虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

ミツバチも薬物依存症になる?

2017年09月16日 | 消えたミツバチ
地球生命の歴史約38億年、自然の営みの奥深さは、昨日今日出現した人類では計り知れないのではないか。
38億年の長きに渡って、すべての命が関わり合って、時には滅び、ときに進化しながら、命をつなげてきた。
地球全体が大きな生命体ではないかと思う。

人類は、地球という場所で、共存共栄を拒み人類同士でさえ、敵対しあう。
いわんや小さなハチの命をや。
人間は、カネのために我が物顔で他の生命に対して害ばかりなしている、と、そんなことを思わずにいられない時もある。


9月3日の東京新聞筆洗に、イギリスの研究者による「花とハチとの関係」の研究結果を知り驚いた。

ハチに効率よく来てもらうために、植物の中にはカフェインニコチンを巧みに使っているものがあるのだという。
コーヒータバコを友として、がむしゃらに働いていた昭和の企業戦士たちみたいな感じ。彼らを例えて「働き蜂」「働き蟻」と当時はよく言ったものですが・・)

コーヒーノキやレモンなど、カフェインを含んだ花の蜜は、ミツバチの花の香を覚える能力を倍増させるという。
同様にニコチンを含んだタバコの花などの蜜は、マルハナバチに花の色を覚えさせる。

そして、以前よりミツバチがいなくなる原因だと問題になっているネオニコチノイド系農薬は、ニコチンとよく似た構造を持っている。
ゆえに、ネオニコチノイド系農薬入りの砂糖水は、普通の砂糖水よりハチ達を惹きつけるのだという。



(画像クリックで拡大)



この記事に対して、市井のハチ研究家の言葉が同じく東京新聞に投稿された。この方は、以前も同様の投稿をされていた。机上の話と、下の写真の緑色で示した部分、現実の観察者の重みはまったく違う。



この地球上の生命は、みんなどこかでつながっている。
ハチがいなくなると植物も実を結ぶことができなくなる。それは、すぐに人間に還ってくる。



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ネオニコ系の農薬でオスバチの生殖能力低下確認 証明の一刺し?

2016年12月26日 | 消えたミツバチ
スイスの大学など国際研究チームがネオニコ系の農薬で、オスバチの生殖能力低下を確認した。

ネオニコ系農薬に関しては、EUは、環境に悪影響があるものを排除する予防原則の観点から、すでに使用規制をしている。
しかし、日本では、問題外です。 
ヨーロッパでも、日本国民の中でも、理解が進んでいるのに、政治だけが不毛と言うか・・・
 →ネオニコ系農薬・規制緩和を反対され再検討、さらに緩和・・・って?

以下、東京新聞より、メモのために。



ネオニコチノイド系農薬が生殖能力に悪影響を与えることが
分かったミツバチの雄 =スイス・ベルン大提供

ハチ減少にネオニコチノイド系農薬が影響 雄の生殖能力低下を証明
(東京新聞2016年12月26日)

 世界的なハチの減少との関連が指摘されているネオニコチノイド系の農薬をミツバチに与えると、雄バチがつくる活発な精子の量が四割減るなどの悪影響が出るとの実験結果を、スイス・ベルン大などの国際研究チームがまとめた。

 与えた農薬の量は実際に野外で検出されるレベルで、雄の生殖能力に影響を及ぼしてハチの減少につながっている可能性を示す結果として注目される。

 チームは、クロチアニジンとチアメトキサムという二種類のネオニコチノイド系農薬を微量に混ぜた花粉などの餌を与えたミツバチの群れを半年間飼育。雄バチの生殖能力を、農薬を与えない群れと比較した。
 雄バチの体長やつくった精子の総量には大きな差はなかったが、農薬を与えた群れでは動きの鈍い精子が増え、活発な精子の数が農薬を与えない群れに比べて39%少なかった。また成熟するまでの雄バチの死亡率は、農薬を与えた群れで約50%高く、平均寿命も約七日短かった。

 チームは「ミツバチの繁殖に重要な雄の生殖能力にネオニコチノイド系農薬が悪影響を与えるのを突き止めたのは初めて。他の昆虫を含めて野外で実際に起きていないかどうか調べる必要がある」としている。



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ミツバチ大量死、カメムシ駆除の農薬散布時期と重なる事が判明

2015年07月05日 | 消えたミツバチ
農家にとって大切に育てた稲にカメムシがついて、斑点米の被害が出れば、苦労も水の泡になる。
ネオニコチノイド系の農薬の登場で、それが簡単に退治できるようになった、ありがたい・・・そういう視点があるのは理解できますが。

でも、その農薬のせいで、農業に不可欠なミツバチの大量死を招いてしまうなら、アトピーの治療のせいでガンになるようなもので、正しい方法ではないのだと思います。

7月5日の東京新聞、紙面をさいた大きな記事の下に、小さく割りこむようにギュウギュウに入っていた記事に目が止まりました。



以前から言われていた、カメムシ駆除のためのネオニコ系農薬と、ミツバチ大量死の関係。大量死が農薬散布時期と重なっていることがわかりました。
EUはすでに2013年には使用規制をしていますが、農水省の調査はそれを受けた形。

ミツバチだけでなく、トキの繁殖や赤とんぼの減少にも、また人体への影響にも疑問が持たれているネオニコチノイド系の農薬。
このような結果が出た以上は、被害をこれ以上増やさぬためにも、まずはネオニコ系農薬使用中止をすべきではないでしょうか。


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ネオニコ系農薬・規制緩和を反対され再検討、さらに緩和・・・って?

2015年02月17日 | 消えたミツバチ
ミツバチ大量失踪にも関わる可能性が非常に高いネオニコ系農薬。その規制緩和に関して、募集したパブリックコメントのほとんど全部と言っていいほどの意見が反対であったにもかかわらず、厚労省はそれを無視して、さらに緩和する方針であるとのこと。

厚労省は、国民の命と健康を守るはずの役所なのに、まったくその役割を果たしていない。
天下り先としての大企業との関係。薬害エイズに象徴されるような、官僚の怠慢と大企業との癒着が浮かび上がってくる。
中国の露骨すぎる汚職官僚とは規模が違うだろうけれど、結果として、起こってしまうこと・・環境汚染と国民の健康被害、同じではないか?

北陸中日新聞2月10日より

世界的ミツバチ大量失踪の原因か ネオニコ系農薬食品基準「99%緩和反対」なのに 厚労省、無視? 緩和案



ネオニコチノイド系農薬は、世界各地で起きているミツバチ大量失踪の原因とされる


 世界で相次ぐミツバチの大量失踪の原因ともされる「ネオニコチノイド系農薬」について、厚生労働省が食品残留基準の緩和を強行しようとしている。パブリックコメント(意見公募)で圧倒的な反対を受けた緩和案を、断念するどころか逆に基準をさらに緩める案を示しているのだ。 (林啓太)

世界の流れに逆行 「意見検討したか検証を」

 ネオニコ系の農薬は、日本で水田の害虫カメムシなどを駆除する目的で広く使用されている。昆虫の神経の働きを妨げて殺す仕組み。植物の葉や茎にも成分が残り、殺虫効果が続くのが特徴で、コストが安くて済む。

 2000年代以降、ミツバチが姿をくらます現象が世界各地で多発。ネオニコ系農薬のためにミツバチの方向感覚が狂って巣に帰れなくなることが原因とされる。ほかにも生物への悪影響を指摘する研究結果が多く発表されている。世界的にネオニコ系農薬追放の世論が高まり、欧州連合(EU)は、13年5月、3種類のネオニコ系農薬の使用を禁止する決定をした。

 ところが、日本ではこの流れに逆行。農林水産省はネオニコ系農薬の使用基準を緩和する方針。農水省の要請を受けた厚労省も、食品の残留基準緩和の検討を始めた。13年6月、ネオニコ系農薬の一種である殺虫剤クロチアニジンの残留基準を約40項目で緩和する方針を示した。食品1キログラム当たりの限度量を、ホウレンソウは従来の13倍の40ミリグラム、シュンギクは50倍の10ミリグラムなどとした。

 厚労省が13年10〜11月に募集したこの緩和案についてのパブコメでは、圧倒的多数がノーを突きつけた。情報公開請求でパブコメ結果を入手したグリーンピース・ジャパンによると、寄せられた1657件の意見のうち、明確に賛成しているのははわずか1件。残りは「食の安全性を無視している」「影響のない根拠を示せ」など緩和に懸念を示す記述ばかりだった。

