FMEAについて考える

2008-04-24 | CMOS
TVの液晶パネルやそのバックライトを駆動する電源には100V以上~1万Vを供給するものがある。よって、これらの部品の供給業者はFMEAやそれに相当する安全保証活動が実施されているはずである。

前回納品し本日契約どおり検収費用を収めていただいた、私が担当しているIC部品も、このようなTVの部品。
(直接の顧客検収とは別に、エンドユーザーからの検収が必要で、そのためにはこれから度々私がフォローアップを要求されるですが、入金されたのは社員一同皆一安心しておりました。それもこれも直接の顧客の担当部長様のご協力の賜物でございます。)

数年前には、某大企業に納品した回路データをもとに製造されたデバイスも、回路設計供給者としてのFMEAチェックリストを記述した覚えがある。

今回もそのうち要求されるので、その前に準備しておくようにしたいもの。

日本規格協会の「FMEAの基礎-故障モード解析」(ROBIN E.MCDERMOTT,RAYMOND J.MILULAK, MICHAEL R.BEAUREGARD著)によると、
FMEAの基盤はチームメンバーの投入によってつくられるとある。
チームはTV本体供給者側で投入され、彼らから指示が来ると思われる。

うちのチームって、私と台湾のレイアウト担当と社長の3人なので、臨時チーム。
少なくとも1ヶ月くらいは週1で打ち合わせしないといけないだろうか。
本来回路設計に取り組む前から必要なのでは・・・と思う節もあるが、
ICの場合、デザインレビューというものがFMEAの90%を占めているので、
通常の設計プロセスではカバーできないところを、量産までに抽出・整理し、
回路の電気的特性・機能・性能-テスティングとパッケージング-出荷検査
の過程ですべてを網羅するようにするしかない。

特に、今回の部品は、システム自体が世界初なので、使って評価して、
初めて問題の有無が明らかになる部分もある。
だから現在実機評価をしているシステムのチームがFMEAにとって最も重要なフェーズにある。彼らからのフィードバックを待つところである。

ところで、FMEAは学校や塾、コンビニやレストランにも適用されると非常に効果的な手法であるそうだ。

私も挑戦したことのある予備校では模擬授業を10分間行わせ最終選考者を行い、
採用後も研修をシステマティックに実施し、顧客=生徒の満足度を高めている。

公立高校ではこういった活動は実施しにくいところだろう。
なんせ公務員の先生は必ずどこかに派遣されるようなものだから。
教員採用・採用後研修・現場研修のプロセスはFMEA手法で改善されているだろうか?

いずれ、大学や高校・予備校等で講師をしたいとぼんやりと思っていたのであるが、
本気なのならば、”自分自身のFMEA”をこれから実施していく必要があるはずだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。