某ノイズ専門の会社の担当の人とのTELでの話や、
特許出願時にお世話になった弁理士さんとの面会時の話で、
彼らから発された言葉の中で、
”試作して実績を積んだノウハウやアイデアでないと、
理論からのアプローチは信用しにくい”
という見解が伺われたのですが、
私はこの見解にとても違和感を持っています。
私はこの見解は、偏見であると思い。
その理由をここにちょっと書きたいと思いました。
まあ、基本的に自己弁護も含まれますので、それだけにリアルな主張です。
私の提案と製品設計・製造実績に基づく出願特許に、
プロセスVthばらつきに依存しない発振周波数の発振回路
があります。
この特許クレームは
既存の回路をある係数Dが1になるように調整して組合せで使うと
まったくVthのばらつきを感じない周波数を実現すると主張するもの。
より顕著な効果は、この回路の発振周波数とこの回路でカウントしたタイマー時間と比較するならば、後者の方がノイズによる平均効果でより効果的に安定したタイマー時間が得られるということに現れます。
実際に製造したICでは、タイマー時間ばらつきがウエハ内では標準偏差で±2%以内というもので、結果的には、
その製造プロセスの
抵抗とP-to-Pキャパシタの出来の良さ
に感激する結果でした。
なにせ、それ以前の人生初試作の超低消費電力タイマー回路では、
ウエハ内だけで±10%はばらついていたのに悩まされていたからです。
その状況をブレークしたのは、
純粋に入門的基礎理論だけから考えた簡単なアイデアによってでした。
スターバックスでリラックスしてコーヒー飲みながら気づいて、
その場で計算して証明までできたので、
これは絶対いけると思ったものでした。
自然法則に基づいて作られたCMOS回路というものは、
その法則に従った動きをさせるなら、
かならず予想通りの効果をだします。
設計は理論先行です。比喩的に言えば、
CMOSが喜ぶように設計するのが良い。
確かに、
例えば液晶材料やLED材料の場合で、
”あの色の光を高い輝度で出力するにはこの理論を満たすように
この配分でこの特徴の材料を組み合わせれば良い”
といった考えはすぐに編み出せても、
そのような材料がまだなかったり、
製造コストが高すぎたりして
実現できないということがよくあることかもしれない。
しかし、この場合でも、
そのアプローチ自体は、
未来を現在にまで引き寄せている意味でとても強い価値があります。
特に、電子回路の場合は、
新たな材料はあてにせずにやれば基本的には理論どおり行きます!
プロセスや温度変化を無視している考えは
すぐれた設計理論といってはいけません!!
しかし悪い理論でも改良すれば良いだけかもしれかも知れません。
理論で立式できる機能・性能・特性が、
PCでのシミュレーションや試作製品で偶然出てきた機能・性能・特性よりも
未来を現在に能動的に近づけています。
(注)しかしだからといって逆に、
たまたま出てきた現象や、仮説される現象が、
それまでにお勉強した既存の理論によって考えるとありえないと思えるから
それらを否定するという立場、
では決してありません!
(そんなこと言ったら、小柴先生に二流の理論家と同じだと言われる・・・)
さらには、出てきた現象が、
偶然なのか必然なのかを、
理論が判別し、
必然の方をその理論が支えてくれているとも言えます。
理論をそう看做すこと自体は悪いことではありませんし間違っていないと思います。科学哲学的にどうこう議論はあるところかもしれませんが。
因みに哲学って、
個人的には、議論よりも一人で先走って考えすぎな傾向がいやだけど、たまには使えるものかな。
そうでないと、KEKや今映画「天使と悪魔」
にて有名なCERNの実験は計画されて予算がでません!
そもそも理論先行文化でないとその恩恵は受けられないのかもしれません。
そういう意味では、
理論先行イデオロギー
に対する
反理論先行イデオロギー
が存在するでしょうか。。。。
「天使と悪魔」が寿命が異常に長くトラップされた反物質を
爆弾に利用するなどという皮肉ったストーリをでっち上げているのは、
なにやら、反理論先行イデオロギーの闇の力というか、
世間一般の不安と偏見を表しているように思います。
でもあれは、まず間違いなく爆弾に使えるようにはなりませんよね。
そうだったら、この世の中は今のような姿で存在しないのでは?
いずれにしても、
正・反のアウフヘーベンとか、
陰・陽のバランスは必要なことであるとは思います。
だけども、例えば反に偏るのは止めて欲しいと思います。
理論で導けることが最も便利なのは間違いないです。
逆に理論で支えられてない技術を、貴方は将来的に不安なく信用できますか?
西洋の人間は神学の歴史も深く、
同様にして理論的にものごとを支える考え方も歴史が深い
・・・・ので、ISOとかRohsとかなんとか厳しい・・・
ディジタル回路でアナログ回路の性能を補う手法は、
明らかに理論先行ではないか?ディジタル回路は現代数学です。
アナログ回路で周波数領域での解析が出来ないと、
人生いくらあっても足りないですよね。複素解析は現代数学です。
”発生した問題はそれ以上の抽象化レベルにもっていって考えないと
解決できないよ・・・・”とか誰かが言ってたような。
P.S.
ところで、いつも思う不満だけど。。。
タイプしてかな漢字変換で二回押さなくても初めから候補リスト出るモードに設定できないかな?!変換の一回目が結構じゃま!!