 反対意見を受け、厚労省は緩和案を再検討した。ところが、昨年12月に示した新たな緩和案は、規制を前より緩める形になっていた。新緩和案は対象の食品をゴボウやシイタケなど10項目以上も増やし、限度量はゴボウを従来の10倍の0.2ミリグラム、シイタケを2.5倍の0.05ミリグラムなどとした。

 厚労省食品安全部基準審査課の大田光恵課長補佐は「新たな案は、食品安全委員会の判断に基づき決めた。パブコメの反対意見のうち、科学的な知見に基づくものは食品安全委員会で検討した」と説明。反対意見が大勢を占めたことについては「反対意見が何件なら重く、何件なら軽いということはない。意見の内容次第だ」とする。厚労省は、新緩和案についてのパブコメを今月21日まで募集している。

 市民団体「反農薬東京グループ」の辻万千子代表は「ネオニコ系農薬を使わなければならない理由さえ分からない。農薬を製造するメーカーの方を向いているとしか考えられない」と批判する。厚労省の薬事・食品衛生審議会の農薬・動物用医薬品部会の委員からも懸念が出ている。委員の大阪市立大の鰐渕英機教授(化学発がん)は「ホウレンソウだけ基準値がめちゃくちゃ高い。ほかにもっと(健康への害が少ない)効果のあるものを使うべきではないか」と疑義を示した。

 学習院大の常岡孝好教授(行政法)は「厚労省がパブコメを考慮し当初案を強行しなかったことは評価できる。ただ、新緩和案で、環境やミツバチへの影響について長期的に調査すべきだという意見を検討したのかどうか。市民を含めて検証していくべきだ」と話した。




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赤とんぼ急減 ネオニコ系農薬との関係が?

2014年10月28日 | 消えたミツバチ
日本は古来、秋津島(あきつしま)と呼ばれていた。秋津は、トンボのこと。水の豊かな島国にトンボが舞い飛ぶ姿は、日本の象徴でもあったのだろう。ところが。

9月30日の東京新聞、こちら特報部。1ヶ月近くたってしまいましたが、気になる記事だったので、忘れちゃいかんとブログにクリップしておきます。



赤とんぼ急減 絶滅の恐れ?

赤とんぼの代表種「アキアカネ」が全国的に減っている。環境省は今月、稲作に使われる農薬のトンボの生態に与える影響の実態調査に乗り出した。研究者らは以前から、農薬の問題を指摘していた。日本の原風景のひとつともいえる赤とんぼが舞う秋の風景の今後は―。(白井正和)

■環境省初の農薬関連調査

 政府による調査は今回が初めてだが、アキアカネの現状はどうなのか。
 三重県は今年、絶滅の恐れがある生物を記載する「県レッドリスト」の「準絶滅危惧種」に、アキアカネを加えた。県みどり共生推進課は「身の回りでは、目に見えて減った現象」と話す。富山県は2012年に、六段階で上から五番目の「絶滅にいたる可能性があるが、情報が不足しており、今後生息・聖域状況に注意すべき種」に指定していた。
 今回の調査は国立環境研究所が請け負い、全国7ヶ所の池や湖沼の水や堆積物の残留農薬、トンボの農薬に対する耐性を調べる。対象は、「フィプロニル」1種と「イミダグドプリド」などネオニコチノイド(ネオニコ)系七種の成分を含む農薬。使い勝手が良いと、全国の田んぼで使われている。
 調査は来年3月まで。
 「影響を確認できれば、農林水産省や農薬メーカーなどと対策を協議することとなる」と環境省農薬環境管理室は説明した。
 調査開始のきっかけは、13年5月の欧州連合(EU)が、ミツバチ減少に影響しているとして、ネオニコ系の殺虫剤の使用を禁止したことだという。もう一つ、国内各地の研究者が、アキアカネの生息と農薬の問題を指摘し続けてきたことも大きく関係している。

■研究者試算「20年で生息数0.1%未満」地域も

 石川県立大の上田哲行教授(動物生態学)が同県内で行った調査によると、水田1枚でヤゴから羽化したアキアカネは、1989年には平均30匹だったが、07~10年は1匹未満だった。

 上田教授は「作付面積の減少などで生息数が変動することはあっても、ここまで極端な現象はおかしい。農薬の影響だと考えられる」と指摘した。みやぎ台の神宮寺寛准教授との共同研究では、ネオニコ系の2種類の成分を含む薬を使った水田は、不使用の水田と比べ、ヤゴの羽化率が3割と低かった。また、フィプロニルを含む農薬を使った水田ではヤゴはまったく羽化しなかった。

 上田教授が、この羽化率と都道府県別の農薬流通量を元に試算したところ、半数以上の府県は2009年の時点で、アキアカネの生息数は1990年の0.1%に減少という結果が出た。減少が著しいが、石川県内の一部地域で確認した推移と、ほぼ一致したという。
 童謡「赤とんぼ」の舞台、兵庫県たつの市でも、アキアカネの姿は見られなくなっている。市民団体は、アキアカネの影響の少ない農薬の使用を農家に呼びかけている。
 一方で、福井県勝山市のようにアキアカネの急減を免れた地域もある。市環境政策課は「トンボの繁殖など特別な対策はしていない。環境省の調査対象となった農薬がたまたま普及しておらず、要因の一つになったと考えている」と説明した。
 上田教授は「環境省の調査開始は、タイミング的に遅いといえるが、チェック態勢を整えることにつながれば意義がある。赤とんぼは国民に親しまれており、感心は高いはず。国は農家や市民に、農薬が害虫以外の生物に与える影響をきちんと説明することも大事だ」と話した。

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特に保護などしていない福井県勝山市は、容疑のかかっている農薬がたまたま普及していなかったことで、赤とんぼの急減を免れた、というのが、とてもわかりやすい。

20年位前、那須高原に行った時に、朝晩、赤とんぼの大群が竿という竿に止まって、ずらーっと並んで休んでいたのを思い出す。
アキアカネは、水田のある里で生まれ、トンボになってからは山で夏を過ごし、秋になって色が濃くなってきてまた里に降りてきて、卵をうむ。
突然秋になって姿を洗わず赤とんぼに、それまでどこにいるのかと疑問だったのだけれど、そんなことも20年前の私は知らなかった。夏の那須高原で赤とんぼの群れに出会えたことで長年の謎が解けた(笑)。

今は、群れになって飛ぶ姿も、見られないのだろうか。

秋津国・秋津島とは、どちらも「日本」の古語名。トンボの飛びかう島国が日本という国。・・・愛国心とはなんだろうと思うことがある。
愛国心とは、ナショナリズムを煽り他民族を差別することや、国家体制に何も疑問を持たずに従うことではないはず。
国を愛することは、先祖から受け継いだ、生まれ育った国土や文化を大切にすること、そして、それを次の世代に手渡してゆくことではないか。だとしたら、国土を汚染する原発も農薬も、愛国心から遠く離れたものではないか。


赤とんぼ 由紀さおり 安田祥子 歌詞付き 童謡




★関連サイト
 自然しらべ2014 赤とんぼさがし!
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消えたミツバチ問題と、たかが「うちわ」でない政治とカネ

2014年10月21日 | 消えたミツバチ

ミツバチが絶滅したら、人類は4年で滅ぶ」とは、アインシュタインの予言らしいですけれど。
実りの秋、植物が花をつけ実をつけるためには、ミツバチなど受粉を助けてくれる存在が必要不可欠ですよね。
数年前から、世界中でミツバチがいなくなるという不可思議な現象が続いています。どうやらネオニコチノイド系の農薬が原因ではないかというのが最近の有力な説です。
 http://www.alterna.co.jp/13216
EUでは3種のネオニコ系農薬の使用禁止及びその他の農薬の使用制限がかかりました。
 http://www.alterna.co.jp/11341

17日の東京新聞の投書欄に、気になる投稿をみつけました。


(東京新聞:2014年10月17日)



百聞は一見にしかず。事実は、日々観察している人の目にある、と思います。
立派なオフィスで、PCに向かって、キーを打っているだけでは、いくら検索かけても、わからないことがあります。
投稿者の観察する人ならではの、発見はリアルタイムな現実です。


ところで、ニュースをにぎわした第二次安倍内閣の目玉であった女性閣僚たちのがっかりな話題が相次いでいます。
小渕優子経産相が後援会の観劇ツアーの収支問題で、松島みどり法相がうちわで、辞任しましたが、政治と金は、たかが「うちわ」と侮ってはならないことを有権者も自覚した方がいいです。

