令和6年能登半島地震では石川県能登半島北部の国道249号やのと里山海道が大きな被害を受けているのは周知のとおりですが、新潟県内でも発生以来半月以上が経過して未だ被害復旧のめどが立たない区間があります。
新潟県上越市茶屋ヶ原地先の国道8号(北陸自動車道名立谷浜IC北西側の日本海沿いの断崖部)がそれで、地震に伴い法面が大規模に崩壊し、その土砂により下を通る国道8号が完全に埋まりました。
このブログ記事を書いている時点で最新の2024/1/18時点の情報によれば、
https://www.hrr.mlit.go.jp/takada/wp-content/uploads/2024/01/240118_cyayagahamakoujijyoukyou2.pdf
・ロッククライミングマシーンにより、法面上部の不安定な土塊は撤去完了
・法面中間部の崩落土を撤去中
・法面下では、24時間体制で崩落土及び倒壊したコンクリート擁壁の撤去・搬出作業中
とのこと。
これに伴い国道8号は現場の前後区間約3kmが通行止めになっており、自動車については北陸道能生ICor名立谷浜IC~北陸道上越ICor上信越道上越高田IC間相互間の通行料金を無料にして迂回路を確保しています。通行止め区間には人家や事業所はなく、高速道路を通れない車両は崖の上の市道に迂回する形になるようです(リリース文では案内されていませんが)。
なお、該当区間では国道8号の山側に並行して久比岐自転車道が通っており、国道もろとも埋まっています。国道の通行再開の時点でこちらも通行可能になるかどうは不明です。この久比岐自転車道は、1969年の北陸本線(現えちごトキめき鉄道)の複線化に伴うルート変更で生じた廃線跡を利用した自転車道です。
https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/337877.pdf
もし同規模の土砂崩れが1969年以前に発生していれば、(当時は高速道路は存在しないため)上越市と糸魚川市の間の交通が長期間断絶していたことでしょう。