県や大阪府などが申請していた「1400年に渡る悠久の歴史を伝える『最古の国道』~竹内(たけのうち)街道・横大路(大道)~」が28日、文化庁の日本遺産に認定され、地元から喜びの声があがった。

 申請していたのは県、大阪府と、葛城、大和高田、橿原、桜井の各市と明日香村大阪府の大阪、堺、松原、羽曳野の各市と太子町の10市町村。竹内街道は堺市から葛城市に至る道で、横大路はその先の桜井市までの道だ。東西に敷設された「大道(竹内街道、横大路)」は2013年に1400年を迎えた。

 日本遺産は地域の歴史的魅力や文化・伝統をストーリーとして認定する。今回は「幅20メートルを超える大道は、古代には使節団が難波宮から飛鳥京を訪れ、先進技術や仏教文化を伝えた。近世には伊勢参りの宿場町としてにぎわいを見せ、1400年の歴史の移り変わりを感じさせる」というストーリーだ。

 ログイン前の続きいまも宿場町を感じさせる景観や松尾芭蕉の句碑などが残り、ウォーキングを楽しむ人も多い。葛城市竹内の菊江博友区長(63)は「認定されてありがたいことです。これを機に、より多くの人に竹内を知ってもらいたい」と話した。

 吉田誠克・大和高田市長は「大変うれしく思います。今後も、地域に根ざしていけるような取り組みを進めてまいります」とコメントした。

 日本遺産は地域にある文化財などを活用し、活性化につなげるのがねらい。15年度に始まってから、県内から2年連続で認定されていた。(松永和彦)