日本における消えたミツバチ問題、実はこの自民党の昭和な「政治と金」とも無縁ではないのではないか、と思うからです。

美しい日本の農業にも欠かせないミツバチ、食料問題も関わってくることなのに、ネオニコチノイド系の農薬の使用ストップを断行できないのはなぜか。

つまり政治家が有権者に訴えるべきは、政策。なのに、票のために収支の合わない観劇ツアーを組んだり、うちわを作って配ったり、政策とはまったく別なところでお金を使って、自民党の政治家は、票をお金で買おうとするのが以前からの習わしのようになっているため。
小渕議員の話を聞くと、お世話になっている方に税金を使って贈り物をする、ということがあまりにも慣習化しているため、本人にも「悪い」という意識もないようです。
かつての中選挙区制では、同じ選挙区から自民党議員は複数出馬したため、党内での競争も熾烈で、自分を選んでもらうためにより強固な後援会組織を作ったわけで。冠婚葬祭、地域の行事、いろいろなところに顔を出してはその都度、金一封おいて行ったり、とにかくお金がかかった。いきおい、自民党の政治家は、カネ集めに必死になる。

そこで、経済界からの政治献金だ。企業と政治家の癒着が始まる。企業は、純粋に政治家の政策に惚れるならまだいいが、献金により、言わずもがなの大人のしがらみが生まれ、企業は、政治家を抱き込んで、政策をお金で買うのである。
だから、こんな昭和の政治は、もうやめようと、有権者への寄付が禁止され、民主党政権になって経団連からの政治献金も廃止された。
ところが今年になって、経団連の自民党への献金を再開しようとする動きが出てきた。
 http://mainichi.jp/opinion/news/20140608k0000m070077000c.html


EUでのネオニコチノイド系農薬の禁止について、住友化学は「規制は行き過ぎ」と批判している。同社の会長は前経団連会長の米倉氏。
 http://www.alterna.co.jp/11101
しかも、国内でもネオニコ系農薬使用禁止の要望は高まっているにもかかわらず、厚労省はむしろこの農薬の規制緩和をしようとしていました。
 http://www.greenpeace.org/japan/ja/Action/nico/


原発推進にしろ、大型公共事業にしろ、国民が、よく考えもしないであれがダメだからこれ的な安易な発想でいれた1票で、ましてや投票にも行かず政治家や官僚に勝手にしろと丸投げしたら、地盤看板を持った組織票に強い政治家たちばかりが勝ち、また政官財の相互利益のための癒着が始まる。彼らは、消費が拡大した高度経済成長期と同じ夢を見て、我が世の春だった昭和の自民党政治を「取り戻」したかったのだろう。
でも、もうそんな時代ではなくなった。ものは飽和し、ゴミとして捨てられるものの処分に手を焼き、自然は破壊され、過剰にあふれた化学物質、ケータイ・スマホの普及で人工の電磁波などの不自然からはどこに行っても逃げられず、人々の心と体は、疲弊するばかり。
まだ環境に伸びしろのあった昭和は、とっくに終わってしまったのです。

いつまでも、高度経済成長の夢を見ても、もうそんな時代ではなく、自然からのしっぺ返しは、すぐそこにあります。


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ミツバチを守れ!ネオニコ系農薬使用を自粛した長崎の取り組み

2013年09月14日 | 消えたミツバチ



足に花粉団子をつけて、がんばるミツバチさん


12日のNHKクローズアップ現代。
謎のミツバチ大量死 EU農薬規制の波紋」と題して、ミツバチ失踪のその後を追っていました。



●EUの予防原則

今年5月、EUがミツバチがいなくなる原因であると考えられるネオニコ系農薬の規制を決定しました。
しかし、日本では、まだ科学的な実証が確立されていないなどの理由から、規制はされていません。
また、安価で効果的なネオニコ系農薬の使用を規制することで、コストがかかり大規模農業の経営が難しくなる、農園の雇用が維持できなくなる、などのリスクもあります。
2年間の期限付きとはいえ、これらのリスクを承知でEUは、なぜあえて規制に踏み切ったか。
それは、EUの基本理念でもある「予防原則」が根底にありました。




予防原則とは
環境に対して甚大な影響を及ぼすおそれがある場合、因果関係が十分証明されない状況でも、予防的な措置を取るというものです。
これまで、オゾン層の破壊や地球温暖化という問題に対しても、予防原則にのっとった規制がなされてきました。
今回も、農薬とミツバチの因果関係のデータが、すべてそろうのを待つことなく、農薬の規制を決断したのです。


いいなあ、予防原則って。

すべての農産物の7割は、ミツバチの受粉に頼っている現状である。
疑わしきは罰せずで、すべての科学的実証を待っている間に、万が一ミツバチがいなくなってしまったら、農業自体が立ちゆかなくなり、食糧問題も危機的状況に追い込まれてしまうだろう。
だから、予防原則なんですね。

原発も、最初にこの発電方法を考えた時点で「事故が起こったら、未来にわたって取り返しがつかない」という予防原則の発想があれば、最初から作らなかったのにね。



●北海道のミツバチ大量死

はじめて、ミツバチが大量に消えてしまう出来事が2007年、アメリカやヨーロッパの各地で起こりました。日本では当初欧米のようなことはなかったのですが、2009年になると日本でも同様の事件が次々と起こり始めました。

番組冒頭で、先月(8月)北海道で撮影されたミツバチの大量死の映像が映っていたのだけれど。たくさんのミツバチの死体を見ながら、養蜂家の方は悲しそうでした。
今、温暖化で、コメの生産地が北上しています。特に北海道産のお米が以前に比べてずいぶん出まわるようになりました。
稲作ではたいていネオニコ系の農薬が使われているということなので、やはりミツバチ大量死と関係があるのかなあと思いました。

実は、最近、気になったニュースが、これ。

ミツバチ5000匹襲来!札幌地区予選が順延(スポーツ報知) - goo ニュース

高校野球の札幌地区予選、試合の最中に5000匹のミツバチが来襲した。
今はちょうど、ハチが「巣分かれ」する時期だというのだけれど、私には、なんだかハチたちが、農薬のないところへ逃げてきたような気がしたんですね。
でも、結局、野球場にいた5000匹のミツバチたちは、すべて殺虫剤で駆除されてしまいました。ミツバチの死を嘆く、養蜂業者たちには、皮肉なニュースだったことでしょう・・



●ミツバチを守るために始まった長崎の取り組み

しかし、最後のほうで紹介された、長崎県の取り組みは、これからの方向性を示すものとして、とても示唆に富んでいました。




つまり今まで、ばらばらでつながりのなかった、稲作農家と、養蜂家、果樹・野菜農家、農協が、一同に介して情報を共有する「ミツバチ連絡協議会」を立ち上げ、ミツバチを守るために何度も話し合いをもったのです。ミツバチは農業にとって無くてはならないパートナーだから。
その結果、農協が稲作農家に、ネオニコ系農薬使用の自粛を要請することになりました。

養蜂家は、協力してくれた稲作農家へお礼にレンゲの種をプレゼントしました。
レンゲは、田んぼの良質な肥料になり、根っこの菌(根粒バクテリア)が、病害虫を寄せにくくするということです。そして、花は、ミツバチによってレンゲ蜂蜜になる。

取材を受けた稲作農家は、レンゲの種をまき、これによって、これまで虫の被害はほとんど出ていないといいます。
・・・なんという、三方良し、いや四方良し、さらには、五方良し。(農家、養蜂家、消費者、ミツバチ、そして地域の環境全体に優しい、ウィンウィンの関係)

番組ラストで、科学ジャーナリストの小出五郎氏が
「決めていく主役は地域社会であって、政府や企業じゃないんだ」
と言われていたのが、とても印象に残りました。

これぞ、「里山資本主義」ですね。


詳しくは、こちらで番組全部のテキストあります。
 謎のミツバチ大量死 EU農薬規制の波紋



●余談

ただし、これは余談ですが、キネシオロジーテストでは、失踪には他の要因もあり、それらの複合的な理由によるものという答えでした。ですから、ネオニコ系農薬だけを排除しても、結果につながるかどうかは、わからないかもしれません。(この点は、信じる信じないは、ご自由といつものように書きますが)
でも、リスクは一つでも減らしたほうがいいし、農家と養蜂家が一つになってタッグを組み、結果的に農薬全体を減らす事ができる長崎の取り組みはとてもいいことだと思います。


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 里山資本主義
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国産蜂蜜から、ネオニコ系農薬検出

2013年08月19日 | 消えたミツバチ
1990年代から使われだし、現在は世界規模でミツバチがいなくなってしまう原因ともいわれるネオニコチノイド系の農薬。この農薬の使用について、EUは事態を重く見て、使用を禁止するとした。
 (参照:EU、新たなネオニコ系農薬の使用を制限byオルタナオンライン)
それは、疑わしきは使用せずというEUの賢明な判断だと私は思うが・・・


