過ぎたらもう保管しない」というメーカーもあるので、修理したくても部品が無い、ということもあります。やはり10年というのは買い替えの目安になるのでしょうね。
参加者から、購入した日付を書いて貼れるシールをセットしておいてくれるとうれしい、という意見がありました。
シールが付いている商品があったよ、という別の参加者の声も。
大手メーカーでは、所有者登録というのを勧めており、はがきやネットで登録でき、時期が来れば点検の案内が届くようです。
LIXILさんも登録制度があり、HPでは「マイページ」というサイトを設けているそうです。
http://www.lixil.co.jp/support/purpose/owner_registration.htm
筆者もここ数年の間に買った製品はメーカーサイトに登録してあります。
メーカーからリコールを始めいろいろな情報がメールで届きますし、サイトによってはゲームやプレゼント、登録者限定キャンペーンや、衣食住に関するためになる情報など用意してあって「お得」な気分になります。
消費者は、家電製品を買ったら、まず「取扱説明書」をよく読み(←捨ててはダメ!!)、誤った使い方をしないように注意するとともに、メーカーに所有者登録をして「点検」などを定期的に行うのが危険を回避する一つの手立てでしょう。
家電製品以外では、ドアの隙間に指が挟まれてケガをした(特に子ども)という事故があり、ひどい場合は指が切断されてしまうこともあり、注意が必要です。最近の扉は、指が入らないように工夫されているそうですが、まだまだ普通の、隙間のある戸が多いので気を付けましょう
またガタつきを放置していたら網戸・扉・棚・鏡などが落ちてけがをした、というものも多いそうです。おかしいな、と思ったら放置せずちゃんと直しておきましょう。
LIXILさんが地婦連と一緒に作成した「すこやかで安心な暮らしのために」というパンフレットがあります。
自分でチェックできるのですが、セミナーなどでこのパンフレットを受け取った人の2割ほどの家でチェックが入ったそうです。
さっそく筆者もやってみたら全部で51個の項目のうち、お風呂に関する項目で1個チェックが付いてしまいました!!('Д')!!
近日中にメーカーに問い合わせねば・・・と反省した次第。
質疑応答が多くあり(当会の特徴ですね!)、時間をオーバーしてのとても勉強になったセミナーでした。
なお、LIXILでは、小学校向けや一般消費者向けにいろいろなセミナーを開催しているそうです。
商品など詳しくはLIXILにお問い合わせください。