電力と電球の明るさ

2009-08-24 | 受験・学習ノウハウ
そこで、LEDや蛍光灯などは、電子の流れを光に変換しているのだろうと考えると、
電流が多いほど明るいと思える。実は、これは、照明部品の発光素子部分に印加される電圧が一定だと、結局電子の流れは増えないので、電圧も同時に多くしないといけない。
結局は、IVで電力が消費される。このIVのうち、光としてしっかり空中に飛び出る分のエネルギーは、電流の分だけと考えると、照明部品の性能で、I/IVが決まることになる。
実際には、I分だけとは行かず、もう少し複雑だろう。

電球では、P=IVが多いほど明るいと考えないと、間違いになる。

たまたま、Iの大きいほど、明るいという回路の問題もありうる。

この場合、Vは、電球が抵抗値Rを持っていて、これに電流を流すには
V=IRの電圧を印加する必要があり、Rが一定(温度の変化をちょっと無視)として、
電流を増やす=Vを増やす
ことから、Iだけを考えても、正解に至る場合だ。

ところが、一般にはP=IVで明るさを比較するのが良いらしい。

そもそも、
P=IV は
電池や電源装置が供給する電力である。

その内、実際に光のエネルギーになるのは一部分だけで、

100×(光のエネルギー出力)/(供給電力IV) (%)

を照明部品のエネルギー変換効率という。

この効率が非常に良く50%の25Wの部品と、
効率の10%の100Wの部品の光のエネルギーを比較すると、

前者は
12.5W=一秒に12.5J
後者は
10W=一秒に10J
と、100Wのものより、25Wもののほうが明るい!!

タングステンランプとLEDを比較するとこのようなことにすらなる。

小・中学で出題されるときには、このエネルギー変換効率を無視し、
明るさ∝P=IVとしているらしい。

そして、かならず同じ種類の電球で、
40W/100V
60W/100V
の二つなどで、
直並列して出題している。

同じ種類の部品では変換効率がいずれも同じと考えてよく、
例えば、20%としたら、上の二つの場合、100V印加のときには、
(実際には直流ではなく、交流の100Vだが)
それぞれ、
8W
12W
が光のエネルギーとして供給されることになるので、
ワット数が大きいほど、明るいのである。

XW/YVという表示は

YV印加時に、XW消費するという、意味で使うようだ。
だから、このランプの抵抗としての値は
Y(V)÷X/Y(A)=Y^2/x (Ω)
と求まり、これから、直並列のI,Vを求め、
最後に、P=IVを部品ごとに比較することになる。

注意!!

ここで、XW/YVが全て光エネルギーになるのではないこと。
変換効率掛けた分だけ、光なので、
LEDは買う時に単価が高いけど、使いつづけると効率が高い。
電球は安いけど、使いつづけると効率が非常に悪い。
よって、電力費用を削減するには、
実際に同じ光のために供給するエネルギーが年間
より少ないほうにするべきである!!
すなわち、
昨今、LED採用照明システムへの置き換え投資が
意味のあることであるとして検討されているわけです。

参考リンク↓
照明の明るさと消費電力IVについて 

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