原発推進の経団連の米倉会長は、農薬を作っている住友化学の会長さんでもあるが、この会社は、EUの勇断を批判している。
 (参照:住友化学、「EUのネオニコ規制は行き過ぎ」と反論byオルタナオンライン)


こういう会社の会長が日本の経済会のトップなのだから、ネオニコ系農薬は日本では依然として使われているのだ。
市販の13種類の国産ハチミツ、調査したすべてのハチミツから、ネオニコ系農薬の一部が残留していたことがわかったとしても、日本の現状では、当然のことだろう。
以下、東京新聞より。




水田近くの植物の葉の上で水を飲むミツバチ
(愛媛大の河野公栄教授提供)
写真:東京新聞


蜂蜜からネオニコチノイド系農薬 ハチに悪影響懸念
 2013年8月19日 (東京新聞)

 日本など各国で広く使われ、ミツバチ減少との関連が指摘されているネオニコチノイド系農薬の一部が市販の国産蜂蜜中に残留していることが、河野公栄(まさひで)愛媛大農学部教授らの研究チームの分析で18日、明らかになった。

 人は蜂蜜を食べる量が少ないため健康に問題がない濃度とみられるが、ミツバチへの悪影響が否定できないレベルという。河野教授は「ミツバチが長期間にわたって蜂蜜を摂取した場合の影響について、詳細な検討が必要だ」と指摘している。

 研究チームは市販13種の蜂蜜で、ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。ニテンピラムやアセタミプリドなど7種のネオニコチノイド系農薬の濃度を調査。アセタミプリドがすべての蜂蜜から検出され、最高は1ミリリットル当たり5、9ナノグラム(ナノは十億分の一)だった。ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサムも一部から検出され、最高はチアクロプリドの同17ナノグラムだった。
 得られたデータを基に、ミツバチの影響が大きいとされるチアメトキサムの生涯摂取を試算すると、短期間に摂取した場合にミツバチの半分が死ぬ量(半数致死量)の約二分の一に達するとの結果になった。すぐに死ぬことはないにしても、何らかの悪影響が懸念されるという。


■影響調査が急務

山田敏郎・金沢大学教授の話
ネオニコチノイド系農薬の残留基準値は、蜂蜜では定められていないため、国が決めた一律基準の〇・〇一ppmが適用される。今回、検出された濃度はこの値の五分の一以下なので、国の基準から判断すれば、通常の摂取量では人間の健康には問題のないレベルだろう。だが、ミツバチにとっては、かなり濃度が高いので影響が懸念される。詳しい汚染実態やミツバチへの影響の研究が急務だ。


<ネオニコチノイド系農薬> タバコに含まれるニコチンに似た物質を主要成分とする農薬の総称で、1990年代から殺虫剤などさまざまな用途で使われる。神経の働きを阻害して昆虫を殺す。各国で多発するミツバチの大量死や消滅との関連が指摘され、欧州連合(EU)の欧州委員会は5月、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムの3種の農薬を、12月から当面2年間使用禁止にすると決めた。農薬メーカー側は「科学的な結論が明確になっていない中、多くの反対を顧みずに実施され行き過ぎだ」と反発している。

-------------------------------------



なお、ネオニコ系の人体への影響については、こちらで詳しい。
  ネオニコ系農薬・殺虫剤の基礎知識
 (NO!ネオニコ)

我が家で、まだ無農薬野菜の宅配を利用してなかったころ、農薬は洗うと落ちる、と言われて、流水で一生懸命洗っていたものだが、ネオニコ系は、水溶性で内部に浸透するので、洗い落とすことが出来ないという。・・ということは、自衛できない農薬ではないか。

農薬にかぎらず、日本は経済最優先のあまり、環境は二の次、人間の体もどんどん劣化させられている。技術立国だかナントカ化学だか知らないけど、カガクの脇が甘すぎる。


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 農薬と子どもの発達障害の関係


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「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表

2013年03月18日 | 消えたミツバチ
gooブログのテンプレートには、今、サイドバーにあるgooからのお知らせの欄に「最近、ミツバチ見た?減ってるらしいよ・・・」なんて書いてあるのです。
おお!消えたミツバチの話ですね、と、そこをクリックすると「生物多様性なんたら」・・というNTTの広報を兼ねたサイトに、飛んだのですが、すぐにはその内容の記事はなくて、がっかり。
検索したら、こんなところが見つかったけど、いまいちパンチに欠ける内容で、誘導しておきながら、全然ものたりないぞ。



写真は2008年10月の記事より 虫たちのレストラン



オルタナオンラインに「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表、という記事が出ていた。
今年2月には、イギリスの神経学者らによる、複数の農薬の使用がハチの学習・記憶能力、コミュニケーション能力を劣化させ、失踪の原因になっているのではないか、という論文が発表されたばかり。(ミツバチ失踪の原因はやはり農薬の複合汚染?

今回は、日本の金沢大学の研究によるものです。以下色字、メモのために全文掲載。


「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表

ミツバチの大量死が日本を含めて世界中で報告されるなか、金沢大学理工研究域自然システム学系の山田敏郎教授らの研究チームが「ネオニコチノイド(ネオニコ)系農薬がミツバチ大量死と強い相関関係がある」との論文をこのほど発表した。ネオニコ系農薬はフランスなどで2006年から使用禁止になっているが、日本でもその使用の是非が問われることになりそうだ。


ネオニコ系農薬は主に殺虫剤として、コメ、果樹、野菜などの栽培に使われるほか、森林や公園などの松枯れ予防、家庭用の殺虫剤やシロアリ駆除などにも使用される。他の農薬と比べて使用量が少なくて済むので、特別栽培農産物に使われることもある。

研究チームは2010年から、ミツバチに及ぼす影響を調査するため、ネオニコ系農薬の長期投与実験を行い、成蜂や蜂児数の変化および農薬摂取量を追跡した。その結果、蜂崩壊症候群(CCD)の状態を経て消滅に至ることを初めて明らかにした。

CCDは、花粉や蜜など食糧が残る巣に、女王や卵、幼虫、さなぎなどを取り残したまま、ミツバチが大量失踪する現象で、巣別れとは異なる不自然な現象として注目されている。養蜂や農業だけでなく、生態系の危機につながる深刻な問題だ。

CCDの原因として挙げられるのが、ネオニコ系農薬だ。ネオニコ系農薬は、昆虫に選択的に毒性を発揮する。日本では、斑点米の原因となるカメムシを防除するために水田に散布されたり、松枯れ対策のために森林に空中散布されるなどで、これまでの農薬に取って代わりつつある。極めて分解しにくく強い毒性と浸透性を持っているため、従来の農薬よりも散布量、散布回数ともに減らせるとして、多くの農家が使用している。

■フランスでは2006年から使用禁止に

ところが、フランスの最高裁判所は2006年、ハチの大量死の原因である可能性が高いとして、ネオニコ系農薬の使用を禁止した。だが、これまでCCDと農薬の関連は明らかにされておらず、日本では1990年代から現在まで広く使われている。

そこで、金沢大学理工研究域自然システム学系の山田敏郎教授、山田和子氏、和田直樹助教は、農薬が蜂群に及ぼす影響とCCDとの関連を明らかにするため長期間の野外実験を行った。

実験では、ネオニコ系農薬であるジノテフランを10%含有する「スタークルメイト」(三井化学アグロ)とクロチアニジンを16%含有する「ダントツ」(住化武田農薬)を使用。実験では、カメムシ防除で推奨される濃度の農薬をさらに10倍(高濃度)、50倍(中濃度)、100倍(低濃度)に希釈し、糖液と花粉ペーストの餌に混ぜた。

セイヨウミツバチ1万匹の実験群を8群用意し、2010年7月から約4カ月間、成蜂数と蜂児数の長期にわたる変化を写真上で計測した。

■濃度にかかわらず全ての蜂群が消滅

実験の結果、濃度にかかわらず、農薬投与後、成蜂数が急激に減少し、濃度により減少傾向に差異がみられるものの、群は最終的に消滅することが分かった。

高濃度のスタークルメイト、ダントツの実験では、最初に一度だけ農薬を含んだ餌を与え、12日目に農薬無しの餌と取り換えた。12日間で即死と思われる多くの死蜂が巣箱の内外で発生し、15~18週間で群は消滅した。実際に散布される農薬の10分の1の濃度であっても、急性毒性により蜂群が崩壊したことが示唆されるという。

中濃度、低濃度の実験では、農薬入りの餌を群が崩壊するまで用いた。どちらも死蜂は見られなかったが、農薬投与後成蜂数は急激に減少し、中濃度では7~9週間、低濃度では12週間で蜂群が崩壊した。山田教授は、慢性毒性により蜂群が崩壊した可能性が考えられると見ている。

