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阪神西宮駅北側バスターミナル・待機場の面目一新案が提案されました

阪神西宮駅は高架化とともに商業施設が充実した駅になり、駅南側のバスターミナルも立派になりました(西宮神社の十日えびす期間はバスは発着せず露店で埋め尽くされます)。

しかし、駅北側のバスターミナルの大部分は昭和の姿のままとなっており、さらにその北側にはやはり昭和のままのバス待機場が存在します。地価の高い駅前立地にしては異例の低利用状態が続いていましたが、長らく具体的な再開発案は出てきませんでした。西宮市の都市計画マスタープランにおいては都市核に位置付けられており、「民間資本も活用しながら、都市機能の集積や交通結節機能の向上、駅前にふさわしいにぎわいのある空間の整備を進めること」が求められているのですが・・・

バスターミナルの中央部の島には信号のない通路を横断せねばならず、利用客にとってもドライバーにとっても安全性が担保できず大いに問題のある状態です。

具体的な再開発案が出せなかった理由は、このバス待機場の北側に大阪ガスの所有地が存在し、こちらも長らく低利用状態だったことと関係している可能性があります。阪神大震災以前はここに大阪ガスの営業拠点がありましたが、建物が震災で大きな被害を受け解体となり、代替機能は別の場所で対応することとなりました。その後一時期は大阪ガス系のレストランが立地したこともありますが、近年は駐車場としての利用がメインで、スポットでマンションギャラリーとして利用されるだけでした・・・現地のストリートビューの過去画像を見れば一目瞭然

しかし、2023年10月になって、地権者(阪神電鉄・阪急阪神不動産・大阪ガス)および事業協力者(NTTファシリティーズ)が西宮市にまちづくりに関する提案書を提出しました。2023/11/9付で公開されています。

https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/eki_kitachiku/kouminrenkei.html

https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/eki_kitachiku/kouminrenkei.files/minkanteiansyo.pdf

ただ、残念ながらメディア受けが悪かったので(2023/11/10付の読売新聞阪神版の紙面に掲載されただけ?)、代わりにここで紹介することとします。

ポイントは以下の3つです。

1. 駅前立地のポテンシャルを活かす大街区化とあわせて駅前ロータリーへの一般車の流入を排除し、トランジットモールのような人と公共交通を優先した安全で快適な交通環境を整備する

2.ペデストリアンデッキ等の設置により、歩行者動線と自動車動線を立体的に分離することで、安全性だけでなく、まちなかにおける回遊性や快適性を高める

3.用地買収を伴う従来型公共事業による駅前広場整備ではなく、阪神電気鉄道が共有地を含む自社用地内において自ら駅前ロータリーを整備する

そして、資料の末尾では、「ガスコージェネレーション発電等による省エネ・創エネのインフラ整備」「CO2を活用した都市ガスであるe-methane(イーメタン)の供給」「地震が起きても供給を続けられる中圧ガスの供給」など大阪ガスらしい提案内容が記載されています。

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