特許出願時にお世話になった弁理士さんとの面会時の話で、
彼らから発された言葉の中で、
”試作して実績を積んだノウハウやアイデアでないと、
理論からのアプローチは信用しにくい”
という見解が伺われたのですが、
私はこの見解にとても違和感を持っています。
私はこの見解は、偏見であると思い。
その理由をここにちょっと書きたいと思いました。
まあ、基本的に自己弁護も含まれますので、それだけにリアルな主張です。
私の提案と製品設計・製造実績に基づく出願特許に、
プロセスVthばらつきに依存しない発振周波数の発振回路
があります。
この特許クレームは
既存の回路をある係数Dが1になるように調整して組合せで使うと
まったくVthのばらつきを感じない周波数を実現すると主張するもの。
より顕著な効果は、この回路の発振周波数とこの回路でカウントしたタイマー時間と比較するならば、後者の方がノイズによる平均効果でより効果的に安定したタイマー時間が得られるということに現れます。
実際に製造したICでは、タイマー時間ばらつきがウエハ内では標準偏差で±2%以内というもので、結果的には、
その製造プロセスの
抵抗とP-to-Pキャパシタの出来の良さ
に感激する結果でした。
なにせ、それ以前の人生初試作の超低消費電力タイマー回路では、
ウエハ内だけで±10%はばらついていたのに悩まされていたからです。
その状況をブレークしたのは、
純粋に入門的基礎理論だけから考えた簡単なアイデアによってでした。
スターバックスでリラックスしてコーヒー飲みながら気づいて、
その場で計算して証明までできたので、
これは絶対いけると思ったものでした。
自然法則に基づいて作られたCMOS回路というものは、
その法則に従った動きをさせるなら、
かならず予想通りの効果をだします。
設計は理論先行です。比喩的に言えば、
CMOSが喜ぶように設計するのが良い。
確かに、
例えば液晶材料やLED材料の場合で、
”あの色の光を高い輝度で出力するにはこの理論を満たすように
この配分でこの特徴の材料を組み合わせれば良い”
といった考えはすぐに編み出せても、
そのような材料がまだなかったり、
製造コストが高すぎたりして
実現できないということがよくあることかもしれない。
しかし、この場合でも、
そのアプローチ自体は、
未来を現在にまで引き寄せている意味でとても強い価値があります。
特に、電子回路の場合は、
新たな材料はあてにせずにやれば基本的には理論どおり行きます!
プロセスや温度変化を無視している考えは
すぐれた設計理論といってはいけません!!
しかし悪い理論でも改良すれば良いだけかもしれかも知れません。
理論で立式できる機能・性能・特性が、
PCでのシミュレーションや試作製品で偶然出てきた機能・性能・特性よりも
未来を現在に能動的に近づけています。
(注)しかしだからといって逆に、
たまたま出てきた現象や、仮説される現象が、
それまでにお勉強した既存の理論によって考えるとありえないと思えるから
それらを否定するという立場、
では決してありません!
(そんなこと言ったら、小柴先生に二流の理論家と同じだと言われる・・・)
さらには、出てきた現象が、
偶然なのか必然なのかを、
理論が判別し、
必然の方をその理論が支えてくれているとも言えます。
理論をそう看做すこと自体は悪いことではありませんし間違っていないと思います。科学哲学的にどうこう議論はあるところかもしれませんが。
因みに哲学って、
個人的には、議論よりも一人で先走って考えすぎな傾向がいやだけど、たまには使えるものかな。
そうでないと、KEKや今映画「天使と悪魔」
にて有名なCERNの実験は計画されて予算がでません!
そもそも理論先行文化でないとその恩恵は受けられないのかもしれません。
そういう意味では、
理論先行イデオロギー
に対する
反理論先行イデオロギー
が存在するでしょうか。。。。
「天使と悪魔」が寿命が異常に長くトラップされた反物質を
爆弾に利用するなどという皮肉ったストーリをでっち上げているのは、
なにやら、反理論先行イデオロギーの闇の力というか、
世間一般の不安と偏見を表しているように思います。
でもあれは、まず間違いなく爆弾に使えるようにはなりませんよね。
そうだったら、この世の中は今のような姿で存在しないのでは?
いずれにしても、
正・反のアウフヘーベンとか、
陰・陽のバランスは必要なことであるとは思います。
だけども、例えば反に偏るのは止めて欲しいと思います。
理論で導けることが最も便利なのは間違いないです。
逆に理論で支えられてない技術を、貴方は将来的に不安なく信用できますか?
西洋の人間は神学の歴史も深く、
同様にして理論的にものごとを支える考え方も歴史が深い
・・・・ので、ISOとかRohsとかなんとか厳しい・・・
ディジタル回路でアナログ回路の性能を補う手法は、
明らかに理論先行ではないか?ディジタル回路は現代数学です。
アナログ回路で周波数領域での解析が出来ないと、
人生いくらあっても足りないですよね。複素解析は現代数学です。
”発生した問題はそれ以上の抽象化レベルにもっていって考えないと
解決できないよ・・・・”とか誰かが言ってたような。
P.S.
ところで、いつも思う不満だけど。。。
タイプしてかな漢字変換で二回押さなくても初めから候補リスト出るモードに設定できないかな?!変換の一回目が結構じゃま!!
理論(屁理屈)で飯が食えるのは学者のみ!