さらに、死蜂が確認されないのにもかかわらず、蜂群は減少し崩壊することから、山田教授は「神経系に障害を起こすネオニコ系農薬によって、ミツバチは帰巣能力を失ったのでは」としている。

同じく毒性が強くても、有機リン系など従来の農薬の場合は、巣箱の周囲にミツバチの死骸が落ち、時間が経つとともにミツバチの数は回復していくといわれている

■ネオニコは、「農薬」ではなく「農毒」

山田教授は実験の結論として、論文では次のようにまとめた。

ジノテフランやクロチアニジン投与後、蜂群はすぐに縮小してついにはCCDの様相を呈した後、絶滅した。すなわち、女王蜂は成蜂がほとんどいなくなるまで存在し、蜂児や食料は女王蜂がいなくなった時点でも蜂群中に存在していた。こうした現象によってCCDがミステリアスと言われているが、それは蜂群が絶滅するまでの一場面に過ぎないということを意味している」

山田教授は、「ネオニコは、毒性が強く分解しにくく、『農薬』というより『農毒』に近い。このまま使い続け、ミツバチがいなくなれば農業だけでなく生態系に大きな影響を与える。ネオニコの危険性を多くの人に知ってもらいたい」と語る。今後は、毒性の強い有機リン系の農薬と比較した研究を行う予定だ。(オルタナ編集部=吉田広子)





日本もフランス同様、早急にネオニコ系農薬の使用禁止をしたほうがいいのではないでしょうか。
山田教授の言われる「農毒」、いっそそう呼んだほうが使用の際は、より慎重に対処するのではないかと思います。

カメムシの駆除に使われるといいますが、カメムシとミツバチの大きさは、同じくらい。影響がないわけがないのですね。
山形大の研究を見る限り、ネオニコ系農薬と蜂崩壊症候群(CCD)との関連性は、限りなく黒ではないでしょうか。


追記

消えたミツバチについて、できるかぎりメモしているつもりでしたが、この記事からはじめて、以下の様なネットワークがあることを知りました。

ネオニコチノイド系農薬中止を求めるネットワーク NO!ネオニコ

ブログ右サイドバーのブックマークにも、入れさせて頂きました。



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ミツバチ失踪の原因はやはり農薬の複合汚染?

2013年03月01日 | 消えたミツバチ
たとえば、薬の服用で、それ単体では人体にさほど影響がなくとも、組み合わせによって副作用が出てしまい場合によっては重篤な状態になってしまうことがあります。
薬が毒に変わる時・アルコールと睡眠導入薬の飲み合わせ

虫の世界も同じです。農薬もまた然り・・・ということですね。日本語で農薬と言っていますが、明らかに殺虫剤など、命を奪う目的で作られたものですから、薬ではなく、毒というほうが正確なのでは?

ミツバチイナイイナイ病(蜂群崩壊症候群:ほうぐんほうかいしょうこうぐん、Colony Collapse Disorder、CCD)の原因についても、農薬や人工の電磁波など、世界の科学者たちが調査していますが、現代社会の不自然が抱える複合汚染が原因なのではないかと思い至ります。

以下のナショナルジオグラフィックの記事は複数の農薬の使用によってミツバチへの影響が深刻になっているという研究についてです。問題のキーワードはクマホス



ミツバチの失踪、農薬の組合せが原因か

ミツバチは蜜や花粉を求めて、1匹で1日に数百から数千もの花々をめぐっている。1日の終わりには迷うことなく巣へ帰っていくが、その距離は時に8キロにもなる。そしてミツバチは“8の字ダンス”によって、仲間に花のありかを知らせる。これらはすべて、ミツバチの生存に欠かせない能力だ。

 ところが、特定の農薬の組み合わせに長期間さらされた場合に、ミツバチの花粉採集の遂行能力が損なわれる可能性があることが、最新の研究によって明らかになった。

「こうする能力が少しでも損なわれれば、生存の可能性に大きな影響が出る」とイギリス、ニューカッスル大学の神経科学者で今回の論文の共著者、ジェラルディン・ライト(Geraldine Wright)氏は言う。

 ライト氏らの論文のように、ミツバチの生存能力が脅かされつつあることを示す研究は、このところ増え続けている。2006年以降、何百万匹ものミツバチが急速に姿を消す事例が世界の各地で報告されていて、「蜂群崩壊症候群(CCD)」と呼ばれている。研究者らはこの現象に農薬が関与している可能性があると見て研究を続けている。

「農薬がCCDをはじめ、花粉媒介昆虫(ポリネーター)の集団失踪に関与している可能性は極めて高い」とライト氏は言う。

 ミツバチは蜜と花粉を豊富に含んだ花を探し当てるのに、“嗅覚記憶”という能力を使っている。短時間で学習し、記憶し、仲間とコミュニケーションをする能力のおかげで、ミツバチは非常に効果的にエサを集められる。8の字ダンスによってエサのありかを仲間に知らせるのも、その方法の1つだ。

 ミツバチによる植物の花粉の媒介は、私たちの口にする食物の約3分の1に関係している。野生動物の口にする食物についても同様の影響がある。

 これまでの研究によって、ある種の農薬がミツバチの学習・記憶能力に影響を及ぼすことが示されている。ライト氏らのチームの行った調査は、複数の農薬が組み合わさることで、ミツバチの学習・記憶能力に、さらに深刻な影響が生じる可能性を追究したものだ。
「ミツバチは花の色や香りを、得られるエサの品質と関連づけて学習している。ところが農薬は、この行動に関係する神経に影響を及ぼす。(影響を受けた)ミツバチは、コロニーの仲間とのコミュニケーションが難しくなる場合がある」とライト氏は説明する。

 ライト氏らは古典的な手法で実験を行ったが、これには「吻伸展反射の嗅覚条件づけ」という用語が用いられている。平たく言えば、ミツバチはエサのにおいを嗅ぐと、吻(ふん、口先の部分)を突き出す反応を見せるのだが、これを実験に利用するというものだ。

 実験では、まずミツバチをコロニーの入口のところで捕獲してきて、1匹ずつガラス瓶に収めたうえで、プラスチックの保存容器に入れる。これらのミツバチには3日にわたって、致死量に至らない程度の農薬を加えたショ糖溶液を与える。その後、10分間の短期記憶と24時間の長期記憶について検査を行う。

 この研究によると、農薬が複数組み合わされると、農薬が1種類のみの場合よりも、ミツバチへの影響ははるかに大きくなる。「このことが特に重要なのは、私たちが使った農薬のうちの1種はクマホスといって、ミツバチヘギイタダニ(CCDに関与していると考えられている害虫)を退治する“薬”として世界中で使われているからだ」とライト氏は言う。

 つまりこの農薬にはダニを殺す効果があるものの、それと同時にミツバチにも作用して、ほかの農薬による中毒などの影響を受けやすくしているおそれがある

 花粉媒介昆虫の保護を訴えるポリネーター・パートナーシップ(Pollinator Partnership)のスティーブン・ブックマン(Stephen Buchmann)氏は、ライト氏の研究には参加していないが、花粉媒介昆虫は世界において重要な役割を果たしているのに軽視されていると力説する。「花粉媒介昆虫にとって最大の脅威は、生息環境の破壊や変化だ。花粉媒介昆虫の生息環境、自然のままの土地、食物を生産する農耕地のいずれも、私たちは急速に失いつつあるが、これらはすべて、私たちの生存と健康に不可欠なものだ。生息環境の破壊のほかに殺虫剤も、花粉媒介昆虫などの益虫を弱らせている」とブックマン氏はコメントしている。

 今回の研究結果は、「Journal of Experimental Biology」誌のオンライン版に2月7日付けで掲載された。

Photograph by John Kimbler, My Shot

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イナイイナイ病の一因と考えられるダニについてですが、ダニにやられてしまうのは、ハチの免疫力が弱っているからであって、ハチが強くて健康であるならダニの影響も少なくてすむのではないかと思われます。
消えなかったミツバチが教えてくれるもの~「生物の多様性」の意味

ダニの駆除を目的としたクマホスですが、それがハチを弱める原因にもなるなら、なんとマッチポンプなことでしょうか。これによって、クマホスの影響を少なくする農薬がさらに開発されたりしたら・・・と、現代の薬漬け医療をつい思い浮かべてしまいました。
そうではなくて、上記記事の最後にスティーブン・ブックマン氏が警告したように、虫達の生息環境から不自然を排除し、環境全体を守ること、そちらに重点が置かれることが望ましいと思います。


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携帯電磁波がミツバチの減少の最大の原因?

