3月26日 (月) 後 平成17年1月1日より 2,651日目
歩いた歩数 その距離
本日 16,146歩 11、302m
総計 36,962,422歩 25,873,695m
イタリヤ・オーストリヤ・ドイツデュッセルドルフを経てオランダ国境に向かう、後 51,518m
我が家の駐車場の雪も消え唐獅子も姿を見せた
市場の株主総会の後、私は何年か振りに市場の正面にある燃料基地の管理をしている I さんを訪ねた。I さんは盆栽研究会の会長で、彼に頼まれて副会長を引き受けて、永年お付き合いを重ねた仲だった。
嘗て、公民館主催の盆栽教室があって好事家が結構集まって盛会だったが、高齢者の集まりで月日の経過で、天国へ逝ったり、老化が進んで役員の引き受けてが居なくなって、若手のI さんが貧乏くじを引いたのだが、人一倍優れた知識と技術を持っていたし、溢れんばかりの熱意で会をリードしてきたが、先年遂に解散となってしまった。
基地の事務所の玄関には、やはりボケの華やかな盆栽があった。懐旧談の話からやはり冷めやらぬ熱のある盆栽談議となった。「玄関のぼけは?」と言うと、「事務所の中に置いていた所、咲き過ぎてきたので、寒い外に出したんだ。長持ちさせたいんだ」と答えた。彼の面目躍如たる所だ。
「北信に手伝いに来ていた岩手の盆栽屋さんの盆栽が去年の東北の大津波で、そっくり流されてしまったってやさ。気の毒で俺まで頭が痛いヨ!」と言って頭を抱えた。さもあらん!一鉢何十万もする盆栽園の盆栽をそっくり流されたら誰だって落胆する。その話を聞いて私までも意気消沈してしまった。
「今の若い衆なんて、誰も盆栽になんか目も向けねぇ。日本の盆栽はどうなるんだ。”盆栽は日本の文化遺産だ”文化遺産が流されたというのに、誰も関心を持って呉れねぇ!なさけねぇはなしだ。」と彼は嘆いた。
そして、「最近はその文化遺産の盆栽が外国へどんどん出て行ってしまうんだ。四国の松の盆栽なんか、フランス辺りから札束抱いて買いに来てるんだ。困った話だ」とも言った。チラッとそんな噂を耳にした事もあったが、対岸の火事位にしか関心がなかったが、久し振りに情熱を持ち続けているI さんの話を聞き、尊敬の念をさらに深めた。だが熱の覚めた我が身を省みて少しばかり恥じた。