ヒトツバエゾスミレ（一葉蝦夷菫）

 鳴神山で出会った ヒトツバエゾスミレの お話です。

 

　昨年、カッコソウを見に出かけた ５月中旬、咲き残りの ヒトツバエゾスミレに出会いました。

　標高の低いところのスミレは咲き終わっている時季のこと

　期待せずにいただけに、その出会いがとても嬉しかったことを覚えています。

 

　　　　　

 

　　　　　ヒトツバエゾスミレは

　　　　　エイザンスミレの変種で、葉が単葉化したものをいいます。

 

　　　　　　

 

　　　　　　

 

　　　　単葉化したという　その葉は

　　　　ほぼ単葉のものから 不規則に２～３裂 するものまで様々あって

 

　　　　　　

 

　　　　　　　　　　　　　　　　

 

　　　　　　近頃 交雑病に侵されている 私は

　　　　　　こんな葉を見ると、一瞬 ドッキリ してしまいます。

 

　　　　　　

 

 

　今回歩いたコースで 一番多く咲いていたスミレは、このヒトツバエゾスミレでした。

　登山道脇に咲いているので、改めて探すなどということは必要なく

　ときどきは、少数派のエイザンスミレが近くに咲いていたりもします。

 

　

　エイザンスミレ／ヒトツバエゾスミレ

 

　ピンク色の花が圧倒的に多いのですが、なかには色白のお花もありました。

　ヒトツバエゾスミレの白花品は ナルカミスミレと呼ばれているのですが

　その定義はどうやら 厳密ではなさそうです。

 

　　　　　

 

　私の持っている スミレ図鑑　《日本のスミレ》 では

　「ヒトツバエゾスミレの白花品」と書いてあるだけで写真の掲載はなく

　また

　《信州のスミレ》 では、「ヒトツバエゾスミレの純白花、または準白花のもの」とされ

　唇弁に紫条があり、わずかに ピンク色がかって見える花の写真が掲載されています。

 

　　　　　　　

 

　　個人的には、純白花（白変種）に限定したいという思いはありますが

　　準白花でいいのなら、これもナルカミスミレ？　花弁は真っ白でしたよ。

 

　　　　　

 

 

　私が出会った個体の話はともかくとして

　相次ぐ 盗掘によって、今では 幻　とまで言われるようになったナルカミスミレです。

 

　確かに、純白花は 清楚で気品があり 心惹かれる存在ではあるけれど

　もしも、ナルカミスミレが 「シロバナヒトツバエゾスミレ」などという名前だったなら

　きっと そこまでの盗掘はなかったに違いないと、ついそんなことを思ってしまったのでした。

 

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　　　　　　　　　この日　いちばんのお気に入り ♪♪