2011年05月25日 | 消えたミツバチ
日本は原発事故で、にわかに放射線と体の影響について、各方面で論じられているけれど、数値に出るものはわかりやすいのであります。
今後、人々の体調が悪くなったり、ましてやガンなどを発症した場合、全部、放射線被曝のせいだという論調がはびこってしまうなら、ちょっと待って、と言いたくなります。



かわいいミツバチ(写真:「森の父さん花鳥風穴」)



電磁波ナビさんに、こんな情報が載っていました。

世界中でミツバチが激減、原因は携帯電話の電磁波か―中国メディア

2011年5月10日、国連環境計画(UNEP)が3月に発表したハチに関する報告書によると、この10年で世界中のミツバチの数が激減していることが分かった。国際在線が伝えた。それによると、北半球での減少が著しく、欧州では10~30%、米国では30%、中東では85%のミツバチが消えた。UNEPはその原因を農薬の使用や大気汚染だとしているが、スイスの科学者たちは携帯電話が最大の原因だとする見解を示している。携帯電話から発せられる電磁波がミツバチの方向感覚を狂わせるというもの。ミツバチは8の字ダンスをしながら、羽を1秒間に250~300回振動させ、仲間に食べ物の位置や距離などを伝達しているが、実験の結果、電磁波によりその正確性が損なわれることが分かったという。


数値には出せないけど、人間が作り出した、たくさんの農薬や化学物質が身の回りにあふれています。農薬でカエルに奇形が起こったり、海や土壌が汚染されたり、ストレスは一つではないのですね。
世界中で使われ出した携帯電話、便利さと裏腹に、いまだリスクがよくわかってない見切り発車で、突っ走っている最中です。
この電磁波がミツバチの方向感覚を狂わせているらしいという科学者も最近は多くいます。

この記事のカテゴリーを、「消えたミツバチ」にするか「電磁波・電磁波過敏症」にするか悩みました。
結局、現代社会に生きる私たちは、一部分だけ切り取って生活するわけにはいかないということです。
あらゆる条件が重なりあいながら、今のような状況が出来上がっているわけですから・・・。
「消えたミツバチ」は、自然界からのひとつの警告ととらえて、私はこの件ををずっと追いかけてきたのですが。
ここのところ急速に、それが携帯の電磁波と重なって来ていることに気づかされます。


 


あと余談ですが、今後も、誰が悪い、彼が悪いと、人類が何も変わらずに、何かのせいにしているうちは警告は鳴りやまないかもしれません。

福島の原発の事故の後、世界中の人たちが、放射能には特に敏感に反応してしまいますが、現代社会は、放射線どころじゃない、多くの不自然に囲まれて、窒息寸前にも思えるのです。

もう少し、ゆっくり進むこと。
地球上のすべての生物、大地と海と大気・・と調和して生きること。


今度の震災ですこし、私たちの生き方を変えるようにと、地球さまが伝えてくるメッセージのような気がしてなりません。

それと、体のこと。免疫力がしっかり働いていれば、癌細胞も死んでしまいます。
広島長崎で被爆されても、今もなお元気に過ごしていらっしゃる方々も大勢います。三宅一生氏も美輪明宏氏もその一人です。福山雅治氏は、被爆二世です。
私たちは、もともと神様から生きるために与えられた体の免疫力と言う強い備えを持っているのですから。
しかし、怒りや恐れ、不安などのストレスは、意識レベルを下げ、免疫を下げてしまう原因でもあります。
自分からわざわざその意識の領域にはまって、免疫を下げるようなことをしないようにしましょう。


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「猫のしっぽ カエルの手」ベニシアさんからのメッセージ

2010年07月03日 | 消えたミツバチ
昨年末、ついにアナログのテレビの音声が、出なくなってしまって、これを機に、地デジテレビに買い換えた。
それが、壊れる寸前まで見ていたものだから落差もあって、画像の美しさにびっくり、ハイテンションになったあまり、年末年始の一時期は、昭和のテレビっ子復活でしたわ(笑)。

と、いっても、CMが入らないNHKがお気に入り。BSは、静かでいい番組が多いのだもの。
基本的に虫が好きですから、虫関係はハイビジョンで見ると、さらに目がよくなった感じ。
紀行番組もいいですよ。「世界ふれあい街歩き」は、有名な観光地じゃなくて、世界のあちこち、行き当たりばったりの路地裏散歩みたいな・・・自分が歩いてような感覚におちいって、現地の人たちとのふれあいに、ほのぼのしちゃう。
もう終わっちゃったけど、「タイムスクープハンター」も面白かったな。要潤さん演じるところの未来から来た調査員が、江戸時代とか、日本の過去に行って、歴史ドラマには絶対出てこないような名もない普通の人々の生活を見てくるっていう。出ている人のちょんまげも地毛だし、着物の着方も、本当はこうだったろうなあと思わせる、ゆるっとしたルーズさで(笑)。臨場感が、たまりませ~ん!
こうなったらもう、テレビは、NHKだけでいいやって(・・・まあ、そんなこともないけども・笑)

なーんて話は、さておき。


 


そんなNHKのお気に入りの一つに、「猫のしっぽ カエルの手」っていう番組がある。
京都に住むベニシアさんというイギリス人の女性。自宅の庭で200種類以上の植物を育て、ハーブを使っていろいろなものを手作りする。その暮らし方を通して、四季の移ろいや日本のモノづくりの良さを再認識してしまうのだ。

基本、ずぼらでぐうたらな私だから、素敵な暮らし方だなあと、ただただ、あこがれているだけなんだけど、そういうゆっくりした時間の流れを感じるのは、いいものだ。

ところが、このゆったりした番組の裏では、スタッフとベニシアさんの熱い議論があったりするのだと、先日読んだ朝日新聞のコラム(6月28日付)に書いてあって、それがまた、携帯電話の電波とミツバチの話だったりしたのだから、これは、メモして残しておかなくちゃね。

以下、青字はコラム抜粋

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13日の放送では、庭の一角にBEE(蜂)ガーデンを作った。香りが強いレモンバームや、ラベンダー、ローズマリーを植え、ミツバチを呼ぼうという計画だ。番組では触れなかったが、「実は裏で激論が交わされた」と鈴木ゆかりプロデューサー。

ベニシアさんは当初、「携帯電話が発する電波がミツバチの減少の原因になっている」との海外の研究結果を紹介し警鐘を鳴らしたいと主張した。だが鈴木さんは、これだけ普及していて影響が大きいし、実際自分も使っているのに、一方的に携帯を悪者にできない、とベニシアさんを説得した。「あなたの気持ちは理解できる。でも放送すれば、『私たちからの』メッセージになってしまう」。

議論は2時間にも及んだという。勉強家で、現代生活に疑問を持つことが多いベニシアさんのこと。まるでオアシスのような番組だが、舞台裏はいつも熱いそうだ。


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テレビの影響力は、大きなものだから、プロデューサーの気持ちもわからなくはないが、ベニシアさんの気持ちが、どこにも反映されなかったとなれば本当に残念。
なにも、携帯電話を一方的に悪いと決めつけなくても、こういう研究結果もあるという情報の一つとして、さらっと流すことはできなかったのだろうか。それに対する判断は、視聴者に任せるとして。

でも、この番組プロデューサーは、このコラムの取材記者にベニシアさんの発言を紹介したことにより、ベニシアさんの思いを伝えてくれた、とも考えられる。
だからこそ、私自身、思いがけないベニシアさんの一面を知ることができたし、彼女のさらなるファンになったことはいうまでもありませぬ。

ベニシアさんの知った、海外の研究というのは、このニュース記事のことだろうか。
   
ミツバチの減少、携帯電話と基地局の電磁波が原因か インド研究
【9月1日 AFP】携帯電話の端末や基地局から発生する電磁波が、ミツバチにとって脅威になる可能性があるとの研究結果を、インドPTI通信が伝えた。
 インド南部のケララ(Kerala)州で行われた実験から、ミツバチの個体数が激減したのは、携帯電話会社が通信網を拡大しようと、同州全域に設置した基地局が原因であることが明らかになった。
 基地局から電磁波が発生すると、巣から出かけて花の蜜を集め、コロニーに栄養を供給する働きバチの「ナビゲーション能力」が損なわれると、研究を行ったSainuddin Pattazhy博士は指摘する。
 巣箱の近くに携帯電話を置くと、働きバチは巣箱に戻ることができなくなり、巣箱には女王バチと卵だけが取り残された。携帯電話を置いてから10日以内で、ハチのコロニーは崩壊した。
 ケララ州では10万人以上が養蜂業に従事しているため、働きバチの減少は養蜂家の生活を脅かしている。ハチは植生を支えるのに欠かせない受粉を媒介する役割も担っている。
 基地局や携帯電話の数がさらに増えれば、ミツバチは10年ほどで姿を消すかもしれないと、Pattazhy博士は警告する。(c)AFP



