10年ぶりにピアノのレッスンに行くことにした。
この間、精神疾患を発病して、
ピアノが全く弾けなかったり仕事に追われたりして、
また声楽のレッスンを優先したりしていたけど、
とうとう華麗なる大ポロネーズを、
恩師である野口裕紀先生に見てもらうことにした。
メールをして日時を予約して・・・
そうするとものすごく緊張してきて、
今日の練習はものすごく丁寧になった(笑
いつもそんな気持ちで練習しろよ、って感じだ。
野口先生は私が40代になってから出逢った先生で、
それまでにも数人の先生にレッスンを受けていたのに、
野口先生を「恩師」と呼ぶにはそれなりの訳がある。
というのも野口先生には、
ピアノの弾き方を根底から覆されたからだ。
初めてレッスンに行ったとき、
何を持っていったか覚えていないんだけど、
一つ一つの音をどう出したいのか?
というような質問をされた記憶がある。
ミスタッチをしないこと、
つっかえないことばかりを気にしていたので、
曲の中でどの音が一番好きかとか、
その音をどう出したいのかなんか聞かれても困った。
でも野口先生は言い切られた。
「僕はミスタッチには興味が無い」と。
ビックリした。
音大ではミスタッチをしないことが最優先だったからだ。
今までのレッスンを本当にいい意味でひっくり返された。
その後、ショパンのバラ1でコンサートに出させていただいた時も、
濃密なレッスンをしてもらって、
このピンキリのキリの私がバラ1なんかでステージに上がれた。
そんな思い出が10年前の記憶。
今回は無謀にも華ポロを持っていくわけだけれど、
音の美しさやペダリングなんかに気が回るレベルではなく、
行き詰まった練習の扉を開けてもらいたい。
ただその一心でレッスンをお願いした。
1回のレッスン代はそれなりに高額なのだけど、
それを上回る収穫を期待したい。
この歳になっても得られる何かを期待して自分の成長を願う。
ピアノでも仕事でもそんな生き方をしていきたい。
くぅ