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イギリス独立調査委員会がイラク参戦を過ちと指摘

2016年07月07日 | パワーかフォースか

英のイラク参戦「最後の手段ではなかった」 検証報告書

英ブレア政権が2003年にイラク戦争に参戦した経緯や侵攻後の占領政策を検証した独立調査委員会(チルコット委員会)が6日、報告書を公表した。参戦の決断を「(フセイン政権の)武装解除の平和的な方策を尽くす前に侵攻に参加した。軍事行動は当時、最後の手段ではなかった」と断じた。開戦から13年を経て戦争を検証した報告書は、自国政府の判断や評価の過ちを厳しく指摘する内容となった。

イラク戦争は、フセイン独裁政権の大量破壊兵器(WMD)の開発・保有という誤った情報を大義に米英主導で始まった。

委員長を務めた元北アイルランド省次官のジョン・チルコット氏の声明や報告書は、イラクでの軍事行動の決定について、「法的根拠があると決断する状況にはほど遠かった」と結論づけた。WMDについても、化学・生物兵器の開発が続いているとの情報は「確実」というレベルになく、核兵器も「経済制裁が適切な形で維持されている限り開発できなかっただろう」と指摘した。


(朝日新聞デジタル 2016/07/06 22:57)


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911と無関係であり、大量破壊兵器も持っていなかったのに、一方的にアメリカがイラクに宣戦布告したイラク戦争は、戦争というより、大国が寄ってたかってはじめてしまったイラク攻撃、国を挙げたイラクへのテロだったと、ずっとそう思っています。
おそらくは、湾岸戦争でイラクを陥落させられず石油利権を奪えなかったパパブッシュの、執拗なイラクへのこだわりや怨念が、そうさせたのだろうと感じますが。

イラク攻撃は当初、ヨーロッパ各国、国連も、反対のなか、当時のイギリスのブレア首相と日本の小泉総理が、アメリカとおかしな三国同盟のごとく、スクラム組んでいました。日本は平和憲法の元で、特措法を作り「自衛隊の居るところが非武装地域だ」という理由をつけて、自衛隊をイラクに派遣しました。

後悔先に立たずですが、それでも、今回のイギリスの報告書は民主国家イギリスらしい検証だったと(例の国民投票はさておき)・・評価できるものです。

あのイラク攻撃は、素人目から見れば、まるで因縁をつけているとしか思えないと感じました。
なんとか止めて欲しいと、自分の知人などを回って私も署名を集めましたが、焼け石に水でした。
また、女性の多くは喜んで署名してくださいましたが、ある程度年齢を重ねたおじさまたちは、当時の小泉政権や読売新聞のプロバガンダ「テロとの闘い」にすっかり洗脳されて、高揚しており、ぜんぜん話になりませんでしたっけ。

結果、破壊されたイラクの瓦礫の中、家族や愛する人達を殺された人びとのなかから、反米、反十字軍のテロ集団が生まれ、世界中で蔓延する貧富の格差や差別に、不満と怒り、絶望感を持った若者たちが、間違った正義感に共鳴して巨大化してしまったのが、「IS」および自発的テロリストたちですよね。

かつての日本は、歴代の政治家たちの努力もあって、イスラム世界とは良好な関係を保ち続けていましたし、反米であっても反日にはなりませんでした。

小泉政権下で、軍服を着た自衛隊がイラクに派遣されたこと。昨年は、安倍総理がISに日本人の人質がいたことを知っていたにもかかわらず、挑発するような言動を繰り返したこと。今は情報はワールドワイドに瞬時に伝わります。どこかに隠れているテロリストであっても、公の場で言ったことは、瞬時に伝わっているのですが、その自覚があまりにもなかった。

先日のバングラディッシュの悲惨なテロでは、もう日本人であることは、テロリストにとっては何の意味もないものになってしまったかのようです。涙。

日本は、民主党政権時代に、イラク攻撃への検証作業に入っていたようですが、たった4ページの報告書で終わってしまったとのこと。
もう一度、あれは間違っていた、と、はっきり世界に向かって言うべきです。
今の安倍政権では、絶対に無理でしょうから、これからも日本人もテロの対象になってしまう可能性は大きくなってきました。

アメリカでは、捕虜への虐待、拷問を行ったことに対する調査が行われ、拷問を行った軍人たちが、軍法会議にかけられ有罪になったのですが、それを命じたラムズフェルドなどの断罪は、されていません。
アメリカも、イギリス同様、調査し、当時のブッシュ政権の当事者たちへの裁判がなされるべきではないかと思います。


イラク攻撃は最初から間違っていた、と謝罪・断罪することでしか、「テロとの闘い」を変える、新しい関係性、新しい方向は見つけられないのですから。


あと・・・余談ですが、昨日、都知事選に立候補した小池百合子氏が、奇しくも自分への週刊誌報道や自民党都議連の態度を「印象操作」「手足をしばって動けないようにする封じ込め作戦」と言っていました。自民党の真ん中にいた人ですから、自民党のいやらしい手口?は熟知しているのだなと、苦笑してしまいました。さすが、自民党ネットサポータズクラブ相談役にして、自民党広報部長。
今のところ、小池さんでは、辞めた時の舛添さんより、弱い意識ですから、都知事になられても、前の石原慎太郎さん同様、思いつきで、無駄に税金が消えていきそうですね。「怒り」から始まった東京のオリンピックとは波長があうかも?
でも、石原さん同様、キャラがたっているので、マスコミをうまく利用すれば、ごまかせるかもしれません。そこは慣れておられるようですから。
他にどんな方が立候補するかわかりませんが、小池さんは、意識レベルの視点では、残念ながら、私どもは、まったくおすすめできません。
・・・信じる信じないはご自由です。


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