このインド・バンジャブ大学の研究に対して、さらにイギリスの生物学者がその可能性を指摘している。
   
ミツバチの減少 携帯電話が影響?
以下青字CNNニュース記事(2010.07.01) 一部抜粋

ミツバチが短期間に大量に失跡したり死んだりする現象「蜂群崩壊症候群(CCD)」の原因としては、寄生ダニの存在や農薬、気候変動の影響などが指摘されている。

だがインドのパンジャブ大学の研究者たちは、携帯電話もCCDの原因の1つではないかと考える。ミツバチの巣に携帯電話を取り付け、1日2回、15分間ずつ電源を入れる実験を3カ月間続けた結果、ミツバチは蜜を作らなくなり、女王蜂の生む卵の数は半減し、巣の大きさも大幅に縮小したという。

ミツバチの減少で失われるものは蜂蜜だけではない。ミツバチは世界中で、90種類の商品作物の授粉をしているとされ、その経済的価値は英国で年間2億9000万ドル、米国では120億ドルにも達すると言われる。

英国インペリアル・カレッジ・ロンドンの生物学者、アンドリュー・ゴールズワーシー氏は、携帯電話の放射する電磁波がミツバチに影響を与える可能性はあると指摘する。
同氏によると、ミツバチの方向感覚のもとになる青色光受容体が携帯電話の電磁波や基地局の影響を受け、感覚を失い、巣へ戻れなくなるのだという。
同氏は英国情報通信庁に、ミツバチを混乱させないため電話で使用する周波数を変更するよう提案したという。




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 再浮上した携帯の電磁波と消えたミツバチの関係
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消えなかったミツバチが教えてくれるもの~「生物の多様性」の意味

2010年05月08日 | 消えたミツバチ
連休中にNHKの「いのちドラマチック」の「ミツバチ -家畜化された昆虫-」の回の再放送を一部、見る機会がありました。
ちょうど、私が見られたのは、数年来アメリカを席巻しているCCD(蜂群崩壊症候群・通称ミツバチイナイイナイ病)に関して、アメリカにCCDにならなかったミツバチがいたというところ。
アメリカやヨーロッパを中心にして、世界各国でミツバチが巣にもどらなくなって巣が崩壊してしまうという現象、ニュース当初から、気になっていた話題だったのでグッドタイミングでした。


●ハチ本来持っている生命力の強さがある

大規模な養蜂家のミツバチが大量失踪してしまうという現象が続く中、バーモンド州の養蜂家、ウェブスター氏のミツバチが、CCDに合わなかった理由。
それは、ハチ本来が持っている生命力の強さに気づいたことがきっかけでした。

養蜂業を始めて、3年目、ウェブスターさんの蜂の巣箱にダニが発生し、全滅しかけました。しかし、生き延びたハチがいたので、残ったハチで、養蜂を続けました。
翌年、ダニが再び発生しましたが、ハチたちはダニへの耐性を獲得していたのです。

普通の養蜂家は、ダニが発生すると、化学物質を使ってダニを駆除します。しかしそれは、巣全体の生命力を弱めてしまうことなのだと。

ウェブスターさんのやり方は、

※ダニが発生しても、あえて薬は使わない
※冬は、温暖な土地に巣箱を映す養蜂家が多い中、氷点下の屋外で育てる
※大規模農業に関わるミツバチのように、人工授精を行わず、自然交配にまかせる
 →早く飛べて強い選ばれたオスと交配できる


というものです。
そして、このやり方で育てられたウェブスターさんのミツバチは、全米を席巻した、CCDと無縁だったのです。
ただし、ウェブスターさんのやり方は、大量飼育には向かず、大規模農業に必要とされるハチの個体数をまかない切れないということです。


●負けることで進化する生命

分子生物学者・福岡伸一氏が、最後に述べられたことは、印象に残りました。
生物は、負けを経験することで進化する。
負けを経験せず、右肩上がりを維持していると、仕組みは破たんすると。
詳しくは、こちらをご覧ください。

福岡氏は、今回のCCDも、一つの負けとして受け止めています。戻ってきた個体もいることから、ハチのコロニーは再生していくだろうというご意見です。
CCDになったことが、「負け」であるなら、それによっても、なお、巣に戻ってきたミツバチから、CCDに、対応した新たに進化したミツバチが生まれる可能性があるなら、ちょっとした希望の展開ですが。
ただ、その再生には一つ大きな条件があります。(以下青字)

生物の「多様性」が担保されていることです。もし、多様性が失われて均質化してしまっていると、例えば、環境の変化や新しい病気が襲ってくることで負けてしまい、全部がやられてしまうことになります。
生物の多様性と環境に対する負け勝ちの連鎖こそが、私たちが生きているこの地球を鍛えているということになるのではないでしょうか。


---------------------------------------

番組を見て、思ったことは、CCDとは、生き物であるミツバチを機械のように扱って、より多くの利益を得ようとする人間の欲望の裏返しで起こったことだと。(前からそう思ってはいたけれど、ますますその思いが強くなりました。)
ミツバチたちが本来もっている生命力を維持していれば、CCDは、起こりえなかった。人間の都合に合わせて、強引に変えてしまったから、しっぺ返しが来てしまったということにほかなりません。

また、福岡氏の言葉の中で、忘れてはならないのは、復活への絶対条件として、生物の多様性の担保があってこそ・・というところ。
しかし、大規模農業とそれを請け負うミツバチの仕事場に、多様性があるでしょうか。
大規模農業においては、どこまでいっても単一の作物、ミツバチ以外の昆虫は害虫として駆除されている現状。多様性の危機といえます。

グローバル経済には、限界があったと気づくとき。価値観の大転換期。
「生物の多様性」についての理解を深める時。
で、なければ、人間だってミツバチと同じことが起こる可能性だってないとはいえないじゃないかと。



だからこそ、毎度木村秋則さんを出してしまいますが、「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんですよ。
すべての命と共存しながら収穫を得るという木村さんの農業方法は、間違いなくお手本になるのではないかと思います。

たとえば、多様性のすごさを教えてくれる木村さんのスイカの話を一つご紹介しましょうか。
スイカを作っている農家は、必ずといっていいほど、カラスに実をやられてしまう被害があるものだとか。しかし、木村さんの畑のスイカは一度もやられたことがありません。
なぜかというと、草を抜かないから。スイカの模様を思い出して下さい。
あの緑と黒のシマシマ模様。あれは、草の中で鳥の目をくらますカモフラージュ模様だったんですって。
農家は、作物を育てるとき、どうしても草を抜いてしまいたがりますが、スイカの実は、草と共存していた、共生関係にあったんですね。
こういう話を知るたびに、目から、鱗がまた落ちたっていう感じです。

この時期に、木村さんて方は、天からの配剤かもしれないと、思ったりもするのです。
木村さんは、「負け」を、どれだけくりかえし、乗り越えてきたか。偉大なる敗者復活者でもあるのですね。
・・・って、私、木村さんにかぶれ過ぎてるかな(笑)


付記

消えたミツバチ問題(CCD)に関して、ブログ内のカテゴリ「自然からのメッセージ」から、「消えたミツバチ」というカテゴリを独立させました。
2007年5月より、情報を得るたびにメモ代わりに記事にしてきました。関心のある方はご覧くださいませ。
コメント (4)
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再浮上した携帯の電磁波と消えたミツバチの関係

2009年09月27日 | 消えたミツバチ
かわいらしいミツバチ


ここ数年、ミツバチがいなくなるという摩訶不思議な現象が、世界各地で起こっています。
その原因について、これという決め手がなくて、研究者の間でも、ダニ、人工の電磁波、農薬や除草剤、遺伝子組み換え植物、農場の単一植物の蜜や花粉が免疫力が低下させたとか、過重労働のストレスによるものだとか・・・結局これらが複合的に作用して、蜂はいなくなって(死んで?)しまったのだろうというような結論に落ち着いていました。
事実、そうなんだとも思います。

