関連ブログ・・・2021/9/24付「続:国道176号名塩道路の工事の近況」
先日、約4か月ぶりに西宮市北部の国道176号を通りました。
名塩木ノ元付近より北側の進捗は4か月前とほぼ変わりませんが、城山トンネルの南側は大いに工事が進んでいました。
「大多田橋交差点を三田市側に付け替えるスペースを確保するために、トンネル出入口付近の斜面を削る」プロセスが完了しており、「ここをくり抜くとトンネルが貫通する」のごとく見える半円形の囲いが斜面に構築されています。
現地に掲示された完成予想図にかなり近づいた感じですね。
そして、この半円形の囲いとJR宝塚線の間に、入口が完全に塞がれたトンネルが出現しています。そしてその手前には、橋を撤去した跡のような古い構造物があります。
これは、1980年代半ばに当時の国鉄福知山線が複線化された際に放棄されたもので、これまでは藪に隠れて見えなくなっていたのが、工事完了に伴い30年以上ぶりに白日の下に晒された?形です。おそらく、次のステップでこれら構造物は完全に破壊されることでしょうけど。
一方、現地に掲示された写真を見る限り、城山トンネルの工事はかなり進んでおり、大半の区間(南口の斜面付近以外)ではトンネル内部のコンクリート打ちまで完了しているようです。
さらにいうと、この廃トンネルのルートの大半は名塩道路の城山トンネルと並行しており、工事中のトンネル北口へのアプローチ部分も福知山線の廃線跡を転用しています。もっとも、さすがに「廃線跡の鉄道トンネルを大拡幅して幹線道路のトンネルに仕立て直したもの」ではなく、それ故に慎重に設計した上で今がある(特に問題なく施工できている)わけです。
https://www-1.kkr.mlit.go.jp/plan/happyou/thesises/2019/pdf05/ino2-02.pdf
旧鉄道トンネルは完成から100年以上経過しており、万一「トンネル工事の影響で壁に亀裂が生じ、やがて崩壊」なんてことになると、工期も費用もかさみます。
ちなみに、名塩木ノ元付近から武田尾駅付近までの(道路から離れた区間の)福知山線の廃線跡は、その趣を残したままハイキングコースとして整備されています。トンネル内に明かりが一切ないので懐中電灯は必須ですけど。