5月20日 (火)
平成17年1月1日より 1601日目
歩いた歩数 その距離
本日 15,830歩 11,081m
総計 22,547,721歩 15,783,405m
パキスタンのイスラマバードを経てアフガニスタンのカンダハルに向かう。後 884,795m
午後、突然市場の0常務から電話が入る。「中国からキノコの研修視察団が来ている。その中に貴方に会いたいという人がいる。平泉の人です。」
平泉は1990年私が河北省の科学技術委員会に招かれて訪中して、一番初めに訪れた記念の土地だ。ここで私は「私の住んでる土地の農民は雪が降ると都会へ出稼ぎに行って家族を養ってきたが、キノコを始めてからは家族と一緒に働いて豊かになった。平泉でもキノコ栽培をやろうではないか」と呼び掛けた地だ。
今は中国でも有数の大産地となった。その平泉の人が私を忘れずに是非逢いたいとの知らせ。私は取るものも取りあえず市場に行った。市場ではJAみゆきの役員や木島平の大規模キノコ生産者の人たちに、熱心にキノコ栽培の技術関係を主体に質疑応答をしていた。
その中に私を見つめる男性を見た。見覚えのある顔だ。私と視線が合うとニコっとした。私が訪中記録の「中国便り」を持って行くと、彼は「師之畫」と書かれた冊子を差し出した。
それは中国集郵総公司発行の中国文化の紹介を兼ねた切手の収集帳だった。私にはその価値は判らないが切手マニアにとっては垂涎の的だろうと思えるものだ。恐らく中国でも簡単に手に入るものではなさそうだ。文房四宝・秦泰山刻石・東漢の碑文・西魏の狩猟畫・北魏の天宮伎楽畫・隋の観音斎堆・隋の飛天図・帝釈天清明上河図・宋・元・清・現代の焼き物・石涛作品・・・。切手は年代も20世紀から21世紀に亘っている。
質疑応答は午後4時を回っても終わらぬまま、私に発言の場を与えて頂いた。「熱心な質疑応答に感激した」。と発言。自己紹介の後、「中国農民の生活の向上なくて中国国家の安定はない」との自説を披露、中国の農業に貢献したとの意で、幾つかの栄誉証書や友誼証書を貰い、河北省と国家人民政府から勲章を頂いたと披露すると会場は大いに沸いた。久し振りに吹っ切れた気分を味わった。
会議が終わって大勢の皆さんから名刺を頂いたり、写真を撮り合ったりして別れを惜しんだ。家に帰って調べたが名刺が一枚も無いのに気づいた。申し訳なし。