が、ここへ来て、インドの研究により、その原因に携帯電話やその基地局の電磁波説が再び浮上しました。「再び」というのは、以前ドイツの大学で同様の実験があり、いなくなったミツバチには携帯電話の電磁波の影響があるのではないかというニュースがあったのです。
しかし、この実験は、このニュースの後再び俎上に上がることはありませんでした。
ハチはなぜ大量死したのか」ローワン・ジェイコブセン著という本によると、もともと携帯電話とミツバチの関係を調べる実験ではなくて、『電磁波放射線の暴露は、ミツバチに行動変化を起こさせるか』という研究。
携帯電話ではなく、コードレス電話の送信機が組み込まれている台を実験用の巣箱の底に突っ込んで電源を入れたものだということです。
ニュース記事は実験への拡大解釈であり、遠くから来る携帯の電磁波と巣に突っ込まれたコードレスホンを同じ土俵に上げるのもどうか…というのが真相らしいです。
その結果、通常の巣箱の蜂に比べ、コードレスホンを自分の巣に突っ込まれたミツバチたちが戻るのに時間がかかった上、巣に戻らないハチがいたのは事実としても。

今度のインドの実験は、どうなんでしょうか。ニュースが真実を伝えているとしたら、やはりミツバチにとって携帯電話や基地局からの電磁波は、よいものではないということでしょう。
以下、青字ニュース記事全文。

ミツバチの減少、携帯電話と基地局の電磁波が原因か インド研究

【9月1日 AFP】携帯電話の端末や基地局から発生する電磁波が、ミツバチにとって脅威になる可能性があるとの研究結果を、インドPTI通信が伝えた。

 インド南部のケララ(Kerala)州で行われた実験から、ミツバチの個体数が激減したのは、携帯電話会社が通信網を拡大しようと、同州全域に設置した基地局が原因であることが明らかになった。

 基地局から電磁波が発生すると、巣から出かけて花の蜜を集め、コロニーに栄養を供給する働きバチの「ナビゲーション能力」が損なわれると、研究を行ったSainuddin Pattazhy博士は指摘する。

 巣箱の近くに携帯電話を置くと、働きバチは巣箱に戻ることができなくなり、巣箱には女王バチと卵だけが取り残された。携帯電話を置いてから10日以内で、ハチのコロニーは崩壊した。

 ケララ州では10万人以上が養蜂業に従事しているため、働きバチの減少は養蜂家の生活を脅かしている。ハチは植生を支えるのに欠かせない受粉を媒介する役割も担っている。

 基地局や携帯電話の数がさらに増えれば、ミツバチは10年ほどで姿を消すかもしれないと、Pattazhy博士は警告する。(c)AFP


ただし、私どものキネシオロジーテストの実験では人体が携帯電話から受けるネガティブな影響は、太陽光線を同時に受けることによって相殺される(晴れていても日陰ならば、ネガティブな影響を受ける)という結果になりました。
ミツバチにもそれが当てはまると言い切れはしませんが、もし同様の反応があるとしたら、外で働くミツバチにとって晴天の日はその影響を受けない可能性もあり、曇りの日や、日が当らない場所や室内での仕事が多ければ、電磁波のリスクは高くなる可能性もあるのではないかと、推察します。(また、巣の中は太陽光が入らないですよね。)

ミツバチがいなくなってしまったこと、それがどのような理由にせよ、このまま同じやり方を続けていれば、人間もミツバチと同じだよと、ミツバチが警告してくれているように思えてなりません。
政治、経済、環境問題、人間の生き方の選択も、私たちが自覚する・しないにかかわらず、時代は大きなチェンジの時を迎えたと感じます。
今までの既得権益に安穏としていた人たちや、強欲・略奪資本主義の上に胡坐をかいていた人たちにとっては、不都合なことなのかもしれないけれど、多くの普通に生きている良心的な人々にとっては、知らないうちに起こってゆく変化であるのかもしれません。しかし、この大きなパワーの流れを、もう止めることはできないのだと感じる今日この頃です。


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ミツバチ大量死日本でも

2009年04月13日 | 消えたミツバチ
2007年、欧米で養蜂家のミツバチが大量にいなくなり死体も見つからないという、謎の失踪事件が相次ぎました。
このブログでも何度かこの件に関しては取り上げておりました。

アメリカのミツバチの失踪原因として昨年6月には、NHK「クローズアップ現代」でも、いくつかの要因を取り上げていました。
いわく、除草剤や残留農薬の影響・単一植物の蜜や花粉摂取による免疫力の低下・過重労働のストレスなど。
複数の要因がハチにストレスをかけてしまった結果であり、その背後には、外国への輸出が増え、農場規模がどんどん大きくなってゆくグローバル経済の影響があったといいます。
私には、弱ってしまったハチ達は、物理的にも精神的にも多くのストレスを抱えて生きる現代人の合わせ鏡に映った姿のように思えたものです。

ここにきて、ついに日本のミツバチにも、同様の事件が起こりだしました。

ミツバチが大量死、果樹の授粉に影響…巣箱の盗難も相次ぐ(読売新聞) - goo ニュース 
以下青字記事一部抜粋

ミツバチが足りない--。ミツバチを使って授粉させているイチゴやスイカ、ナスなどの栽培農家が、全国的なミツバチ不足に、「このままでは収穫に影響する恐れがある」と危機感を募らせている。
 原因は、害虫駆除のために散布された農薬や、寄生虫の発生で、ミツバチが各地で大量に死滅するなどしたため。ミツバチが手に入らなくなった果樹農家では、ハチに代わって授粉作業に追われているほか、養蜂農家から巣箱ごと盗まれる“事件”も相次いでいる。
(中略)
緊急の全国調査を実施した農林水産省は10日、ハチ不足は山形、静岡、栃木など21都県に及んでいると発表。大量死に加え、海外でハチの伝染病が確認されたため、昨年冬から女王バチの輸入ができなくなっていることなどが、不足に拍車をかけているとして、各都道府県にミツバチの需給調整体制を構築することなどを指示。ミツバチの販売価格も高騰し、例年の3割増から倍以上になっているとして、引き続き、調査することにした。



今回のニュースで知らなかったこととして驚いたのは、女王蜂を輸入に頼っていたことです。自然の蜂であれば、自然に繁殖し女王蜂も自然に生まれるものだけれど、養蜂業においては、女王蜂を自前で育てられないなんて…がっくり。
一昨年から消えたミツバチウォッチしていたのに、こんなことも知らなかったなんて…自分にもがっくり。
でもまあ・・ミツバチは、自分では太平洋を渡って外国にまで飛んではゆけないけど、人間によってワールドワイドにグローバル化してるってことですよね。

しかし、だったらと思います。

女王蜂を外国からの輸入に頼っているのなら、いずれ日本も欧米と同様の失踪事件は、当然起こる可能性はあると考えるのが自然。
母体が弱っていれば、生まれる蜂の子もその影響を受けているのは、当然だから。
欧米のハチたちがいなくなったあの時期、対岸の火事として、何の対策も考えられなかった農林水産省は、非常に残念です。

しかも、今回の騒動で、アルゼンチンから女王蜂の輸入の考えているというではないですか。
私が、ネットで調べた狭い知識で恐縮だけれど、南米のハチは、主にプロポリスをとるのに適した、別名キラービーとも呼ばれるアフリカナイズドミツバチという防衛本能の強い凶暴な蜂であるといいます。
そのような蜂が日本のゆるりとした自然に解き放たれてしまったときのリスクを考えると、やはり、それだけはやめといたほうがいいんじゃないかと素人なりに危惧してしまうのです。

ミツバチだけでこれだけの騒ぎ…日本の農業が、危うい均衡の中で成り立っているという事実に改めて不安を抱くとともに、ここいら辺でもう一度、農業の在り方を考えてみるチャンスではないかとも思います。

  

たとえば、昨年我が家では、緑のカーテンとして、ゴーヤを育てたんですが、農薬を使わないからいろいろな昆虫が集まってきて、ミツバチだけじゃなくて、チョウや小さな甲虫なんかが、花の受粉を助けてくれて、ゴーヤの実も豊作でした。


昨年5月の我が家の梅の実。
梅の木自体の生きる力を伸ばしてやれば、
農薬を使わなくてもアブラムシもつきにくくなる。


梅の木も、たくさん実をつけたのは、虫たちだけじゃなくメジロなんかも蜜を吸いに来てくれて、そのおかげもあったと思います。

「小さな庭や家庭菜園ならできても、農業として利益を得るためにはそんな悠長なことではやってはいけない」

そういう声は、もちろんわかります。だけど、ある日突然いなくなってしまったミツバチは、私たちに赤く光る警告を出していると考えられないでしょうか。





無農薬でリンゴを育てるという「奇跡のリンゴ」を作った、木村秋則さんは、当初は試行錯誤でボロボロになりながらも、「自然と共存する」という今までの農業と違う選択した結果、素晴らしい果実を残すことができました。

「私の船に乗りなさい」 箱舟を創ったノアは言いました。

沈みゆく豪華客船に乗リ続けることをあきらめて、箱船に乗ることを選択できるかどうかが、私たちの未来を決めるのだと思います。


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