Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

国立歌劇場「薔薇の騎士」29.10.2007

2007年10月30日 18時51分54秒 | Weblog
その前に、市庁舎の前にクリスマス市の小屋が建ち始めました。もうすぐです。焼きじゃがいもや、揚げたてのピザパンにニンニクソースがけとか、めっちゃうれしい。そして!!!荷物とうとう来ました!徒歩7分くらい先のヨーゼフ駅の郵便局から10キロかついで帰ってきました。中は予想通りナフタリン臭くて着れたもんじゃないので、ほぼ全部要洗濯。その上2ヶ月ぎゅうぎゅう詰めだったので、コートもしわくちゃ。これじゃぁとおぶん着れません。(よしこちゃんにもらったコートがあるので大丈夫そうです。)なにより、楽譜がいろいろ来たのでうれしい。


さて、「ウィーンの国立歌劇場で何が一番お勧め?」って聞かれたら、たぶんこれだと思います。(初めてオペラを見る方には他の作品を勧めます)ただ、内容がわからないといまいちなので必ず予習をお勧めします。そしてこの作品は「ここで」観ないとだめ。この演出で、このオケで、この洗練されたメンバーで。

私が生まれて初めて観た外国のオペラは1985年大学2年の時の国立歌劇場日本公演だったのですが、3日連続で「薔薇の騎士」「フィガロの結婚」「マノンレスコー」と観ました。初日この舞台で思いっきりノックアウトをくらいました。それくらい、今まで見ていた地元のオペラと舞台も内容も違ったのです。

当時すでに「ドイツリートをやりたい!」と言っていた、そして間違いなく貧乏学生だった私が、なぜ、3日で5万近くも払って、どこのオペラかわかんない外国の(ウィーンがどんなもんかわからんかった)、それもフィガロの結婚しかわかんないのに、3作品とも観にいったのかいまだに不明です。

その「薔薇の騎士」が今もウィーンで同じ演出、同じ舞台で上演されています。

昨日はとにかく歌手がよかった。実はマルシャリンを演じたイソコフスキーは、家にCDを1枚持っているのですが、あまり好きではないので、昨日はいこうかどうしようかすごくまよったのです。ところがこの人がめっちゃよかった。言葉に色があるし、かみしめて発言するピアニッシモでは、お客さんみんなの身体がその言葉を聞き逃すまいと前に傾く。ウィーンフィルと指揮者も彼女の言葉を最大限生かそうと彼女の息を待っているかのように感じられました。

オクタビアンとゾフィーもとてもすばらしく、3人のアンサンブルはみごとでした。薔薇の騎士は何度も観ていますが、これほどのアンサンブルは久しぶりです。
本音を言うと、オケなしで3人の声の絡みだけ聞いていたかったです。

ただ、立ち見は集中して聞くのが本当にたいへん。休憩込み4時間、並ぶのに1時間。計5時間はしんどいし、特に昨日は後ろが子どもだったので、なんでか足蹴りが飛んでくるし、隣のママは解説するし。そんな中で集中するのもなかなかです。

Dirigent: Peter Schneider
nach einer Inszenierung
von: Otto Schenk
B・nenbild: Rudolf Heinrich
Kost・e: Erni Kniepert
Chorleitung: Janko Kastelic

Feldmarschallin: Soile Isokoski
Baron Ochs: Kurt Rydl
Octavian: Elina Garanca
Faninal: Peter Weber
Sophie: Malin Hartelius

コメント (2)
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