将棋の史上最年少棋士として注目を集める藤井聡太四段(14)が4日、デビュー11連勝で新記録を打ち立てた。安定感のある勝ちっぷりの将棋が多く、早くも大物感が漂う。いまだ底が見えない中学生棋士の強さに、先輩のプロからも驚きの声が上がっている。

 午後4時45分、対戦相手の小林裕士七段(40)が投了を告げ、大勢の報道陣が対局室になだれ込んだ。藤井四段は「(新記録は)意識してもしょうがないので、普段通りに臨んだ。内容はあまり良くなかったので、そこは反省点です」。小林七段は「読みにない手を何手か指され、戸惑ってしまった」と語った。

 藤井四段は5歳で将棋を始め、全国の逸材がプロを目指す「奨励会」に小学4年の時に入る。将棋界初の21世紀生まれのプロ棋士となった。昨年12月のデビュー戦で最年長棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(77)に快勝し、その後も各タイトル戦の予選などで白星を重ねている。

 ログイン前の続き終盤戦の読みに役立つ詰将棋が得意で、一流棋士も参加する「詰将棋解答選手権」で3連覇中だ。インターネットで番組を配信する「AbemaTV(ティーヴィー)」が企画した非公式戦(23日の放送まで結果未公表)で対戦した羽生善治三冠(46)は「終盤の切れ味がとても鋭い。結果だけでなく、内容も伴っている」と称賛する。

 プロ入りしてまだ半年だが、実力の伸びは桁外れだ。養成機関「奨励会」の幹事を務めていた際に、プロ入り前の藤井四段を見ていた山崎隆之八段(36)は「ここまで強くなるとは。以前は序盤が弱点だったが、今はそれが見当たらない」と舌を巻く。

 この勢いで勝ち進めば、一流棋士の証しであるタイトルの獲得が現実味を帯びてくる。羽生三冠が19歳でタイトルを獲得したことについてコメントを求められると「まだ何年かあるので、(それより早い獲得を)狙ってはいきたい」と語った。